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ガラスのそとは{ルビ嵐=あらし}
あらしのなかの{ルビ緑=みどり}

義理の父母が使っていたという部屋は
揺れると天井からヤスブシンが降ってくる

容易に眼が利かなくなってしまって その葉 ....
うしみつどき
中途覚醒して はなびらふる
回廊を あるく
すれちがう 影たちのなかに
わが血族を 見いだすまで
それはしずかな夜だった
雲が姿かたち変える
星がぱちくりとまたたく
君はきっと見ていない

どうして宇宙が透けて見えるの

夜はふしぎだ
魔力があるにちがいない
うっそうとした森によ ....
夏の終わり、堤防の匂いが心地よく
僕らはまた夜を掻き混ぜるのです

僕の腕を引く君の手が少し、緩んで
近眼の僕の視界には唇

「好きです」

十号玉が一斉に横顔を照らして ....
明日の予報を お伝えします

明日は森でしょう
明日は森でしょう


明日は森だから
いつもよりたくさん歩こう

明日は森だから
少し深呼吸しよう

明日が森なら
わたしは、 ....
{ルビ空中線=アンテナ}に張ってある
鬼蜘蛛の巣が
霧雨にぬれて
{ルビ銀色=しろがねいろ}にゆれている

   風を孕んだかなしみが
   失せた振動鳴きつくす
   ああ

空中 ....
妖精になりたいな

虹色の翅をひらひらさせて
花の蜜を吸って暮らしたいな

気まぐれに梢を揺らしたり
あなたの帽子を飛ばしたり
満月の夜には月明かりの下
湖を滑って遊ぶの

月の光 ....
書庫の扉を開ける
水の中になってる
たぶん海なのだと思う
昨日まで資料や本の類だったものが
魚みたいに泳ぎ回っている
手を伸ばして一冊つかまえる
ページを開くようにお腹を指で裂くと
文字 ....
ひと足踏み入れば
彩る花弁の甘い香りが
しあわせの時を与えてくれる

いつの日も
六月の雨に濡れている足が
軽やかに茨を縫って進み
見え隠れする背中を追う
赤い薔薇、白い薔薇、あなたの ....
一番星が輝く空の下に
君のおっぱいがちょっとだけあったりして

あの日あの時の君のおっぱいが
風にゆれるカーテンみたいに
揺れたりしない事は君自身が一番わかってる筈だ
だけど可愛いそのおっ ....
空は仄かに薔薇色を帯びたグレイ
雨は降りそうで降らず
六月の気怠いカーテンを揺らして
私の哀しみを主題する風が吹く

その波紋する緩急を肌に感じながら
ただ横たわっている
あじさいは咲く ....
  ヘンリー 私の膝の上でお眠り
  窓辺に当たる雨の音を聞きながら
  
  時々は 可愛い耳をぴくんとさせて
  解った振りをしてくれれば いい

  ひとり言を 話すから

 ....
銀色に輝く
紋白蝶の魔法の粉
きらきら

どれほど集めれば
自由に羽搏けるといふのでせうか
あをいそら

一枚二枚
母の髪を梳くやうに
幼い私
蝶の翅をもぎ取る ....
こころは今、穏やか
あの頃にみた
夏の坂道で
一斉に立ち昇る綿毛

花が行く、
歩き急がないで
だけど抑えられないのは
高揚
澄んだ青に
フォルテを描く

ステップを踏む、つま ....
 夢の中に巣くった蜘蛛

 かたくなに

 何も残せぬまま時は過ぎて

 想いは届かない

 胸の中で点滅するあなた

スコッチが傍らにあって
よく俺の話を聴いてくれたものだった
時には氷で返事して
盛り上がっちまうと
すべてを吐き出せる
そんな関係だった
ロックの多かった俺は
ことさらにお前を必要 ....
夜がさらりと降りてくる

目覚めない
女の髪のような

さっきまで長く長く伸びていた影は
地面に溶けてしまった

あるく
あるく
よるのみちを

夜が満ちてゆく
そこここに
 ....
垂れ込めた 雨雲の下
その街は 午後を迎える

あの路地を
右へ折れると尻手黒川線
左側は商店街

猫の通う 細い道
衣料を商う 廉価店や
まだ 人のまばらな飲み屋街

気の早い ....
はじめての深呼吸は
君に会えない夜に
街灯にうかれた虫たちを
見上げる時の角度で

  波を見上げる魚でもない
  雲を抜き去る鳥でもない

手に入れた感情の
空虚な その熱さ
埋 ....
六月の雲がゆっくりと上に迫る
スーツの男が鞄の傘ではたまらず駆けだす
かたわらでぼくは
そっとつままれたまま
雷と雹を孕んだ姿で
上下するのどぼとけに合わせた
きみの乳房を
後ろから ....
―半眼 仰向けにソファからガラス棚の中へ

