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からまつの暗い林を
どこまでも歩いたような気がする
きゅうに空が明るくなって
その先に白い家があった
それは夏の終わりだったと思う
空へ伸ばしたきみの腕が
ブラウスの袖から露わになって
....
夕方の六時に
ミュージックサイレンが鳴る
さみしく愛らしく
いぬのおまわりさん
七つの子のカラスではなく
赤とんぼでもない
ゆうやけこやけでもなく
家路でもなかった
だからとき ....
西へと
みじかい眠りを繋ぎながら
渦潮の海をわたって
風のくにへ
海の向こうで
山はいつも寝そべっている
近づくと
つぎつぎに隠れてしまう
活火山は豊かな鋭角で
休火山はやさ ....
きょう手紙が届いた
とおい山のホテルの便せんと封筒
差出人はぼく
自分から発ち自分へ帰ってゆく旅人の
孤独な手紙だ
恵那山トンネルという
中央自動車道の長いトンネルを抜けた
恵那山の ....
コップの中に
朝が残った
醒めきらないままの
水を分けあって
ぼくらはターンする
魚のかたちをして
水がうごく
きらめき降りそそぐ
夏のはじまり
ゆっくり水際を
泳いでゆく ....
ぼくはほとんど水だ
と彼は言いました
手の水をひろげ足の水をのばす
水は水として生きて
水として果てる
そのとき大気の端とつながり
水からいちばん遠い水と出会う
そこで彼は
はじめて彼 ....
彼女の誕生日は七月七日
七夕の日です
そのせいかどうか
彼女は星がとても好きなのです
星のブローチとか
星の携帯ストラップとか
もしかしたら
三つ星のレストランとかも
でも彼氏は
せ ....
シロツメグサで
首飾りと花束をつくり
ぼくたちは結婚した
わたしの秘密を
あなたにだけ教えてあげる
と花嫁は言った
唇よりも軟らかい
小さく閉じられた秘密があった
シロツメグサ ....
魚を丸ごと
皮も内臓もぜんぶ食べた
それは
ゆうべのことだ
目覚めると
私の骨が泳いでいる
なんたるこった
私を食べてしまったのは私だろうか
どこをどうやって
....
鳥になりたいと思った
そしたら
鳥になった
はばたくと
風はいちまいの紙だった
会いたい人がいる
その街だけが
記憶のかたちをした白地図
飛ぶ。
風には声もあ ....
電車の好きな少年だった
窓のそとを
いつも景色を走らせていた
乗客はいなかった
やがて彼は
景色のなかを走った
走りつづけた
いくつかの景色をつなぐと
電車にな ....
西日 茜さんのyo-yoさんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
UFO
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yo-yo
自由詩
14*
08-11-24
風のうた
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yo-yo
自由詩
8*
08-9-7
風のことば
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yo-yo
自由詩
20*
08-8-26
山の手紙
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yo-yo
自由詩
4*
08-7-23
一瞬の夏
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yo-yo
自由詩
11*
08-7-17
ミルキーウェイ
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yo-yo
自由詩
8*
08-7-10
七夕
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yo-yo
自由詩
5*
08-6-23
シロツメグサ
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yo-yo
自由詩
26*
08-5-30
しおざい
-
yo-yo
自由詩
15*
08-3-28
音信
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yo-yo
自由詩
10*
08-3-21
電車
-
yo-yo
自由詩
26*
08-3-7
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