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濡れたブロック塀のうえに
一頭の蝶がとまり
雨のなかを飛び去ってゆく

あとには重い記憶だけがのこりつづけた

長く雨は降りつづいた
塀のうえに
忘れられたスイカズラの花のうえに
眠 ....
きみに口づける、わたし

隔たったところ
から、きみに
触れる、
そのように
わたしは
死んでいく、その時間がきみの
顔に刻まれて、きみの
顔において、わたしは
死んでい ....
僕の庭には不思議がいっぱい
黄昏の影の傾くところ
時間とともに変わってく
はてさて僕のいる場所は?

僕の庭には不思議がいっぱい
落ち葉の言葉を聞くかかと
踏んでも踏んでもぶつくさと
 ....
色々なものに触れてきたはずの
手はくすんだ色をしている
そして力に満ちている
地上のいかなる節足動物も到達できない
しなやかさを持つ

指を伸ばした手の甲をそっと見やれば
4本の指の2つ ....
 
 
 
白く
何があるでも無く
そこに居たのは
確かだ
 
淡く
ただ差すだけの光などは
無力だ
 
 

オレンジと黒が絡まって
二つに分かれた
 
表と裏か ....
君を愛するということ
手を開いてあげること
朝早く起きてみること
眩しさに目覚めること


目覚めればすべては真っ白で
君も真っ白で透き通るように
笑った、君が笑うと僕も笑う
そして ....
白を描くための黒 何百色の黒
透明を描くための濁り 変幻自在の濁り


 林檎がひとつ

 赤い林檎を描くために
 赤が要る、それから黒、白、緑、黄、きりがない、

 球体に映りこむ ....
疲れの果てにあるはずの
深い眠りが閉ざされた
暗闇で放し飼いの、潜在的な――脅威

カーテンの向こう、いくつもの外壁を反射してくる性急な車のライトが、まるで
取り返しのつ ....
父のポケットに
ときどき手を入れてみたくなる
そんな子どもだった

なにもないのに
なにかを探してしまう
いくら背伸びしても届かない
指の先がやっと届きそうになって
そこには父はいなか ....
朝のひかりが寂寥をうきあがらせる
水のなかの部屋で藻のようにさみしくゆらぐ

愛を終えてめざめるさめた白い世界
そこでは言葉がうしなわれている

隔離された生の夢

記憶のなかを雲がな ....
 
たくさんのくだが
生き物としてひとつひとつ
呼吸してる
反面そこにはいつも
ニヒルな顔して詰襟を着た
兄がいた

たぶん
高校生だった
彼のことを今は誰に聞いても
知らないと ....
いつか語っていた景色だったら
巣食っているのは本当なんだろう
少しだけ多くの時間をかけて
誰よりも歩いた気分になれる

腕時計、を外して
その跡を順番になぞる
縛られた指先が千切れると
 ....
早朝
台風の影響か
東の雲はとても分厚く暗く
灰色の上空に視線を回すと
西の空にすみやかな光源が
薄雲を満たしていた
それは
まだ記憶に新しい
昨日の光景を再現していた
坂の上のミラ ....
静かな木漏れ日の向こうに
やさしい香りに包まれた人がたたずむ
朽ちた古城を背景にその人はいた
それは昔々の神話のような
何と感傷的な横顔
アポロンかエンディミオンを思わせる
木漏れ日は宝石 ....
ていねいにほどかれて
いともかんたんに
うらがえさえる

いきづかいの
まあたらしいおと


..........

か....げ.......が

爆発します

き ....
今夜も
アオガエルのなき声のする田園を眠る
庭で白い芍薬が
ほのかに浮き上がる
視線の静かなまなざしで
満天のせせらぎの
おもい出のひかり
帰れない真夜中のいっそう暗闇をます
アオガエ ....
太陽に照らされた状態は、
ほんとのところとても特異な状態だ。
宇宙はだいたいが夜だ。
ぐるりめぐる暗い側の半球にしがみつくぼくたち、
特異な場所に放り出されたフヘンの孤児、
みんな違っていて ....
おまえの腹を枕にして
大の字になって
昼寝としゃれこんでみるが

