すべてのおすすめ
私たちは
複雑で
ランダムな現象の絡まりのようにみえて
実は
いっぽんの管なのです

とめどなく押し寄せる水流を
茫然とひらいた口腔から飲みこみ
洗われるまま
わずかな幸せの摂取と
 ....
小学校に行ったよ
山奥の
廃校になった

なにもかも小さくて
洗面台なんかほんと低くて
でも何でも揃ってて
まだ、ひとの気配がした

あんまり陽あたりがよくて
運動場も広いから
 ....
あなたは 大きな氷をひとつ入れたグラスでお酒を飲むのがすきだったから
わたしも今日はまねしてみた
酔っ払ったら泣けるかなと思ったけれど
いつまでも静かだった
氷が割れてしまっただけだった

 ....
教科書に書かれた詩に
しぶきを浴びせられたような気がして
気持ちがよいなあと感じた
あれは 小学三年生の頃
理屈なんかない
パシャっと水しぶきがかかったようで
ひとりで なんだか笑ってた
 ....
こんちきしょうめ
どこいった

まさかおめぇはポリバケツにははいんねぇだろうよ


しかしあけてみる


おおきい やさしい

こんちきしょうめ
どこいった


まさ ....
乾いた空を見あげて泣いていると
(おとうさん
(あんまりやさしい気持ちになると
(涙がでたくなるんだよ
という

疲れたときは
ふうせんかずらの種をあげる
それから
ビールを買ってあ ....
紺染のシャツの胸元を大きくあけて
頬杖ついてみる
脱げば女に見えますともさ
胸元をこんなに大きく見せるだけでもね
たいして大きな胸じゃないけどね
世の中が男と女でできてるとしたら
私はきっ ....
紅茶がぬるくて砂糖が溶けない
ぬるいままで わたしたち

ふわり ふわり


あなたのポケットで密航したら
見ちゃいけないもの
見えちゃったのよ

ふわり ふわり




 ....
毛布になついた匂いをかぐと
やさしくおもえる十二月

ふゆという名のまぼろしが
ふたりのあいだに
許される



 つめたい風のひとひらは
 ぬくもりひらく
 手のための ....
今年も背中を見せる
あなたの上着の裾を つまんでみる
皆 走っているからね
この子とふたり 取り残されているみたいでね
寂しくってね

私の指の小さなダイヤモンドが
電飾と歌を歌っている ....
ふたり、
ってなんだろ。

あなたと撮った
ふたりの
写真を見ると

いつも
あなたは
おれの右腕に
ひしっ、と
左腕をからませ
笑っている。

「満面の笑み」
との形容 ....
またリストラしている会社の話題
先日した自分の会社の先もわからないけど
稼げる時は稼いでおこう
考えるより実行するしかない

真面目にやっているから
切られないものではない
けれど なら ....
「急に泣きたくなる」
という設問を読んで
泣きそうになる

つきつめると
あふれてしまうので
空みみのふりをして
「いいえ」に丸をつける

+

淡い花のきもちになって
窓の外 ....
放課後の教室で
きみは階段をつくっている
けしごむやペンを並べて
足りなくなると
ぼくのまで使って
ふでばこも教科書もかばんも机も
なんでも使って どんどんのぼる

きみが あんまり必 ....
澄みわたった
早朝の森に
狩人の目をした
男が一人

男は言葉で狩るのだが
甘い言葉で狩れるのは小物ばかり

純情な小鹿や
可愛そうなリス
ひきこもりの小鳥など

男は言葉で狩 ....
この船は
すばらしく安全だから
お金持ちの人も
貧乏な人も
みんな乗るといいよ

僕らが
永いことかかって造った船だけど
黒い人も
白い人も
乗るといいよ
でも、たくさん乗ると
 ....
なだらかな曲線を描いて
時間が蛇行している
本当は
霧状のものなのに

浮揚している
空虚な意識を投げ込んで

思考は楕円形のひもの上を回り続け
輝きを薄めていく



   ....
息をするのはむずかしい
顔のまわりにある空気をすすっと鼻の中に集めて
ぐっとおなかに力を入れて 一気に肺まで落とすのだ
わたしはあの 空気がすーんと体の中を走る感覚が怖い

