夕暮れが走り

象達が戯れ

俺の死体は2〜3年も

放置されたまま

神々の遊びに憂き身を費やし

"二世"も驚くたまもの

この肉体には不死が宿り

 ....
肉声はほのかに暖かく

人々の叫声はいつも

心ないものに聞こえるごとく

神が調整をしてくれる・・・

左手の震えを止めるために飲んだ酒は

俺の中で永遠に凍ったままだ

そ ....
凍った透明な霧雨群に

開け放たれた野良達がついていく・・・

俺のすぐ後ろを通る軍隊達は

今見知ったばかりの奴らのようだ・・・

神は皇后を讃えるために地上に赴き

その白い額 ....
涙の価値は

心に打たれた楔の雨か?

涙の価値は

人の言葉に耳を傾け

それを吐き出す術か?

涙の価値は

言葉によって尊くされた物を

さらに尊くするために

 ....
繊細という名の

プラスチック爆弾

言葉が揺曳する中、俺は

「左」を確かに失った

ハンターハンターのゴンが右手パンチ?

「それ」は未だ諧謔の極みと

評論家連中がニヤニ ....
森の中を一匹の孤独なスイミー達が

泳いでいく

「左」は失われたものの象徴

「俺」は壊れたかめ壷を象徴するに・・・足る

光速はいつも無限より彼方で

器楽器は

お前たち ....
 ドアを開けて、男が入ってきた。僕はその男をすんなりと迎えた。ーーーどうして僕がその男をすんなりと認めたのかはよく分からない。・・・多分、それが夢だったからだろう、と僕は思う。そう、きっとそうに違いな .... 街の中には雨が降り出し

人々は傘を差す用意をする

まるで見計らったように全ては訪れ

人々は「予想通り」とニヤリと笑う

その時、牢獄で眠っていた男は

静かに目を開いて読書の ....
僕の心が休む丘に

一人の少女が立っている

少女は髪を結わえながら

丘の先の町を見つめる

「世界はもう滅亡してしまったんだ・・・」

そんな事を思った矢先に

本当に隕石 ....
光は色彩の中で音楽を奏で

肩を曲げながら右へと曲がった

空は自分流の音楽を雷によって

人は踊る事によって表していた・・・

全ては音楽であり詩である朝

人だけが分析を止めな ....
詩を書いている人には主に二種類あって、一つは詩という形式に向かって書いている人(難しい言葉を使って「詩らしい」形式を追求している人)、そしてもう一つは社会の通俗的な観念に向かって書いている人(希望を持 .... 僕は存在しないのだ

その事は昔から知っていた

今、それが露わになっただけだ

僕は存在しないのだ

今、誰もいない夜の中

ひとり自慰に耽る僕は敗者の中の敗者・・・

そん ....
存在しなかった者達よ

今更嘆いても仕方あるまい

世界はとうに終ってしまったのだ

君達が出てきたところで

どうにもならなかったことは必至の受け合いだ

存在しなかった者達よ
 ....
世界はゆっくりと終わっていく

それは俺の眼には

新しい朝のように美しい

それを認識する者は誰一人としていない

何故だか俺の眼にだけは見えている

どうしてそうなったのかは分 ....
死体を弄んでいる子・・・

あの子にも「死」の意味がわかるのだろうか?