  いやいやいや

ぱっちり開いた
おめめは
青いフィルターのかかった
大宇宙に
ストップ光線かけられて
瞬きす ....
冷たいお堀の水の上に 
桜の花びらが落ちていく
無音


しとしと
これは雨


影に
とじこめられる


鬱蒼と茂る木々のあいだに
用水路が流れている


ベンチに ....
 ジーパンに足を通す
 スニーカーを履いて
 アパートのドアを開ける

 ひとつの町に住み
 その町に射す
 乳白色の光の中で
 生活をする

 カンカンと階段を降りて
 ひとのか ....
水面から少し出ている
君の肩の稜線は
涙を誘う
なめらかな肌にハート型の葉っぱ
なんて
ああ

あっちのアマリリスの茂み
ミツバチが蜜を運んでいる

爆撃機は今
どこを飛んでいる ....
もう、ずっと、葬列のターンだ
山裾から行儀よく
山頂までの道のりを進む
お前たちの名前は
アダルベロ
だったり
クロデガンク
だったり
ジグラム
だったりする
高貴な熊や
有名な ....
矢は左目から入り咽に止まる
わたしは振り返りおまえを見る
今までもこれからも
ただおまえのそのままを見る


はざまにどれだけ
どれだけはざまに挿し入れようか
おま ....
心臓に星型の穴が空いた
星型はあの子しかもっていないから
世界でたった一つの特効薬は
二度と手に入らない

人と別れるということは
四角や三角や楕円なんかの穴が
心臓に空くということ
 ....
朝、目覚めると妻がいなかった
身重で明後日には出産する予定だった
大きなお腹が隣から消えた
「好きだよ」と言うと「当たり前」と答える
あの妻がいない

ふらりと朝の公園へ出向く
鳩が悲し ....
頭の片隅でずっと泣いている者がいる
『富江』と名付けたら狂乱したので『静江』に変えた

静江がずっと泣いているため わたしは古本屋の看板や喫茶店の窓枠を見ても涙するようになってしまった

静 ....
日が暮れた
台風は過ぎて
雲はまばらで
今日最後の青色が
西の空に透き通っていた
その時
始めて僕は
空を実感した
多分
僕の眼の濁りと
どこまでも続く青の深度が
一番星 ....
眼をとじて
静かなせかいにはいる

闇にそい
わきあがる追憶を孤独が抱きしめる

痩せた犬がうらめしそうにふりむきながら
白い霧のむこうへ境界をこえてゆく

私はあなたのそばで
ひ ....
異次元というもの
そこへの入り口があると信じて
目をこらせば手がかりが見える

透明で美しいレンズで分光されるまぶしい輪郭も
普通じゃない異常分散というレンズで結像する
ありのままを知るた ....
そんな曖昧な炭酸水なんかいらない

と あの時は一蹴しましたが
今ならその曖昧さも受け入れられます

大人になった
といえば聞こえはいいですが
ただ こころの中に
白黒つけられない
 ....
石瀬琳々さんの自由詩おすすめリスト(3660)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- Etuj ...自由詩508-10-12
きみに口づける、わたしは隔たったところから- こもん自由詩308-10-11
僕の庭には不思議がいっぱい- 未有花自由詩8*08-10-11
じつと手を見る- 木屋 亞 ...自由詩2*08-10-10
- 蟹太郎自由詩108-10-9
_- 渡邉建志自由詩308-10-8
着彩/林檎- yaka自由詩4*08-10-7
色の無い血溜まり- ホロウ・ ...自由詩2*08-10-6
- yo-yo自由詩24*08-10-6
- Etuj ...自由詩208-10-5
影のない犬- 小川 葉自由詩3*08-10-4
花びら空に消えた- 霜天自由詩608-10-2
夕の坂道の朝- ススメ自由詩408-10-2
- 未有花自由詩11*08-10-2
今村君の詩に勝手にインスパイアされて作った詩- むらさき自由詩2*08-10-1
アオガエル- こしごえ自由詩9*08-10-1
夜、出歩くものたち- 佐々宝砂自由詩7+08-10-1
富士山- 北村 守 ...自由詩6*08-9-29
雨の桜- 渡邉建志自由詩4*08-9-27
sugarmagnolia- 水町綜助自由詩608-9-27
午後のプール- ふるる自由詩5*08-9-24
グランツ- 嘉村奈緒自由詩708-9-24
おまえに- 木立 悟自由詩308-9-24
- naru自由詩708-9-24
毛を舐める猫- 木屋 亞 ...自由詩5*08-9-24
その日暮らし- 百合自由詩108-9-22
透き通る空の青- ススメ自由詩408-9-19
造花- Etuj ...自由詩308-9-19
蛍石の望遠鏡- たりぽん ...自由詩308-9-19
微炭酸- 明楽自由詩508-9-17

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