帆船模型の帆が擦り切れる様を想像して、視線を窓外に移せば
季節の欠片がもろもろと崩れながら天気雨に縫い付けられていくところだった
中庭の、陽の当た ....
黒い塊が空を支配し
重たい空から大粒の雨が降る
木々の葉を叩き落すその雨の中で
青空を見つけた

晴れている日なら
青空は当たり前だけれど
今は
幸せを見つけたような気がする

い ....
六月の湿度が肩に降りつもる
いつかの唇のように柔らかくあたたかく
黒髪にからみついた結晶
はじけて香る 夕立

銀色の坂の向こう
ちいさな教会の鐘の音がする
ふいに横切る上りの急行
 ....
  はぐれものは
  ふるさとの名前を知らない
  だから、私の汗ばんだほほを
  冷たい指でぬぐいながら
  細く、薄青いくちびるで
  君が名付ける、それが
  たどり着きたいふるさと ....
いつもより早く起きて町に出たら 全てが違って見えた
鳥たちも起きていない まだ薄青い朝
人々の心地よい寝息すらも聴こえてくるような 柔らかな空気だ
30分後が信じられないほどの たった一人 僕だ ....
あの人が
死んだ
という報せを聞いて

青い河を小さな舟で
ゆっくりと
ゆったりと
流されるよに下ってゆく
あの人の姿が目に浮かんだ

櫂もなく
舵もなく
しかし
流れに
 ....
ほとんどの人は、もう
溺れているの
誰も気づいていないだけ

澄んだ指さきが
アルカディア、と答えて
空の一角をさす
新しい風景、新しい秩序
それは
見たことのない宇宙

(行け ....
しょんぼりとした小さなおまるに
可愛いらしい赤裸の小鳥
小さな口ばしふにゃりと動かす
椿がひとつボタリと落ちる
気まぐれに捨て台詞ひとひり
天窓から、かしこの家に忍び込み
清いもうふに包ま ....
陽がのぼることをよろこぶ彼女は
しろい色したどうぶつだ
泣き顔がうつくしいと言ったのは
まぎれもない事実だよ
うまれた瞬間そう感じたんだ

ほしがうまれてしんでゆく
ぼくが手をつなげない ....
気持ちをなだめてくれる 
けやきの葉たちの向こう側

濃い青の空に 夏雲が湧き上がって
激しい季節の予感

夏雲たちは 次々に力を秘めた体を起こし
見渡す限り 雲の輪に囲まれる

 ....
石瀬琳々さんの自由詩おすすめリスト(3660)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さかいめ- 床野トイ ...自由詩407-6-22
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解夏- 雪間 翔自由詩507-6-21
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空き家- こしごえ自由詩17*07-6-19
妖精になりたい- 未有花自由詩14*07-6-19
書庫中- たもつ自由詩3407-6-19
薔薇と背中と、止まない雨- LEO自由詩33*07-6-18
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変奏曲- 塔野夏子自由詩7*07-6-17
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搾取- 朝原 凪 ...自由詩8*07-6-15
花が行く- かのこ自由詩907-6-15
蜘蛛- 山崎 風 ...自由詩2*07-6-15
一人寝の子守唄- アマル・ ...自由詩15*07-6-15
- ふるる自由詩25*07-6-15
その街- アハウ自由詩1207-6-15
ディラックの空- たりぽん ...自由詩14*07-6-15
きみに言えず- soft_machine自由詩15*07-6-14
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雨の中の青空- ぽえむ君自由詩13*07-6-14
六月の湿度- ku-mi自由詩17*07-6-13
故郷- たりぽん ...自由詩12*07-6-13
安らかな時間- 成澤 和 ...自由詩107-6-12
青い河- 大覚アキ ...自由詩2*07-6-11
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しろい色したどうぶつの、- アルビノ自由詩707-6-10
夏雲- いねむり ...自由詩507-6-10

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