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浜辺へと歩けば、
島の彼方に船がいくつも浮かんでいるのが見えてきた。
そばには、サッカーをやっている黒ずんでいる子供たち。
足下へ、白いボールが飛んできた。
遠くにあるのであろう、ゴー ....
ガンダムではなくて
数学のゼータは
素数の秘密とか
いろいろなこと良く知ってるらしくて
ほら
フェルマーの最終定理なんかもね
数学者や計算師たちは
はるばる訪ねて行ってでも
いろいろと ....
さらさらと吹く風に
合歓の花が揺れている
北半球の夏は今
南半球の夏は今は
こちらから見て太陽の向こう
地球の軌道の
ちょうど反対側
赤道の向こうの
コットンツリーやブーゲンビ ....
{引用=
「おはよう、
せっせとお弁当箱に昼食を詰める
この世界のなんらかに収まりなさいと
話しかけてくる忙しげな背中
通学路に捨てられた雑誌には
艶びかりする牡牛の角と蛙の屍
女の子の ....
シャネルの前にはいつものように孤独な乙女が
「私の志集」を薄い胸の前に掲げて佇立している
思えば20年以上前から立っているけどリレー制なのだろうか
夢多き若気の士心は1部300円というのに誰も買 ....
経糸の波が島に打ち寄せ
砕けた珊瑚の欠片が筬の羽の隙間を通る
浜は白く織り上げられ
降っては降りてくる日射に
転がる岩岩は奪われた影を慕っていたが
素足 ....
淡い夢をみる夜がある
夏休み庭に植えたブーゲンビリアに
いつの間にか背丈を追い越され
生い茂る葉がどれだけ季節を重ねても
記憶は夏しか残らなかった
....
遅刻しちゃいそうなときはもうどっか別なとこにいっちゃいたい
行くところは
どこでもいいしどこでもない
どこでもないから
結局学校へ行く
学校と
家と
もうひとつくらいあればいいのに
....
じんしんじこで電車がこないホーム、ホームをはしからはしまであるいている、きれいな服だねと言われた、せかいは熱湯のなかにある、この駅には猫がすんでいる、猫はよごれている、わたしは白線ぬかしのずるをし ....
Jポップに音の芯が
鼓膜の中にはないものだったとしても
私は 一つの憂鬱として聞こえない
私にはいつくしみが必要だった
今日も憂鬱な様子がしている
小魚の前だった
....
歌でも歌いながら気楽に行こう
自然淘汰なんて
誰が生き残ってもいいんだ
最適解は一つじゃない
絶滅してしまったものと
うまくやりすごして来たものとの差なんて
ほとんどはただの成り行き
....
電車の中で、立って本を読んでいた
隣に、老夫婦がやってきた
夫が、妻の手をひいていた
ふと、その妻のほうを見やると
白い杖を、ついていた
ああ、私は理解してそっと邪魔にな ....
追求から執着へ
ほそい糸におぼれる
そもそものはじまり
は、
なんだったか
わたしは
世界に参加したかったのだ
ひとりで立っていると
おもいこんだまま
あなたのくちびるから海がこぼれる
塩からい水が胸を濡らすから
わたしは溺れないように息をする
そっと息をする
空の高みが恋しいと指先をのばし
両手を広げてみるけれど
あなたの海が追 ....
君が望んだことの
お返事ですが
私も同じ気持ちです
君に食べられたいので
腐葉土になります
きっと私はもう
人の形ではありません
だから恐がらないで
いいんだよ
....
何にもするべきことのない
そんな毎日を、私は
泳ぎ回るようにして、じっと
漂っていくだけ
私は手にコインを持つ、そして
疲れた体はその一つを捉える
手にお金があるのだと知り、眠りにつく ....
{引用=
最近
ずっと
考えていた
部屋の隅に
うずくまって
考えていた
考えることの
テーマは
その日ごとに
違う
まるで
飽きないように
作られた
....
そう言って 羽を伸ばしていなかったというように
ぼくに伝えようとしているのかな
料理教室で素敵な魅力の誰かに会ったら
きみが幸福な事故に遭ったら
僕は何事も耐えられません
キッチンって ....
眠いから寝た
疲れたから寝た
悲しいから寝た
わかんないから寝た
水たまりみたいに寝る
昼間に寝る
ずた袋みたい
粘土
つまんないから寝た
寂しいから寝た
頭痛いから寝た
覚 ....
愛は四重奏
愛は三重奏
愛は二重奏
愛は孤独奏
げんこつみたいな心がね
ごろごろするから痛すぎる
ぎゅうっと ぐうっと握ってる
そおっと開けばいいのにね
つんつんとんがる手の平は
だれの心も指している
ふわっと さらっと流れるような ....
チェロが重低音を響かせる中
正座した理屈が
墨を含んだ筆をとり
大きな美濃紙の中央に
ごつごつとした岩山を
描く
モノトーンの岩山は
山肌の陰影だけ 浮き上がり
山の際 ....
夏の初め
曇り空の海に浸かり
上向きに浮かぶ視線は
隠れている
太陽を探すばかり
くるりと反転して
水面を押して
飛び立って行くであろう翼を
もぎ取る勇気もなくて
黒い染みを広げ ....
悲しき道化師の夢を見た
がらんどうに流れる残響
琥珀色の朝日
笑顔の仮面は外れることなく
重い鎧をつけたまま
笑いながら、泣いていた
笑いながら、怒っていた
笑いながら、哀れ ....
眩い光りは衣を重ね
いつまでも消え去らぬ
それは人知れぬ
夏の海峡の 輝きを増した陽炎
落ちてきた 数知れぬ星達をあつめた天の河のように
静かによこたわる
無数のきらめきは、時を惜しみ
....
カムパネルラの瞳が
どこからかしずかにみおろしているような星空
君の沈黙 君の横顔
それはなにかうつくしく けれどものがなしい
予感に満ちているようで
僕も黙ったままでいる
僕の脳 ....
春になると
桜の木の下で舞い上がる花びらを見ながら
ぼくに笑いかけるきみ
小川のせせらぎを聴きながら
無邪気に冷たい水をすくいあげるきみ
教壇の目の前に座って
熱心に授業を受けるき ....
他人が優秀なのは何らかの罰であることが分かった
自分が褒められず他人が褒められたり
他人が主導権を握ったりするのは
明らかにおかしい
自分は世界に一人しかいないが
他人はたくさんいるので ....
砂漠ならばいい
砂漠のヒキガエルのおなかにシリアルナンバーが
あったというならあったのだろう
アーティフィシャルなヒキガエル
けれども日曜日の遅い夕方
ふと目をやった河原の石に
なぜバ ....
ベッドの上で背中合わせに座る
言語で相手を欲情させる
触れずにイかせる
卓球のラケットを2本用意する
ベッドの上で向き合って座り
体表を叩き合う
男の尿道に万国旗を仕掛ける
女の ....
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