冬鴉
木立 悟




名を忘れ鴉にもらう夜明けかな



戸惑えど戸惑えどただつづく道



灰と種そのどちらにもなれぬ我



けだものに寄り添いて笑む夜風かな



終わりへの雪道一歩踏み迷う



頬に触れはばたきを呑む夜の窓



雪雲に羽を置いては歩き出す



おまえなら何を捨て去る冬鴉










俳句 冬鴉 Copyright 木立 悟 2007-01-30 02:30:45
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