道を正しく歩くの ....
新しい人が来たので
かじかんだ指を暖めていた子は
背中をまるめてそっと
席を立った

それは
あまりにも静かに行われたので
だれかが席を立ち
新しい人が座ったことに
だれも気づかなか ....
さかなによく似た
君に寄り添って

みたこともない海の
話をする

あなた だってそうでしょう?
本物じゃない

ここにいる僕たちは
だからこそ 寄り添って

途方に暮れた
 ....
いつかわたしも
潮風になる

いいえ、
それよりもっと目立たない
砂の声かもしれません

潮風が
きびしいながらも心地よいのは
おそらくそんな
匂いのせい



わ ....
胸を小分けにして笑う
そのうち一つに
また今度を添えて
空に指をならす

ひそひそ声が聞こえても
隕石を夢見ても
昇らない場所を守る
私の

手の中で回る軌道
見つめて
後ろ髪 ....
今年の初雪に白く染まった林檎畑
ついこの間 葉にしがみつき隠れていた
とんぼも地面に落ちて
死骸になってしまっただろう
あれはまだ私がずうっと若い頃

バシャバシャという音が
霜の降りた ....
普通の夫婦が繰り広げる
かなりみだらな会話
頬を染め聞き入る女中
わたし結婚はしない
お人形の王子がいるから
王子がいれば幸せだから
でもお人形の王子との暮らしは
ちっともみだらじゃない ....
流れる水辺にあって、冬の光が
点っている。てらてらとここは
静か。見えないものに、触れた
ことのない。めくらの。薄く紅
挿す頬のあどけない。水掻きの
広く、長い指の掬えない。指間
指間から ....
ねぇ、その懐かしい谷は
いまも風に吹かれているの
そうさ
陽のあたる白いテラスで
あるいは
小さな木の橋に腰かけて
風に吹かれてる
何も変わらない

(かば?
(かばじゃないよ、妖 ....
突然の冬
昨日までの秋はかわいそうにいなくなって
星がきれいだった
そらは昼も夜もすっかり晴れていて
今日はあなたの誕生日だった

あなたのとなりでおめでとうと言えないのがさみしい
おめ ....
つまずきなさい、
何度でも

ほんとの意味のつまずきに
出会うときまで
何度でも



傷つきなさい、
何度でも

深手のつもり、で
いられるうちに
癒しのすべが
 ....
先生
今年も忙しさに思想が流されてしまう
そんな季節が来ましたね
あなたは貴婦人だったり豪傑な男の人だったり
駆けだしの幼い人だったり するのだけれど
先生は 忘れた頃に
夢枕にきりりとた ....
必要としていたものを
今日捨ててしまったことを
ここに笑おう、額のしわが増えてる
どうしたってこんな寒空のなか
向かわなきゃならないことを
ならなくなったことを笑おう
仕方ない ....
唐草フウさんの自由詩おすすめリスト(3887)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いっぽんのくだ- 佐野権太自由詩7*08-12-18
いつか、約束の- 夏野雨自由詩49*08-12-16
お酒を飲む- とんぼ自由詩508-12-16
正気- 砂木自由詩3+*08-12-14
たずねびと- カチキ自由詩2*08-12-12
おとうさんの空- 佐野権太自由詩17*08-12-11
Don't_look_at_me_with_your_spe ...- 佐々宝砂自由詩308-12-11
ふわり- 自由詩7*08-12-10
予告篇- 千波 一 ...自由詩6*08-12-10
12月- たちばな ...自由詩21*08-12-9
ふたり- 草野大悟自由詩6*08-12-8
朝に- 砂木自由詩4*08-12-7
選択肢- 佐野権太自由詩30*08-12-2
階段のむこう- とんぼ自由詩708-11-30
狩人- ふるる自由詩6*08-11-27
ボートピープル- 佐野権太自由詩8*08-11-27
その瞬間に- 乱太郎自由詩17*08-11-27
正しい道の歩き方- とんぼ自由詩308-11-26
新しい人- ふるる自由詩27*08-11-26
ルアーズ- umineko自由詩16*08-11-25
潮風- 千波 一 ...自由詩7*08-11-24
軌道- 木葉 揺自由詩9*08-11-23
とんぼ達と- 砂木自由詩8+*08-11-23
お人形- ふるる自由詩308-11-22
雨音光、少女の運ぶ- 石田 圭 ...自由詩2908-11-21
むーみん- 佐野権太自由詩13*08-11-21
11月19日- とんぼ自由詩308-11-19
つまずきなさい- 千波 一 ...自由詩21*08-11-19
先生- たちばな ...自由詩19*08-11-16
襤褸きれのありがたみ広報- 鎖骨自由詩208-11-15

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