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磨り硝子の夢のなかの
喫煙所で ぼうとしていた
鳩たちの群れる高円寺駅北口
ふっていない雪は うつくしく
心の端のほうで消し去られていく
あなたは何かに似ているんです
いつかどこかで
それともいつも見かけているような気がします
物置からストーブを出したんです
灯油を買いに行ったかえりに
大きなあくびは空に吸い込 ....
なんでもあるのに
なんでも失ってしまった
過去よ、届けて
未来よ、授けて
心に従うなんて
大きく揺れてるときは
混乱を招くだけ
ただ信じて待つ
たとえ信じることが
見 ....
ミツバチは光にふちどられた翅を細かく震わせて
花粉を投げて
去って、いきました
はたらいて、いたのです
表口が雨なら裏口は晴れ、というほど
大きな大
きな建物の
大
きな屋根の ....
あかぎれで
指の関節ん所が
裂けちゃいました
あっちもこっちも
裂果したプチトマトさんみたいで
パックリと痛々しいのです
いや
プチトマトさんは
果肉の中に育った種たちを
....
冷たい風にマフラーが揺れた
通いなれたいつもの帰り道で
何度も今日のこと思い出して
都合のいい解釈を当て嵌める
勘違いじゃなければいいな
頬が微かに熱を帯びていく
一人では抱え ....
死ななくてもよかったたましいに向けて
打ち鳴らされる打ち鳴らされる鉱と金属
棄てられては増す つばさ けだもの
重なる紙のはざまの光
紙の上に浮かぶ珠
ひとつ持ち ....
トマトは
ただ
種を蒔きたくて
裂果する
ワタシは
カチカチに乾いた皮膚で
頑なにワタシで有り続けようとして
裂果する
どうやら
トマトより
慈しみに欠けるワタシ
ほ ....
包帯を顔面に
ぐるぐるまきまき
ミイラみたいで
死んでるみたいな
サナギみたいで
これから生まれ変わるみたいな
ヒトのココロは
一生のうちに一体
何回生まれ変われるのでしょう? ....
クロワッサンが食べられなかった朝
のけ者にされたのには訳があった
枯れススキが墓地の北には生えていた
神社の狛犬が暗闇であくびする
徐々に明るくなって行く周囲
船場跡に居た我々二人は
オレ ....
赤いクレヨンで書き連ねた
見たこともない文字
キレイなグラスに毒を塗って
夕日のワインを飲み干そう
もしももしも僕が何もかもに気づいてしまったら
君だ ....
春が来る
あたたかいのか
....
お金欲しい
ほんのちょっとでいいんだ
本当に少しでいい
別にそんな
たいした金額でなくていい
ほんのちょっと
等身大の
お金と寄り添ってくれる人と
僕を認知してくれる人と
....
深く眠って目覚めた朝のゆびさきは
少しまだ透明がかって
夜が
見えかくれしている
動いている心臓は赤い磁石
覚醒してゆく時間に
わたしのかけらを
元在った場所に吸い寄せて
願っ ....
唾を唾で
瞳を瞳で抑えながら
においの無い人ごみは
鉄路に影を残してゆく
ひと粒の胡椒が
紙の上を転がり
拾おうとするたびに終わり
つまんでは落とし またはじまる ....
君と僕
孤独に震えるクローゼット
明けはなして見ている朝日の階段のむこうは
夜で
夜って言ったら目を閉じるゲーム
サイコロ転がして3マスすすんだ先で転ぶゲーム
うつぶせで動かない君を
....
バラエティー番組は
今度始まる
ドラマの宣伝のために使われ
そのバラエティー番組の宣伝のために
別のバラエティー番組が使われる
別のバラエティー番組の宣伝のためには
また別のバラエティー番 ....
薄くにじむ曇天に
陽は破れ
私たちは歩く
口の尖った犬を抱えて
濃い実の残る柿の梢に
風をぶら下げて
風の飛び去る松の林に
大きな瞳を棲まわせて
薄くにじむ曇天に
陽は動かな ....
子供がもう大きくなったから観る事もなくなったけども、アンパンマン・シリーズのキャラの一人、ロールパンナちゃんには毎度泣かされました。
悪の心と善の心を併せ持つ幼児向けアニメキャラとしては、おそら ....
碧い羽が曇を包み
少しずつ少しずつ破れ
水の光をこぼす
光の水をこぼす
海の上の空に
海が映りゆらめく
朝はしずか
昼はしずか
とり残された場所 ....
{引用=
つやのある蟻のような円らな瞳で、住みついている栗鼠のようにや
さしく微笑みかける。いま柔らかな月光によって冷ややかにコーテ
ィングされながら、か細く流れる川の音のようにやさしくせせらぐ ....
もやのたちこめる裏通りを
うす汚れた天使が歩いている
ショック・ロックな服を着て
まるでアリスのダンサーさ
彼女のポケットにはリコリススティックと
ショート・ホープが二箱
滅多 ....
花を踏んで地面に押し花を
つくりあげる
しろい脚ばかり順繰りに
刈り取っていましめ
白金色の湿原には
ゆらゆらと
あおい目のさかな
とうめいな躯
背骨と心臓
透かしてみずにと ....
クリスマスだというのに
誰にも会わずにテレビを見ていた私
外は少し寒い
メルカリで買った服はかなり小さかったけれど
昼頃いつものように パスタを作っていた
それからワインを飲んで 暖 ....
月明りに照らされて
山によじのぼって行く人達
小さな粒はきらきら光り暗闇に吸い込まれていく
私も地面をしっかりとつかんで
山と月に包まれて
きらきらとした星々のような一瞬の
喜びと悲しみを ....
🍎 頬杖
{引用=言葉は心を越えられないこと知っているのに
心が言葉を越えられないとうつむいてみる
それが
林檎のように沈んでゆく}
🍎 なり損ねた夜
{引用=夜十一時過 ....
澄んだ水の声で生じる
さらさらと1/fのゆらぎ
無温のかげろうのように薄い
そのようにしおらしい
そのように細ながく伸びている
柔木
けれ
ども
ふざけ半分でからませあ ....
すべてのジャンクの山のなかからあなたを掘り起こす
随分と埃はかぶっているがすぐにでも使えそうなんだ
すべての汚れたもののなかから抽出された血液だけが
あなたを再生させるものなのかもしれないの ....
息に揺らぐ火のなかから
手をつなぐ手は現れて
熱から蝶を持ち上げて
小さな火傷を増してゆく
ひかり 涙 ひかり 涙
好きなものを嫌いになる
内と外 ひとりのひと ....
針先で突き刺した
指先から
私というひとつの海を
絞り出すように
私は激しくもとめている
あなたのその、
果てない闇の底に
うつりこんだ私を
あなたは一匹の魚だ
つかまえよう ....
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