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倒壊する柱廊
夜より深く寄り添って
呼吸を整えるわたしたち
目にしない貝殻の夢を見る
したり顔で人の世の不幸を
散種する予言の彼岸で
美しい馬の背に乗った
しなやかな筋肉のあなたをみ ....
私が死んだらどうか
庭には一面青い花を植えてほしい
春にはシラーとアリウムが
夏にはマツムシソウとラベンダーが
秋にはクジャクソウとリンドウが
冬にはミスミソウとヒヤシンスが
それぞれ ....
虚の場所
こくりこと 霊。
(青空、)
墜落が 必然であった か
錐揉み乍ら 再考している…
(集落、の)
仮構された 中 ....
時計が 針をやすめ
静寂が風を
宥める彼方
あの遠いところで
たえまなく
枯れた葉を、振り落とす
木 ....
何とか追いついたもので袖をふるなんてふとした呼吸がある落ちこみ隔て窪み凹み雨宿りする気なし縞模様の空は晴れている夜だ
君がわたる
私がある
前から踏んでいったステップが宙の階段を蹴着 ....
1、
ある夕暮れ、
いつまでも絶える事のないものを、
やが ....
展望台から悲しみのヒースを
揺らし、揺らしながら
誰も悲しみを共有することの無い
世界の中へ沈殿していく私
私は私から逃れられないにもかかわらず
私は私を客観視することで理性をジャイロの ....
胡桃の中の絶唱を聞いたか、きみは、秋が永遠へと
墜落する夕暮れの胡桃の中の絶唱を。この哀しみが
どんな故 ....
息づく、生命の、青い匂いを嗅ぎ、言葉と、言葉の
隙間から洩れる、かなしい喘ぎに、くるしい、胸が
くるしいよ、思い出していた、おれは遠い ....
ユダ、という
名の 少女の
細い足首が
歩む階段
小さな黒いヒールは
乾いた泥で汚れていた
砂浜の
向こうで ....
さりげない贈り物のような
白い箱に真っ赤なリボンをあしらった
その箱の中のような牢獄で
私たちは 少しだけ息づいている
美しい花々 草原
....
こわがらないで、どうか
時代がどんなに残酷で 悲惨で
心を破滅させるものであったとしても
きみにはいつだって、辿りうる帰途があるね
ここに、き ....
空を引きずり
波を止め
人を変えた
いくつもの声が
きえた
さかい目のような悪夢を
人々はみた
それでも
悪夢のような日常には
すぐに慣れる
都市の陰欝を
打ち抜くように ....
「おーい 空くん
今日はやけに機嫌がいいねえ」
「ほーい 機嫌がいいさ」
「どうだい 見てごらんよ
君があんまり機嫌がいいから
ほら 風が歌っているよ」
「ほほう そうさねえ
風 ....
それは優しく
ゆっくりと開く花だった
何度も地面を打つ雨に
流された花びらの
消えて
僕は
それを全部覚えてる
袖口から
千切れた会話の続き
明日が
....
旗がなびいている
誰かが、立てた旗だ
陽炎の向こうで、たなびいている
風は、あたたかい
熱が、宇宙へと広がっていく
※
私たちは行進だ
宇宙を往く行進だ
時々は小惑 ....
うすむらさきの川に指をひたしたまま
舟が帰らぬことを願っていました
あなたは何故そんな
紙の花のようなことを言うのか
とうの昔に終わっていたのに
今がはじ ....
{引用=
追憶セヨ… 追憶セヨ…
仮構の 都市のなかを 歩行する
シャボンのように浮遊する 魂たちの
それは 反ー園 ....
人体模型を誘拐した時
何か 黒いものがその筋肉に付着しているように見えた
今となっては少しだけ思い当たる
下着を見られた 夜だ
あれは
◇
そんなに見られて 恥ずか ....
せめて はいさぎよい
悔いにのみこまれてもその上に震えたつ
涙もかれた花のいろをしている
せめて はもとめない
とうめいになったからだで小さなものたちを拾う
どんなにこぼれても心のあ ....
わたしのなかのうたが戻って来ないので
別の誰かのうたを飼うことにした
今はやりの詩人のうただ
アンティークの鳥籠の中で
はやりのうたは
毎日ひとつずつ違ううたを歌ってくれる
人を愛 ....
︱{ルビ淡々=あわあわ}と、それはとおく
ほうほう
紅いろ帯びた西域は灼け
あれは記憶に薄れゆく
旺盛なる高温期の名残りか
あるいはまた
時の{ルビ ....
郵便が届く
土間には闇が煮凝っている
突然降り始めた雨が
突然止む
いつでもそのようにして
決定がなされる
封をした血
もしくは黒い布
もしくは蛇の地図
砕けた枯葉
ば ....
硝子のセキレイ、鳴き声が届く、彼方、遥かの、
もういないあなたの鼓動、
耳の奥の回廊、すべて、ではない、
稲穂、誘い追う、昆虫たちが歌わない夏、
あふれる、記憶の洪水を押しとどめる、波、
な ....
沈みゆく陽の揺らぎ
それは
遠く、ただ遠く
待つことの幸せ
青いさかなの首飾り
それは
諍いのない空の果て
明日を生きる
水のこと
夜光虫の静かな灯り
ちいさく
名前を呼 ....
ガラスのような爪の角度で傷 喉を焼いた消息のもとに
運ばれる鉄線が 初めの陶酔に塗れている
帰るんだ 相殺するみたいな声だけで わたし と定義する
浸されていく盲目に 色を混ぜては瞬きをす ....
窓のこちらがわには 窓枠と わたしがあり
窓のむこうがわには 「遠く」が散らばる
「遠く」は みわたす限りに遠く
わたしには ただ罪があり
灰色の部屋には ドアーがない
わたしは ....
・ ・ ・ ・ ・ ・
木哺デハ
北東ノ風 風力8
気温7度
1024ヘクトパスカル
晴レ
鬱瀏島デハ
北北東ノ風 風力5
気温3度
1018ヘクトパスカル
....
青さに眩む前に夜明けの列車に体を乗せた
何処までも続くような錯覚で、延長の向こうの水面を見ている
駆けて、星の海と鯨が昇る空と、眩しさだけの昨日と
仰ぐその瞬間にシャッターを切る
聴こ ....
落ちてくる、
展開されるいくつもにさよなら
穿たれる風景にひとかけらの曇り 風花
散ってはまたくゆらされるのでしょう
ティーヴィーで嘆く人の流れに
真っ逆様に落ちてくる鳥の影が
....
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