・・・おそらくそうに違いない

彼女は死体の目をつまんで

ボールのように転がして遊んでいた

俺はた ....
古い絶望の上に

俺達の廃墟が立っている

「今更どうなるものか・・・全てはもう遅いのだ・・・」と誰かの嘆きが

古い牧歌のように流れて行く・・・

と、俺は急に俺の夢から覚めて

 ....
雨が上がる前には

遠くで歌が聴こえるだろう

僕の涙は乾いてもう濡れない

・・・光は久々に射した

今、夜を透明な小舟を浮かべて

静かにしずしずと一人で渡って行く時

君 ....
透明な僕の孤独が

夜の中に浮かび上がると

君は一つ、くしゃみをする

君は鼻水をすすりながら

寒空の下、歯を磨いている僕を想う

もう、世界は終ってしまったのだ・・・

 ....
俺に貴婦人の香りは易しい

人々の群を見て嘆息しつつ

ワイングラスを傾ける奴らから遠く離れて・・・

俺に貴婦人の香りは易しい

この夏の一瞬が嵐の雨に変わるならば

どんな銅貨 ....
透明な雨が子午線の上に降って

俺は乾いた水を飲んだ

"当地"は雨が降っていた

全ては光り輝いていた

テレビはテレビ的対象を追い・・・

ネットはネット的 ....
青空がこの目に見える日もあり
  東京の空を突き破って

人々の希望に倦んで我病んで
  我が絶望は明日に連なり

我が魂この世に燃える祈願あり
  人の嘲笑を受ければこその
言葉が沈黙を奏でる時

お前の歌は止む

人々の叫声は慣れたものだ

・・・今や、お前の心をかすりもしない

この世の全てが矢となってお前に襲いかかっても

やがては暁が貴様を導く ....
お前が純粋な魂を持って

この世を渡った事は誰もが知っている

だが余人達はそう受け取らぬ

彼らはその汚れを正当化するために

魂の純粋無垢を信じぬのだ

・・・お前が純粋な魂を ....
光は弾けて

また、斧となった

お前は涙を伏せて

明日の天候を思っている

俺は憂愁を解き放つために

野原を歩いた

光は弾けて弾けて・・・

矢となって砕けて散った ....
荒野を〈アレチ〉と呼ぶ男に

お前は一度だけ出会ったことがある

お前はその時、黄色い帽子を被って

神々を照覧していた

怒りが静かな倦怠に変わる時

俺達の旅が始まる

 ....
校舎の君を言葉の僕が捉えて

夜が更けてゆく

光は透明な線の中を走り

君の名はいつか呼ばれたもののように

輝いた

僕は亡霊のガラスに隔てられて

君の名を呼ぶことができ ....
紅蓮の海に

一匹の竜が住んでいる

夜毎、私達の世を呪って

鳴き声を上げている

その声を聴き取れるのは私一人

と、するとその竜は存在しないということになるのだろうか?

 ....
誰もが自分の人生を持っていると思い込んでいる

私もそうだった

だが、戦わないものに個性がないように

この人生で傷つかず安穏と暮らしている者には

何一つやってこないのだ

 ....
 かつての詩人は宿命的であった。中原中也や萩原朔太郎、そして吉本隆明や田村隆一といった詩人もまた、部分的には宿命的であった。彼らの詩が良い詩であるということと、彼らの詩が一つの宿命の主調音を奏でている .... 君らはまるで幽霊だ

口だけ喚いて

実体は影も形もない

他人を殺して自分の存在を

その自存を図ろうとするが

君等は所詮影の中の影

風がぷうっと一吹きすれば

影形 ....
yamadahifumi(468)
タイトル カテゴリ Point 日付
告げる声自由詩012/2/11 15:42
賭け自由詩012/2/11 15:36
神の冠自由詩012/2/7 11:13
涙の価値自由詩112/2/6 18:05
真実の塔自由詩012/2/3 19:32
自由詩012/2/3 19:20
反転した世界ーーー夢散文(批評 ...012/2/2 14:50
読書の続き自由詩012/2/1 13:10
少女の歩み自由詩112/1/31 9:44
分析自由詩212/1/30 10:21
詩と運命ーーー最近の詩についてーーー散文(批評 ...112/1/27 1:24
出生自由詩012/1/27 1:02
存在しなかった者達へ自由詩312/1/26 11:36
世界の終わりの後の朝自由詩012/1/25 19:43
子供の遊び自由詩012/1/23 11:49
出勤風景自由詩312/1/22 2:33
無限の太陽自由詩012/1/18 17:35
世界の終わりの瞬間(とき)自由詩112/1/17 17:43
嘆息する天才自由詩012/1/4 9:41
眠り自由詩312/1/1 20:33
青空俳句012/1/1 16:33
肉体の使命自由詩111/12/29 17:57
ランボーへ自由詩211/12/28 17:36
この世と別れて自由詩211/12/27 18:07
自由詩111/12/26 9:56
蕎麦湯自由詩111/12/25 19:27
竜の鳴き声自由詩211/12/24 22:06
  真実の魂自由詩011/12/23 18:43
詩と宿命散文(批評 ...211/12/21 10:58
幽霊と朝日自由詩111/12/21 10:24

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