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君は歌う
恋をしたと歌う
恋は罠そして穴

青春の瓦斯が立ち込める部屋で
起こる小さな火花
乱雑な部屋に引火して
ちいさな私は燃え上がる
なにもかもが恋に焦がれていく

恋の炎がい ....
色々なものに触れてきたはずの
手はくすんだ色をしている
そして力に満ちている
地上のいかなる節足動物も到達できない
しなやかさを持つ

指を伸ばした手の甲をそっと見やれば
4本の指の2つ ....
朝、目覚めると妻がいなかった
身重で明後日には出産する予定だった
大きなお腹が隣から消えた
「好きだよ」と言うと「当たり前」と答える
あの妻がいない

ふらりと朝の公園へ出向く
鳩が悲し ....
彼女はシャワーを浴びながら歌を唄う
水の流れに乗せて悲しい歌詞を
まるで日曜の午後のようなのどかな声で
でもどこか切実に聞こえてしまう
すごく心地よいのだけれど
 ジーンズはベランダにぶら下 ....
風が吹いて
(そう、風が吹いて)
服が膨らんで
(白いシャツ、背中から)
頬を行き過ぎて
(少し緊張していて)
涙を誘う、何度も
(遊びにでも誘うように)

私は彼女が好きだ
(思 ....
傘までも逃げ散る月曜に
体温を奪われた透明傘
水玉越しの水溜まり
電線は交差しない方が良い

映り込む景色を真っ直ぐ走る
線、雨上がりの青い天井
別世界へ潜りたくて
足を踏み入れて拒ま ....
春過ぎて夏が来たらしい照り返す薄着に肩が香る具合に


雨の朝、彼女と夜が脱皮してベッドに落ちた抜け殻2つ


服を脱ぐだけでは足りず皮膚を脱ぎ自己を脱いでも僕ら玉葱


生花持ち短 ....
黒く流れる髪
しだれて
横からでは
目と鼻しか
見えない
睫毛と瞳
鋭い鼻の線
瞳は陽光を浴び
飴色に透ける

あかるさが
保証された昼
光を溜め込む
白い肌が眩しい
風は ....
彼女はまだ温かい
フランスパンを
冷えた腕に抱えながら
川沿いの坂道を
一気に駆け上がる
街路樹は春に芽吹き
風は冬のまま
もうすぐ朝が来る
空は濃紺から薄い青へ
雲が暗く影を残す
 ....
明日
僕は
旅に
出る
遠い
所だ
君の
世界
より
外へ
行く
とき
一度
だけ
振り
返る
から
僕と
目を
合わ
せて
くれ

窓の
一滴

 ....
彼女の潔白な素肌、
ずっと透明なまま
水面で服の中身となり
日々潤いを保ちつつ
日々最高の状態に更新、

白く淡く蒼く細く
叩くと高く響くだろう
手足は長くしなやかに
大きくわずかに ....
さよならは言わない
青葉芽吹く春に
さよならは言えない
銀杏の赤ん坊が指を
くるくると丸めて
いくつも幾筋も
重なり合って
曇り空に緊張感を

旅立つならば
後ろは振り返らない
 ....
唇を湿らせて
湿らせるからまた
乾いていく
いつかひび割れて
また舐められる


口の上に鼻があるのは
どうしてなのか
口で味わうときに
鼻も恩恵を受けるためか
初めての口紅 ....
梢重なるアーケードにて
グリーンがスパークリング
幹は苔生すブラウニー
抹茶泡立つ粉末に
サクサク砕けざらめ糖
踏み締めてはならぬ足

酔いの帳が辺りを包み
歩く足元サクサクと
サク ....
青葉は青くないじゃないかと
君は言う
緑色なんて昔はなかったのさ
信じないだろうけど
私はそう思う

海も山も川も空も
青かった
全部濃淡があって
響くような青のモノトーン
白い波 ....
私を
慰めて

未亡人は
うつむき加減に
黒い手袋を見る
墓石には
微かに生命力を残した
花が零れている

息は
震えて

地面の染みは
誰のもの
何が滴り落ちて
濡ら ....
黙祷を捧げる
命が大量に羽ばたいた日々
白い鳩は真っ黒な烏に
焦げた

世界一大きな毒キノコが
街二つを飲み込んだ

雨を降らした

見たくも無い
地平線が見えただろう

 ....
雨粒が空から降ってくる時
水滴達が地に落ちてくる時
故郷とさよならを交わした後の
乾かされた空しさが
すべり落ちたハンカチのように
頭の上に降ってくる

十数える間にもう地面だった
故 ....
石瀬琳々さんの木屋 亞万さんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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晴れ時々、愛め- 木屋 亞 ...自由詩5*08-6-4
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裂いた咲いた- 木屋 亞 ...自由詩2*08-5-5
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秘事- 木屋 亞 ...自由詩2*08-4-23
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黙祷- 木屋 亞 ...自由詩2*07-8-11
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