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乾いた部屋の中で 僕は
水をこぼしてしまった
慌ててティッシュやタオルに吸いこませるけれど
水はカーペットや毛布の中に染みていった
ため息が空中で停止するくらいに
時はぬかるんで 流れがよど ....
赤い河の流れに身を任せる
一通の船に乗る 目の前には夕闇
視界の先を今なら明確にimageできる
失くしたのは片肺…
失くしたのは最愛…

美しい音色に委ねる我が身
力の源が言葉であれば ....
 ただひた向きに
 かつもくもくと
 汗をかきかき 生きてゆきたい

 風はなく
 誰も居なくても
 責めるのではなく 受けてゆきたい


 花は花として
 なに 想うのだろう
 ....
魚群
天から降る
花のよう
鳥の群れ

爪先が赤い
あれは鳩だ
針金を巻かれるよう
その声は細い

薄い影、首筋に射す
そこには初めてのしるし
階下から聞こえるコーラス
 ....
心はどこにあるの と
問われたら
胸の奥に と
答えたい

科学の時代
解き明かされる人体の不思議に
心は脳にこそある
証明されても

あなたの指先が触れた瞬間の
電気信号は
 ....
かいちゃんはまだ歩けない
もうすぐ一歳と五ヶ月になるのに
まだ歩かない

だけどハイハイはとっても上手
ものすごいスピードで突進して来る
逃げるのだってとっても上手

おむつ替えや着替 ....
あなたの花開くようなお口へ
鈴の音の鳴る金のスプーンに
一さじの杏ジャムを載せて
含ませたいの 
とても穏やかな様子で
わたくしの はやる気持ちを隠して


柔らかな顎に そ と手 ....
  五月の青い闇の中
  私はか細い少年になり
  夢の迷路へ踏み入った


  白いうなじに風を受け
  はだしの足で土を蹴り
  煙る街灯はすに見て
  ネオン流れる色街へ

 ....
冬の青空を
鳥が飛んでゆく
まっすぐに
きりっとした冬の翼で
空を切ってゆく

何もない空の一瞬の変化が
大地への躍動を与え
その羽ばたきは
心の波となり
生に響きを与える

 ....
果たされない約束など
交わさなければ良かった

費やした言葉が無為に過ぎ去る
遠くで手を振っている影が
単なる錯覚だと気づいた時
壊れた傘の骨が頬を突いてきた

見向きもされない視線に ....
羽が
風を巻いている
葉から 黒から
生まれてはもどり
消えかけた輪を空に置く


折れた枝
弓なりの雪
空へかがやき
問いを放ち
誰も恨まぬ応えを浴びる


 ....
湖心から湖畔へと

一艘の無人の白いボートが

静々と漂つて来る

寄せくる波に身を委ねて

従順な驢馬のやうに

いつたい何を乗せるつもりなのだらう

あるいは誰を
 ....
夏のころ
あんなに青々としていた土堤が
冬のいま
こんなに茶色く染まっているよ

でも、そんな茶色の中にも所々
緑の草や黄色い花が
見え隠れしている

人生を川の流れにたとえる歌が
 ....
さらさらはらはらと降りおちてくるような
あなたの手のひら
私はそれに甘えながら
体の奥で静かに溶けてく優しさを感じている

こんなに明るい日差しにすけて
ほこりが優しく舞っている
 ....
旅慣れた人の荷物は小さいという。
わたしの鞄はぱんぱんに腫れ上がって重い。
たった一人遅れてやってきた草原で一息つく。
鞄を開くと
女が入っていた。
死んだはずのわたしだった。
やっぱり死 ....
一筋の風が
窓の外通り過ぎる
何を乗せて行くの?

寂しさに零した涙も
打ちのめされた思いも
安らかな夢も
小さな光も

きっと
乗せようとすれば
乗せて行ってくれる

風が ....
優美・可憐の魔力
君はそれを持っている。
私は香りに引かれる蝶のように、
君の回りを飛び舞う。

長い下顎を伸ばして
君の深いところに秘める
真実の密を吸いたいと思う。

私は美しく ....
結ばれた二人はダンスを踊る。
暗い闇の中で、
あっさりと私の手をすり抜け、
君は別の手のべに絡まれた。

結ばれた二人は森に忍ぶ。
絡まる蔦のように、
私の入る隙間はもう無い。
二人は ....
遠くで
ずっと 遠くで
美しい人が泣いている
どちらの方角やら
聞こえてくる
祭囃子のスピーカー
日が差す昼の部屋
夕暮れの湿った砂
爛れたアスファルト
目の端の折り紙
遠くで
 ....
空の向こうの草原に
お城がひとつ建っている
お城の中から天使がひとり
銀の翼をはばたかせ
大空高く飛んでった
それから天使は戻らない
草原には今でも
お城がひとつ建っている
あなたに出逢ってから
私は雪原となっていきます

