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一弦にふれる
あのひとの
小指をもいで
私の部屋に置いて
爪の先まで
かわいいよ と
褒めてあげたい

私のほっぺの
いちばん柔らかいところに
指の腹をぺたん
くっつけて
好き ....
ときには
顔を真っ赤にしながら
たくさんの風船を膨らませてきました

割れたものも
木の枝から離れなかったものも
見知らぬ空や海の彼方へと流れたままの
ものもあります

それは ....
あなたの手には理想があって
手を握ればわたしもその結晶を感じていられた
あなたの目には喜びがあって
見つめればわたしにもその火が点った
わたしの愛しい人
でも
失った
そのひとを
だか ....
何から何まで
犬の日々だった
私の瞳孔はつねに濡れていて
咽喉の奥はいつも渇いていた
風にさらされて 乾きすぎた手拭いのように
水に濡れた掌を求めていた
何もかもが
犬のようだった

 ....
いつの頃からそうなのか
わからないけれど
物心がついた時から
ぼくの家には屋根がない

どうしてなのと
親に聞いたら
そういうものだと諭された

友達の家にも
遊びに行くお店にも
 ....
レモングラスの川べりから
青い星座を辿ってきたのですね

稲妻をたたえた雲は
あと少しで追いつくでしょう

細いボトルには少しのお酒が残っていて

薔薇の庭にぐるりと張り巡らされた柵
 ....
『未亡人』
という呼ばれ方を嫌った叔母は
高飛車な懐古主義のロマンチストで
まだ幼かった私に

{ルビ刀自=とじ}

と呼ぶように教え込んだ


『{ルビ刀自=とじ}の刃』

 ....
1.
長い
髪の
毛を 
梳かす 梳かす
あなたへの
気持ち
梳かす 梳かす
長い
髪の

絡まる 絡まる
梳かす 梳かす
胸のした
まで 
伸びた
絡まる 絡まる
 ....
びいどろ瓶の海の中
蒼い泡がひしめきあって
じょあっと波を繰り返す

青藍 群青 紺碧の水
いろんな青がひしめきあって
じょあっと波を繰り返す

びいどろ瓶の海の中
ラムネの匂いを漂 ....
わたしが遅めの初潮を迎えたとき
母がお祝いにとお赤飯を炊いてくれた
(今の子もそんなお祝いしてもらうのかな
膨らみ始めた胸の先が痛かったりして
ちょっとだけ…おとなになった気がした
それから ....
空に連なる白い花々が
青い大河に咲き誇り
そっと揺れはじめ
新しい季節が
空から舞い降りてくる

ふうと風が吹くたびに
花はなびき
ふと手に届くのかと想う

我に返れば
その飾ら ....
おのれの呼吸が
一つの音であるということ
それは
あまりにも気づき難くて
ともすれば
日々の暮らしの意味さえも忘れてしまう


月の満ち欠けは
暦の通りに
全く正しく空に映るの ....
机の上に三冊の本を並べる。 

一冊目を開くとそこは、
林の中の結核療養所。 
若いふたりは窓辺に佇み、 
夜闇に舞う粉雪をみつめていた。 

二冊目の本を開くとそこは、
森の中のらい ....
日常の軌道を{ルビ反=そ}れて、
行く当ての無いバスに乗る。 

車窓に薄く映るもう一つの世界の中で、
駅周辺を流れる人々の葬列。 

葬列の流れる行き先に、渦巻いている濁った泥沼。 
 ....
山麓の寂しい町に

月はかうかうと照つてゐた

すべての人が

月を見たわけではないけれど

みんな

ボールを胸に抱へるやうにして

眠つてゐた
この夏の終わるころ、

私はどんなやさしさだろうか。







通り雨の匂いに濡れて

大事なことばをささやき歩く

土も、私も、空気も、同じ冷たさで震えながら
 ....
セミよ
そんなに急ぐな

さっきから
空を見上げてばかりじゃないか
お前の
自慢のその羽は
ただ
アスファルトを掻くばかり

セミよ
今なら見えるだろう
あれが星座だ
私も昔 ....
幽霊を見たの
午後の日差しが溢れ
光に満たされたプール
はしゃぎ声の中
私は幽霊を見たの
そよぐ木の葉
バタ足のリズム
笛音とアナウンスの中
私は幽霊を見たの
夜の帳照明 ....
一.

戦争を俺は知らないんだと はじめて思い知ったのは
キプロス島に ある朝突然逃げ帰った妻が いつか話した
占領の話 地下室の話 息を殺して
あいつが真似た マシンガンの ....
ひざまずけば 祈りの
耳のたかさで やぶれた
約束を ささやきながら
ひらくから とこしえに
きみを わすれない 
空を飛ぶ音速機のうしろを
分度器が追いかけていく
私たちの経験したいくつかは
戦いと何が違うというのか
今年もまた
美しくこすもすが咲いた
お兄ちゃん
いい歳をして
まだそんな呼び ....
目が覚めたら
雑巾になっていたらいい
汚れていくのが仕事だから
ただ汚れていけばいい
そして
ボロボロになって
捨てられてしまえばいい

だれかのことを
きれいだなんて
すき、だな ....
時々鮮やかな夢を見る
誰かが微笑む夢を見る

白いテーブルの向こう側に
時がさらさらと流れてく
それは風のように足元を流れ
微笑む人へと続いている

時々せつない夢を見る
誰かを愛す ....
陽も昇らぬうちに
何も知らない街に辿り着く
深夜の高速道路をタクシーで飛ばして
何も知らない街に辿り着く

都会生まれ都会育ち
それでも摩天楼は苦手だ
窓にともる一つ一つの光が
ひとつ ....
投げ捨てたものを
拾い上げてみて
鳥肌が立って吐き気がして
また投げ捨てる

生きるってことは
そういう愚かさを
飽きもせずに
反復することかもしれない

継続は
血から成り
 ....
 夏日がまぶしいアトリエで
 ほんのささいな視線の遭遇
 目立たない娘だった
 ただ僕にお茶をいれてくれた
 それだけのことで
 僕は恋に落ちた

 マジメな時には想像もできない笑顔 ....
空を行く
風ほどに軽く満ちていたい
鳥の翼を
ささえ得るほどに

空に吹く
風ほどに軽く満ちていたい
様々な音を
伝え得るほどに

何かあるように見えなくて
それでいい
雲はた ....
教えてほしい 
あの空の青みの 
ほんの隙間の翳りの中に 
何を見いだし詠うというのか 

たおやかに流れる川の
水底に沈む
ひとかけらの悪意を
掬って頬張った 
その後の嗚 ....
黄昏が
哀しみの手をひいて
波打ち際へと運ぶ

きらきらと
波間に揺れるものを
幾度つかまえようと
泡と消えていくそれは
知るはずのない「永遠」

時計の針を止めても
季節は巡り ....
 かきむしる午後には水の名残りがある
 舌先でからめとる瞬間に
 横殴りに七つの寓話が駆け巡る
 床にまぶれた光の深度が増し
 垂れ落ちた髪の中にうずくまる
 渓谷の底から叫ぶ
 氷河 ....
石瀬琳々さんの自由詩おすすめリスト(3660)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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幻燈_- まれ自由詩2*06-8-31
犬の日々- 岡部淳太 ...自由詩10*06-8-30
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青い旗- ふるる自由詩12*06-8-30
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髪の毛- 田中眞人自由詩406-8-30
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