すべてのおすすめ
しずくはしずかに背中を叩・・・・・・く
ずっと忘れていた 歌だっ・・・・・た
くにへは 帰らないと決め・・・・た
はるかむかしに 誓った声・・・を
しまい損ねた夢が 映すの・・か
ずる賢い ....
とうに終わったエピローグと
いまだ始まらないプロローグの
狭間に佇む
記憶はずっと仮縫いのまま
予感もずっと仮縫いのまま
だから
来たるべき時のための衣装も
ずっと仮縫いのまま
....
あなたの耳の中に
階段があった
手摺はないけれど
転ばないように
わたしは一段一段
下りていく
一番下にたどり着く
幼いあなたが
膝を抱えて泣いている
もう大丈夫だよ、と ....
桜の木々の輪郭がぼやけている。寒さに耐えた枝の鋭さが抱擁に目覚める時。蕾に孕んだ花びらが臨月を迎えている。メジロが梅の木から桜の木を見上げている。渡り鳥たちはすっかり旅立った。囀る春の鳥とキャリーバッ ....
それはわかい、あまりに若かったころ
「まっちゃんはアスペ、アスペ」
よく友人がそう言って笑った
それは20年とか30年とか前のこと
アスペ、アスペって言葉が舞っていた、雪のように
それは ....
朝早く
看護師さんから電話
昨日みんなでお見舞いに行った義父が亡くなった
長男である夫と連絡が取れないらしい
別居中の夫へ電話をかけ続けながら
バスと電車を乗り継いで
病院へ
義父はぴん ....
の表の角を折り返して
曲がって曲がって
また曲がっていったらもう迷子で
あれから十数年経ったという記憶もあやふや
百年前から立っている樹に登っては降りて
降りては登ってを
もう何べん繰り返 ....
眼鏡を無くしたので苦手なコンタクトを付ける
燃えた街を空から見渡す
uberで行くつもりだったけれど父が迎えに来た
半休を取ったらしいありがたや
これホワイトデーだってお母さんから
おお ....
ヒーターの三時間ごとの自動消火を知らせる音源がまた聞こえている
あれからもう三時間も経ったのだと
日の長くなった乳白色の外を見る
あれをやらなければならない
これもやらなければならないと思って ....
小さな頃は
波打ち際が好きでした
砂のお山を作ったり
キレイな貝殻見つけたり
波と鬼ごっこしてみたり
今はぼんやり
水平線を見ています
....
そのときに、
瞬間に取り零した、
水は溢れて、
破れたグラス、
フローリングに染みて、
{引用=(とけて、溶けてゆく)}
染みついた壁の、
模様になにかが視 ....
雨が降り地が固まっていく
アコースティックギターが
乾いた風を運ぶように鳴る
現実を怖がりすぎて転んだ
擦り傷は瘡蓋の下で癒えた
音符が心の中で踊っている
未来の景色を自分で選んで
自分 ....
朝、
電線は
小鳥たちがさえずりあうところになった
声を投げかけてかえし
うけとめては投げかける
にぎやかないとなみ
ひかりさすほうへ小さなからだをむけて
羽毛に今日の熱をとりこんで ....
テスト休みがいちばん楽しい
宿題も補習もないし
日溜まりのあくび猫みたいに
のんびりまったり遊ぶだけ
雨上がりの良く晴れた朝
ひこうき雲 ....
わたしの三十歳になる
自閉症の息子は
通っている作業所で
仲間のリクエストに応え
曲をYoutubeで再生して
みんなに喜ばれているそうだ
小さい頃から
誰が教えた訳でもないのに
ただ ....
ばんざいばんざい
ぼくたちはともだちと
みにいくんだ
せいいっぱいの
アンコール
あのステージで
もう一度
ともだちなんだって
みにいったんだ
小さな足で
このステージを
小 ....
生きてるか?ガンバってるか?
ケガに気おつけてな、
それがどんな詩よりも、
やさしい、
顔になった、ことば、
冬は終わった、と心底思う
咆哮を繰り返し、雪をやたら積もらせては、ことごとくを埋め尽くした
冬という珍奇な丸い巨大なボールの中で私たちはひたすら混練され
今となっては、そのぽっくりと開いてし ....
ウクライナはどうなるのか
時々 考えた 僕は
戦争の起きたことは正しくはないが
いつの時代も否定されてきた 正しさについてを
街は 今日も 暮れた
自分をありのままに表現すること
....
月曜始まりのカレンダー
左端を見ないように
休日を貪る
今日の始まりだったはずが
陽が傾き
砂時計がさらさら落ちる
夕方の防災無線が
明日への覚悟を起こし
今日を仕舞う準備をす ....
青空、空気、西へ向く風
くしゅん
寒さ、会いたい、肌に痛い、この前
いつもいつか言いたい行っても痛いいたた
枝の曲がり
眺めて舐めて艶かしいいつだっていきたい
下腹部に溜まった熱
澱みい ....
アンパンマンのあんが
つぶあんだったらいいな
こしあんのほうがお上品なのよほほほ
って笑うオバサマがいるけど
アンパンマンのあんが
つぶあ ....
ただ広いだけの野に立たされて
私たちは呆然としている
野は広いだけで
本当に何もない
こんな場所で
何も持たされずに
何の約束もないままで
いったいどうしろと言うのだろう
私たちの戸惑 ....
春が着いた
質感でそのことを知った
白いシーツ
草のようなところで
息を吐いて吸う
自分の内も
入れ替わり始める
良く整備された風速計の
真似をしようとして
笑ってしまった
....
悲しい日の帰り道
雨に汚れたダンボールの中に
小さな詩が捨てられていた
鳴いていたので連れて帰って
ぬるいミルクを飲ませてやった
みすぼらしくて震えてて
....
海原に骨を撒いた
波が穏やかに飲み込んで
あなたの最後の引越し
あるいは野生に還す
自由に放たれて
世界中を巡ることができる
水平線を見て
地球とあなたの丸さを思う
私の知って ....
そんなにも傷ついてあなたはどうしたの
誰も知らないニュースをお知らせします
あなたの心の鉄橋が落ちた
みんなのお世話をしていたひと
森の奥の 静かな崩壊
金魚は呼吸を遠慮 ....
あっ
それ、何
引っ越し祝い?
あはっ
ありがとう
でも
よくわかったね
ここが
それに
こんなに朝早く
休講だったの?
そう ....
けたたましく暖かくなってきていたここ数日であったが、夜明け前から雪になり、すでに10センチくらいの雪が積もった。
二月は、損しか生まない労働が日々を埋めた。
ここ何回かの休日は、除雪に明け ....
ポケットから出した手を
温んだ風の中で
大きく振りながら
まるで音色みたいな
あなたの名前を呼んだ
読み飽きた季節の頁が
温んだ風の中で
めくれるように
まるで花弁みたいな
....
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