ステイションがあって
その中にもう一つ
小さなステイションがあった
よく見るとそのステイションは
生前の父だった
ステイションは小さかったから
出発する列車も
到着する列車 ....
虐待があるのは知っています
客待にしてみましょうか
タロウさん、お茶が入っていてよ
毒入りだったかーっ
狐の嫁入り
いつ致したかもわからぬ電光石火
お父さん、寂しいよ
わけの ....
空が近い午後だった
外階段を雲が飲み込もうとしている
看板の灯りが何とか支えていた
バスを待ちながら考えたが
ここはバス停ではないので来るはずもない
グッと上腕に力を入れると血管が目を覚 ....
雑な言い回しになるけど、レベル1の遊びの程度でダンジョン攻略するにせよ、パーティーを組んだほうが良いとギルマスは言っていた。アーチャーの俳人と戦士の歌人とタンク(盾)の詩人の組み合わせがベスト。
....
子供の頃から 雨の日が嫌いじゃなかった
暗闇から蘇りほんのひととき 美しく生きる蝶のように
いつも元気のない お前の汚れを洗い流す
誰にも省みられない 可哀想なお前の意思 ....
水の揺り籠に包まれて
血管と血管を絡め合い
喜怒哀楽を受け取った
言葉になる前の感覚は
第六感へ丁寧に蓄えて
外界への手土産とする
星が動いて螺旋を描き
トンネルを眩しい方へ
光の矢となり走る魂、
響き迸り灼熱帯び
光の海から沸き立つ言の葉 、
何も観えぬまま魂の死を待つのか
死者たちの魂が問い掛ける
美貌のまま自らの肉を引き裂き
滝に呑まれる君 ....
生物は みな美しい
無生物も みな美しい
路傍に転がる小石
光にかざすと キラキラして
たからものの引き出しに入れた
河原でみつけた緑色のかけら
ざらざらした不思議な手ざわりで
....
あなたは私の太陽
あなたが妻にと望んでくれたから
私は初めて生きる理由ができた
あなたが行ってしまえば
私に生きる理由はない
それでも言うよ
「もういいよ」と
私の人生、無価値でいい
ゴミ同然
生きる資格なんてありはしない
名も残らず、詩も残らず
ゴミならば
塵に帰ることこそ本望
それでも死ぬのは怖い
生きてないなら死んでいるのと同じことな ....
みあげると
秋月だった
あさの5時
空が白みはじめるころ
うすい水色の空に
うすく白い秋月が消え入りそうに
笑っていた
窓を開けると肌寒く
鳥の鳴き声が
遠 ....
あのネ 私ネ 石だった気がするの
別に、なにかを目指しているわけでもなく
風に乗ってやってきた 潮風に運ばれてやってきた
そして、思うことは 置かせてくれて、ありがとう
あのネ 私ネ 人を ....
君は生臭いと顔を顰めた
初めてだからか
まな板に
グリルに
君の理想から離れている分だけ
動作が荒々しくなり大音量を響かせる
僕は緊張の糸が唇に絡まって
手伝おう ....
窓から見える小高い山
緑生い茂るその腹に
数年前の豪雨災害で
怒涛の如く樹木はなぎ倒されて
深くえぐられた大きな傷は
年月をかけて
少し目立たなくなった
人のからだのように
山のからだ ....
羽根が送られてきた。ご丁寧にシーリングワックスでとじられている、差出人を書いてない封筒、
ここ何日か この羽根のことばかり考えていた。アーク森ビルの陸橋を渡る途中、ピーポ君の看板が立っている。こ ....
「似ているがだからと言って否でもない厩戸皇子イエスキリスト」というのを通勤電車のなかで閃きましたがたしか2人とも実存していない説もありましたが
inkweaverはどう思いますか?
厩戸皇子( ....
ガスコンロの焚火をつけて、
朝食用の目玉焼きやウィンナーが、
熱せられたフライパンのなかで活発に弾けるように、
いつも活き活きとバタバタしていたね、
炊飯器からいつでも熱々のご飯を茶碗によそっ ....
陰中の陽だ
陽中の陰だ
胡蝶の夢だ
ほんで
おかげさまだ
と
おもいついたまま
..
なんか語呂 ....
幻影の中に、死者の声が響く
兄さんの背中を追いかけて
風土病が蔓延るこの街で
無限の夢を見ることは
憂国の涙に似ている
アメリカの空の下
落ち葉が舞い散る
過ぎ去 ....
人は無量大数より多くの素粒子からできています
その刹那の明滅があらゆる行動となり
言葉も生まれます
解き放たれた言葉は素粒子を振るわせ
共鳴しながら滅びては生まれ
新たな ....
身動きの取れない心地良い泥沼だ
それはそれは優しい陽射しに
希望は焼き滅ぼされ
陰は濃く深くなる
カラッと晴れる3連休
なんと意味のないことだろう
好きだった人にもらったガ ....
なるほど
と言うのが年下の何某の口癖、質問もしてこない。理解したかと思えば、実践の時は知らなかったことになっている。何度も同じことを教えて、その度に
なるほど
くわぁ、と頭に血がのぼ ....
風が吹けば緑葉も揺れる、
緑葉が揺れれば風も吹く、
今日は陽光いっぱいの
さはやかな秋の日です。
東空に昇り輝く
おほきなまぁるい太陽の
解き放つ黄金の放射こそ
....
(番外編38―2)美しき天然 と言う歌の所感について
歌詞は4部に別れ天然の名に恥じない日本の自然現象が百花繚乱のごとく居並ぶ
タイトルは今日天然水、天然資源の枯渇などに引用される、
違 ....
不同意性交とな
わかりました
男:やっとく?
女:いや
これで致せるケースがあるなら
教えていただきたい
しかし世につがいの種は尽きまじ
君らの父母は居合いの達人だ
....
東京の
空が澄み渡り
朝が街を静に照らす
うつくしさ
昨日 の雨で
雲に含んだ涙が落ちて
風は乾いている
もう四月は終るのに
仄かに寒く
うつくしい瞬間は
どこ ....
うつろいを風で知る
突然キンモクセイの香りが通り過ぎて
ふるさとのまちなみをおもいだす
大切な人を喪って
もう何十年と経っているのに
まだちゃんと立ち直れないの と
彼女は言った
あ ....
真夜中、僕の部屋より
すこし明るい夜空
とても寒い国に住んでいた
友だちが見たオーロラ
あるいは白夜
昨日わたったセーヌ川
鴨川にあふれた桜のはなびら
レンズフレア
昼の東京ではなく、 ....
アンパンマンの餡子ってさ、希望なんだよ
隠語じゃなくて
陰謀論でも陰毛論でも陰茎論でも、
なんでもいいんだけどさ
まあ、一番近いのは陰嚢論か?
陰陽五行論は少し違うな
なんとかの神は怒りん ....
一時一時
生きて過ぎゆく最中、
水の色を突破して
透明になりゆく
この瞑目した
肉の私の意識の内に、
充満する光の凝集点
その向こうを観んと
意志し凝視するわたしに
....
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