鼓動の響く夜に
僕らは
互いの石を探しに海へ駆けった
ひざ下まで埋まる光の棉を踏みしめて
薄い呼吸を散らして
僕らは
過去を ひそめる

今宵
君があんまり強く握るから
はしゃぐか ....
朝が沈黙している
少し開かれた窓辺の片隅で

その隙間から海に似たものたちが
ぼつり
ぽつり
と入り込んでは
満たそうとしている

出会ったばかりの幼子は
「さようなら」と ....
目を閉じて
自分の身体をなぞる
髪がある 冷たい感触
耳がある したのほうが柔らかい
眼窩がある 目が飛び出そうで怖くなる
鼻がある 少し油っぽい
唇がある 言葉が溢れそうだ
首がある  ....
・マキャベリの「君主論」が好き

・「”不況だから貯金”の意味がわからねぇ。だから不況なんだよ!」と散財

・断末魔のようなヴァイオリンを聞いて ボクシングを観戦するのが好き

寺山修司が ....
途方もなく大きな岩です
上空に浮かんだ岩が頭上をすっぽりと覆っていて
地面からのびた一本の柱が支えています
大勢の人がその下で暮らしています
街の周囲には巨大な壁があって
だれも外に出られま ....
☆立原道造「さびしき野辺」の場合





いま だれかが 私に
花の名を ささやいて行った
私の耳に 風が それを告げた
追憶の日のように

いま だれかが しづかに
身をお ....
あてもない夜を歩いていると
石門だけが残った丘の門番に出会った
夜も長いので空の話を聞かせてくれ
という ので
十二番目の石から昇る太陽について
ありったけの知っていることを語ってみた
そ ....
課題:『「決められるもの」は(カミ)デアルとはかぎらない』を証明しなさい(制限時間100年)
---------------------------------------------------- ....
悲しみは忘れた頃にやってくる

悲しみの上にも三年

悲しみ盆に返らず

千里の道も悲しみから

咽喉元過ぎれば悲しみ忘れる

悲しみの悲しみによる悲しみのための悲しみ

 ....
ママと一緒に、自由を食べたら、
出ておいで。
ここにおいで。

音も出さずに、いとも簡単に嘔吐することを、
生きていく術としている人もいることを、
目の当たりにしたのです。

パパと一 ....
ふと気がつけばあたりはきわめて複雑で
ちょっと説明のしようがないんだが
とにかく私の左胸ではトビウオが騒いでいる
右手にはねっとりべっとり蜂蜜がついている
左手にはお定まりの手錠で
ここらへ ....
 夕暮れの中へ
 白鳥たちが
 旅立った方角を見つめて
 僕も両腕を羽ばたかせている
 
 彼らは悲しみを捨てに行った
 南国のフラミンゴ
 陽気な友の声を聴きたいそうだ

 ま ....
最終の江ノ電を降り
乗車券を{ルビ車掌=しゃしょう}に渡す無人駅
夜の海を横目に歩き
{ルビ潮騒=しおさい}を背に
なだらかな墓場の階段を上る

振り返ると
西の夜空に暮れる三日月
 ....
シッテイル
キミガドウシテ此処ニイナイカ
キミヲ追イカケルコトハモウシナイ
ナンドモ待ッテイテクレタヨルニ
ナンドモマッテイテクレタアサニ
キミガ
ツムイダ声ヲオイカケタイカラ
(よるは ....
<パンダ禁止>

薄汚れた白と汚れの見えない黒でできている
パンダになることは禁止されている
パンダであることは禁止されていないので
檻に入って、笹などを食んでいる



<しまうま ....
  

本島中部の小学校で よくあるように
高台を開いた土地に建てられていました
二年生の教室だけは校庭をはさんだ東側に
平屋建ての校舎でした
その校舎の裏に緑の小さな森山(ムイ) ....
スーパーで買い物をしている間に、外はすっかり暗くなって心細くなった。
自転車に積んだ荷物が重くて、よろけないように注意しながら、狭い四つ辻を車と車の間をすり抜けながら曲がった。
ふいに木に咲く ....
夜の空の下の方に
細い三日月がずり落ちかけていた
ここからは空が下の方までよく見える

髪をふたつに束ねた小さな女の子が
泣きながらかけて来て私の横を通り過ぎた
女の子は私を見なか ....
「笑う君の手の甲に浮かぶ血管を見て恋に落ちました。(まる)」
背の高い君が体を折り曲げてあたしを覗き込むその目が好き
この恋は本物なんて思わないけど本気だってことはわかるわ
ばらばらに砕けたあた ....
一対五で混ぜるのよ
カナコさんは慣れた手つきで
ビンのどろりとした白い液体を
コップに注いた
それから
冷えたペットボトルを冷蔵庫から出して
ぐわぐわっと振ってから
神妙な手つきで
 ....
たとえば
丸の内の横断歩道
腕に巻きつけられた

が刻まれる
雑踏

私だけが自由だった
大きな意味で
宇宙の時間は絶対であるので
自由にはなりえないのだが

もうすぐ昼の ....
はなないろ
虹を見たい といつも言うあなたなので
「は七色」なのだろう。
でもごめん
「花な色」とあなたは書いたのだ、と思いこみ
待ち受け画面にしてました。

だんだんだんだん
待ち受 ....
(百年後ニハ
 生キテイナイ)


二人連れと犬
雨上がりの夜
犬は
道端の壁やら草むらを
ジクザグにはしゃぐ
見えないものを見る
ひんやりした空気を恐れたりしない
世界 ....
赤い衣服から
す と 引き抜いた 
ほつれ糸

クルルルル
弄んで・まわして・弄んで 
クルルルル
赤らんだ指の模様 切ながって
更に赤らんで・赤らんで・堪らないため
 ....
薄暗い部屋の中に一つ

薄汚れた小さな匣があった

その匣は幾重にも封がなされ

絶対に匣が開かないようにされていた

すぐ向こうから何人かの男女がこちらへと向かってくる

……
 ....
小さい頃 
朝起きて カーテンの隙間から一直線に差し込む光
そこが
天使が人間界に来るときの 入り口だと信じてた

夏の空が 澄んでる日
雲の上に 天使がいると信じてた
大きな雲を 見つ ....
たださまようだけではなく
裸 なのだ
ただし
きらりんと光る瞳を持つ
裸の羊
 
裸のために役立たずと裸のために群から追われ
けれど裸のために僅かな陽射しにぬくもりに
狂喜する

 ....
かぐわしいてんごくのような体験は
薔薇体験
といいます
いっぺんにしらがになるような体験は
灰体験
といいます

きみのことばで
薔薇になったり
灰になったり
おお いそがしいこと ....
20時半発の夜行バス
わたしは財布片手に飛び乗った
12時間かけて向かう先は東京
海山川を越えて
わたしは東京に向かう
ただ埴輪に逢うために

前の席に坐ったサラリーマンのいびきに
仕 ....
サイレンが変なメロディつけて鳴っていて
校舎の窓にほおづえついていると
校庭ペンギンが
横目でこっちを見てる気配
すべりだいの隣のやつ


昨日ノリちゃんが
すべりだいの時にパ ....
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