本当の私は
もうどこかに埋もれてしまって
私はただの一面
白く変わっていくのです

あなたの目にも
私は何の色彩も持っていない
存 ....
{引用=*四行連詩作法(木島始氏による)
1.先行四行詩の第三行目の語か句をとり、その同義語(同義句)か、あるいは反義語(反義句)を自作四行詩の第三行目に入れること。
2.先行四行詩の第四行目の語 ....
夜汽車に逝き遅れた
9月の憂鬱

あまたの幸せも
あり余る愛憎も
空中で結ばれ
恐ろしく眩しい躇象

夢色のバッグが
燃えて灰になり
ラスベガスの幻光を狂わす

8月に ....
{引用=街}
街は
灰色にかじかんで
遠くを見る


{引用=鳥}
丹念に編み込まれた
木々のレエス
鳥が壊す


{引用=画廊}
画廊の扉は
今日も閉じられて
あの絵も ....
  箪笥のいない夜更けに
  わたしは廃屋に棲む四つ目と会う
  四つ目を思うとなんだかせつなくて
  夕暮れ時からたまらない気持ちになる 
  廃屋が見える路地まで来たら
  心臓が喉元ま ....
( ピエロは独りよたついて
( {ルビ歪=ゆが}んだ後ろ姿で
( 深夜のネオン街を横切ってゆく 


早朝 夢から覚めると 
そこはネットカフェの個室だった 
昨晩は酔いどれたまま
揺 ....
◇尾瀬ケ原


虹に遇ふ

もつとも

さやかなるときに



◇車窓より


白鷺は立つ

点々と



四、五枚の

刈り田に

一羽



 ....
いまは更地になっている
高校の前から自転車で少しいったところの
あの荒廃した土地には
昔ジャスコが建っていた
しみったれた汚い店だったが
中にはフードコートもスーパーも
一応あ ....
どこにも行かないで
そばにいてみつめて

月も凍えるこんな夜は
誰もが人恋しさに震えながら
星の{ルビ運命=さだめ}に想いを寄せるの

流星がスパークしながら
落ちて行くわ涙のように
 ....
猫のいる家は{ルビ密=ひそ}かな契約の匂いがする
猫を飼うときには年季を言い渡すきまり
人の家に長く居すぎると
{ルビ猫又=ねこまた}になってしまうのだ
こどもらが自分の部屋を持ち
夫婦だけ ....
石瀬琳々さんの自由詩おすすめリスト(3660)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
乾いた部屋- yukimura自由詩6*06-12-9
赤い河- yukimura自由詩6*06-12-9
無名の花のように- Hantama/ibuk ...自由詩206-12-9
誕生- ミゼット自由詩7*06-12-8
Heart- 北野つづ ...自由詩3*06-12-8
かいちゃんとあんよ- 未有花自由詩22*06-12-8
ナイチンゲール- 千月 話 ...自由詩18*06-12-7
色街幻想- 月夜野自由詩18*06-12-7
冬の翼- ぽえむ君自由詩11*06-12-7
無月- 松本 卓� ...自由詩406-12-7
午後の息- 木立 悟自由詩506-12-7
ボート- 杉菜 晃自由詩15*06-12-7
土堤- WILLY自由詩4*06-12-7
粉砂糖- ロリータ ...自由詩306-12-7
旅の荷物- 渦巻二三 ...自由詩8*06-12-7
星屑を運ぶ風- 松本 卓� ...自由詩306-12-7
魔_力- ネコ助自由詩106-12-6
結ばれた二人- ネコ助自由詩206-12-6
遠く- 肉食のす ...自由詩6*06-12-6
空の向こうの草原に- 未有花自由詩9*06-12-6
雪原- 三条麗菜自由詩10*06-12-5
四行連詩_独吟_<模様>の巻- 塔野夏子自由詩10*06-12-5
追悼- キメラ自由詩406-12-5
冬の情景- ふるる自由詩28*06-12-5
幻想譚(Mermaid's_dream_2)- 月夜野自由詩16*06-12-4
白い手_- 服部 剛自由詩13*06-12-4
小詩集__雪の扉- 杉菜 晃自由詩15*06-12-4
ジャスコ- 吉田ぐん ...自由詩2106-12-4
神話- 未有花自由詩11*06-12-4
閉じない猫- 渦巻二三 ...自由詩10*06-12-4

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