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噴水のそばでは
アビリティーが無効になります
仕事の話はやめましょう
大声で電話しながら歩いている人
あなたの内側を掃除したい


 2004年11月23日制作の上記「噴水の話」から、昨 ....
きみとぼくは いちども
会うことは ないけれど
異端の爪を みがいて
おなじ 事象の平面を
ひっかきつづける 仲間です
ベンチで たばこを喫いながら
並木が風をうけて 帆のように
喜ぶさまを見ていた いまならば
わたしも けむりになって
消えてしまってもいいと 感じていた
ぬれると しなだれて
くずれおちる 砂の花
わたしらも ひとしく
装飾の房を ほぐして
うけいれる 水の戒告
またひとつ あらたな
欠落を ありがとう
ともに ぎんいろの
ページを すごした
しめやかな 夢の小冊
この連作「そろもん」は、五行というフォルムそのものがテーマでした。大局的には、それ自体が現代詩的構文のアンチテーゼとして機能することを目論んだと、とりあえず言っておきます。でも内実は、きわめて個人的な .... あかりを 消して
ひらいたら きずあとを
指で なぞって
たがいの からだを
すみずみまで 読む
いつかの風が 世界を
ひとめぐりして また 
吹きつける おもわず
手でかばって はからずも
傷のありかを おもいだす
なにかが しきりに
こぼれる
鈴のように
銀のように
ふるえる 天窓
うしみつどき
中途覚醒して はなびらふる
回廊を あるく
すれちがう 影たちのなかに
わが血族を 見いだすまで
荒野で おとこが
口笛 吹いている
うしなうものさえ
ないもない と
知ってしまった 旋律を
だしぬけに ほしが
ふたりを つらぬく
ことばなど ふみにじり
ぶちこわし あいたい
きぬぎぬの ときまで
いきなり
砂から 立ち上がって
わたしの目の前で
復元する ひと
ああ! 
ひたいに 金的を
はりつけた 少年のぼくが
夜明けの 狙撃手みたいな
女の帰りを いまでも
じっと待っている 街角
だれの庭から 伸びたのだろう
高くそびえる 木の尖端が
青空に 突き刺さっている
その破れから ふりそそぐものに
妖精が蠅のように たかっている
都会の夕景を いちまい
めくると 古い柱時計が
ふるさとの 砂山に
なかば うずもれて
幸福な 夢をみていた
ほし が でている
こんや は ここで
たおれよう なんの
みかえり も なく
ゆめだけ を みて  
ほしいものは やおら
灰のように くずれる
ためらうな
どうせ後悔するのなら
手をのばせ


BGM→http://www.hi-ho.ne.jp/momose/mu_title/tan ....
遠くまで 届きたい
おもいが 橋となる
その たもとから
深淵を のぞいて
たちすくむ
本屋には 本がいっぱいあるのに
もうあれもこれも 読む時間がない
知命の午後の やわらかい光のなか
きまって本棚の隅に 咲くという
まぼろしの詩集を さがしている
ひざまずけば 祈りの
耳のたかさで やぶれた
約束を ささやきながら
ひらくから とこしえに
きみを わすれない 
ひとの領分で ないものが
ふりつもる
夢のなかに めざめて
いつまでもいつまでも
砂を かき出している
夜が ひろがり
のばしきった 手のさきに
星をつける
道から はずれたひとが
砂に ぬかずいている
もっと言葉に まみれよう
ぼくらは いのちが
水から うまれた道を
混沌と清純をつらぬいて
原初の呼吸まで さかのぼる魚です
天分のまずしさを
逆さに かかえて
ぼくは たまゆらの
ゆめの 背理から
つばさもなく飛ぶ
となりに座っても よろしいですか
わたしの喪失は たぶん
あなたほどではないのに
あつかましいお願いですが いっしょに
すこし泣いてくださいませんか
みんなはやく おとなに
なろうね なぜって 
こどものころは だれでも
ひとことで せかいをほろぼす
ことばを しっているから
石瀬琳々さんのみつべえさんおすすめリスト(27)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
●そろもん(あとがき)- みつべえ散文(批評 ...4608-2-17
そろもん(輩の歌)- みつべえ自由詩408-1-4
そろもん(昼の歌)- みつべえ自由詩607-11-1
そろもん(雨の歌)- みつべえ自由詩507-10-28
そろもん(紙の歌)- みつべえ自由詩407-10-19
●そろもん最後の栞- みつべえ散文(批評 ...807-9-14
そろもん(寝室の話)- みつべえ自由詩1007-9-6
そろもん(悔恨の話)- みつべえ自由詩607-7-20
そろもん(啓示の話)- みつべえ自由詩607-7-1
そろもん(徘徊の話)- みつべえ自由詩207-6-21
そろもん(ウエスタンの話)- みつべえ自由詩807-3-13
そろもん(激情の話)- みつべえ自由詩807-3-6
そろもん(感嘆符の話)- みつべえ自由詩607-2-21
そろもん(新宿歌舞伎町の話)- みつべえ自由詩607-2-19
そろもん(目撃の話)- みつべえ自由詩307-2-2
そろもん(カレンダーの話)- みつべえ自由詩6+07-1-18
そろもん(旅人の話)- みつべえ自由詩1206-12-14
そろもん(バラの話)- みつべえ自由詩706-12-12
そろもん(幻橋の話)- みつべえ自由詩606-9-22
そろもん(探索の話)- みつべえ自由詩606-9-5
そろもん(傷痕の話)- みつべえ自由詩506-8-28
そろもん(苦行の話)- みつべえ自由詩406-6-15
そろもん(キャラバンの話)- みつべえ自由詩706-6-6
そろもん(歴史的現在の話)- みつべえ自由詩706-5-31
そろもん(墜落の話)- みつべえ自由詩306-5-28
そろもん(告別の話)- みつべえ自由詩706-5-26
そろもん(禁呪の話)- みつべえ自由詩906-5-18

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