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布の風が樹々を伝い
夜の空を見つめている
蜘蛛のかたちをした声が
枝をめぐり すれちがい
会話ではない会話を残し
夜の空を昇りゆく


雲に映る歪んだ輪から
光と言葉の鳥 ....
朝が来て目覚めはじめる痛みかな



自分より愚かなものを知らぬ朝



頭から頭をどけて朝を見る



我が願い次の朝陽は含まれず



誰も来ぬ分か ....
雲間から陽の動く音ふりそそぎ立ちどまる水ふりかえる水



風が開け風が閉ざせし穂の声の微笑むように消えゆくを見る



むずがゆくめざめしものへ吹く風が窓のしずくに描く銀の葉 ....
映りの良すぎる鏡があり

いつのまにか見なくなり

いつも下に向けていたが

ある日偶然元に戻したら

醜い炎がそこにいたので

上に向けたままにした

そ ....
夜と衣をまちがえて
午後の星を踏みしいた
小さなしずくは列を知らない
うたはいつもひとりに生まれた


指の色が溶けてはあふれ
紙の道を分けてゆく
紙の色は不義の色
 ....
地の水と空の水とが出会う日を見つめる涙ひとりの涙




ふりむけば道は草木に沈みゆく路なき路と手をつなぐ径




木蓮と鳥が同じに見える子の笑みと踊りに降り ....
午後 風
上下
光の水
空に触れ
ひろがる波紋
遠くから
ざらざらと
どうしようもなく遠くの原から
やってくる
色のにおい



短く魔を刈るもの
湿のありかを ....
目を閉じた赤子の笑みに触れる花


ひとひらをくちうつしする涙かな


赤子の手何を語るや散る桜


とどまらぬ光の糸をたぐる花


名づけても名づけきれぬ日花 ....
一度だけ夜を飛べない夜がある冷えた灯りのはばたきの道



降り来る火誰がおまえを責めようか燃えくずれつつ書きとめる日々



しあわせを感じたとたんしあわせは遠く ....
布の心からのばされる
鳥の翼を描く糸
文字のように絵のように
風に望みの灯火を置く


無色に織られた旗が重なり
震える音のかたちとなり
幾度も水を吸う衣
失う色さえ ....
青空の手に触れはにかむ冬の顔



描きなぐる雪のはざまを埋める景



ひとつにも無数にも降る雪の問い



ころびゆく我が横に空たちあがる

 ....
黒く巨きな鳩が
鴉の頭を踏みつけていた


鴉は言った
おまえのやりたいことをやれよ


鳩は
そうした


鏡に映らない羽が
わたしの横をすぎていった

 ....
自分が火であることを知らない火が
午後を 夜を さまよっている
持ち上げることのできないものを持ち上げようとして
燃える腕を宙空で
ただぶるぶると震わせている

 ....
空と空をつなぎながら
連なる交差に溶け残り
雪は火傷を伝えてゆく
遊びを終えた子らの声
原をわたる風のひと粒
熱と痛みが照らす脇道


埋もれかけた細い木のそば
真新しい ....
紅い氷に
蒼い光はそそがれて
溶けては凍り
溶けては凍り
土へと向かう重なりの
まばゆい柱になってゆく


雪が召ばれ
風が召ばれる
木々は皆いっせいに
かしいではも ....
雨や 雪や
青のこども
葉のうら ひたい
金のふるえ


さしのべられた
指のかたち
空の穂になる
うたごえになる


やわらかな
ざわめきの四角
とじこめた色 ....
糸のほつれた万華鏡が
壊れかけながら空へ昇り
鳥に追われる鳥を隠した


ふるえつづけるふたつのものが
失いながら抱きあいながら
空を光にもどしてゆく


青と金は ....
水に打たれて
鳥になる雪
おしとやかなだけで
いいのですか


花の吸いがら
雪硝子の背
どこかの国の
旗のよな空


黒い丸から
生まれた春とて
羽を知らぬは ....
伝わらぬ想いは水に成り果ててかたち失くした器かなでる




しあわせの過ぎる時刻もわからずに待てど狂えど来ぬものは来ぬ




冬空の鉄は緑に手は鈍に雪か ....
手のひらのなか揺れる手のひら
波のかけらを抄いあげると
しずくは双つ微笑んで
仲たがいを終えた羽
海の光に照らされて


風は強く
雪をけしてつもらせてはくれない
ひとつ ....
目を閉じ
緑はほとばしる
陽の音が 陽の熱が
やわらかな迷路に落ちてゆく


川に沿って光は曲がり
風は遅れてあとを追う
土のかけらは水のなか
異なる火となり揺れている
 ....
海へと向かう夜を見ていた
蒼い蒼い
光を見ていた


光をぬぐう水の手が
冷たい曇に触れていき
たくさんの小さな影をつくった


影は夜通し降りつづけ
肌の上で
 ....
ほつれ湧き出る緑の影
ふいに生まれ溺れるもの
双つの空と迷いの木々
巡りかがやく枝と枝
無数の緑のなかの一葉


空に立つ空
こがねの樹
波打ちながら遠去かる陽
金は緑 ....
「あの光、鉄に運ばれ折れ曲がる!」(聞くともなしに?)「聴く友無しに!」



行方には何も満たない満たせない欠けた器がただ響くのみ



赦されしこの道のりが生な ....
思いも無いのに思いどおりの
見てはいけない夢からさめて
終わり はじまるわたしがあり
気づけば朝を歩いている


かがやきやたかなりを
しあわせと呼ぶことに
ためらいく ....
半分描かれた
絵のなかの原
どこへそよぐ
絵のなかの原



ことり
ことり屋の前をゆく
ことり
声は少なく



一本空けた
りんごの酒
二本めは苦く ....
ねむりたい頭のうえの冬蜜柑



渚なきからだ横たえ冬を聴く



白髪に月がふたつの冬夜空



斃れるはきさまだと知れ雪つぶて



おのれこそ ....
はいいろ
ぎんいろ
雲の上に
雲がのるいろ
錆びた欄干がぱらぱらと曲がり
きんいろとむらさきいろを抱き寄せて
ゆくあてのない歩みを照らしている


置き去りにされた水 ....
ふいにはじまり
ふいに終わり
悲しくそこにとどまるもの
晴れた夜の無灯火の群れ
光をちぎり 与える誰か
ちぎれる前の 光のありか
地に倒れた外灯が
赤い星を聴いている
青に ....
ひそかに星の綿くずは
空のすみに集まってきて
夜の終わりもはじまりも
一緒のようにまたたいている


かじかんだ手と手を重ね
鳥を光にほどく息
どこまでも白く
どこま ....
ルナクさんの木立 悟さんおすすめリスト(139)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひびき_ひびき- 木立 悟自由詩1206-6-23
朝水- 木立 悟俳句706-6-8
雨と兆し- 木立 悟短歌406-6-3
ノート(鏡とかたむき)- 木立 悟未詩・独白2+06-5-21
うたとしずく- 木立 悟自由詩506-5-20
午後と迷い- 木立 悟短歌806-5-11
三華遠季節_Ⅴ- 木立 悟自由詩306-5-9
花の国- 木立 悟俳句1406-5-7
光と指- 木立 悟短歌606-4-12
紡ぎ_ほどく- 木立 悟自由詩506-3-12
冬と色- 木立 悟俳句706-1-28
ノート(午後と鏡)- 木立 悟未詩・独白206-1-22
姿の源_Ⅲ- 木立 悟自由詩406-1-14
冬とてのひら- 木立 悟自由詩8*06-1-9
報われぬもの- 木立 悟自由詩606-1-5
ノート(青のこども)- 木立 悟自由詩805-12-25
鳥と鏡- 木立 悟自由詩705-12-23
ノート(ひかり_たわむれ)- 木立 悟未詩・独白505-12-22
しあわせと冬- 木立 悟短歌705-12-16
羽と手- 木立 悟自由詩405-12-12
午後の水- 木立 悟自由詩605-12-9
ノート(42Y.12・5)- 木立 悟未詩・独白505-12-6
羽灯火- 木立 悟自由詩905-12-1
夜の声- 木立 悟短歌405-11-28
ノート(せなのいし)- 木立 悟自由詩405-11-24
ノート(42Y.11・21)- 木立 悟未詩・独白505-11-22
冬とからだ- 木立 悟俳句805-11-22
みどりに_みどりに- 木立 悟自由詩405-11-21
夜と背- 木立 悟自由詩705-11-18
夜のたより- 木立 悟自由詩705-11-16

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