僕は僕が誰かを知らない

僕は僕がどんな場所にいて

どんな人間であるかを知らない



僕は僕が誰かを知らない

どこに生まれて 何を話し

何を口にして 誰を愛 ....
 「所詮、世の中の連中なんて大した事ないさ。この程度だよ」
 と、酔ってきたツダは言った。ツダは、酔うといつもより三倍くらいは饒舌になる。
 「俺はさ・・・ゴッホのように死にたいんだよ。あるいはニ ....
君は何故

詩を書くのだ

誰かに褒められたいからか それとも

誰かを絶望に叩き落としたいからか

例えば、政府や政治や世の中の連中に不満があって

それを言葉に書き写して

 ....
 大学の先輩が、昔、僕に言っていた事が、ふと思い出される事がある。
 「お前は考え過ぎなんだよ。世の中なんてな、要領よくやりゃあいいんだよ。例えばなあ・・・ほら、あそこに女の子いるだろう。今から、俺 ....
僕が誰なのか

僕は知らない

僕は世間話をする

僕はアルバイトをする

僕の年収は二百十万円だったり

一千五百六十二万円だったりするのかもしれない

僕の年齢は三 ....
私とは何か

私とは何だろうか?

パスカルがうまい事を言っている

・・・「誰かが窓際に座っていて道行く人を見ようとする

すると、そこに私が通りかかる

だとしたら、その人は『 ....
詩人が詩を書けば

そこには一つの表現が生まれる

余人はそれを見て

そこに何か、美しいものの根拠があるような

錯覚をするが・・・それは間違いだ

詩人が知っているのは僕達に与 ....
時が笑い

私も笑う

子供達が泣き

大人達も泣く

知らず知らず、私達は

「笑う」事を忘れている

お笑い芸人の一発ギャグで顔をほころばせ

会社と家族では怖い顔
 ....
私は私の言葉に触れて

あなたはあなたの言葉に触れる

世界は世界の言葉を造る

それで、この現実は回っていく


     ※

ありきたりの言葉

傷ついた言葉

 ....
  


私達は過ぎ去っていく

時の流れと共に砂塵の一粒と同様に

全てはあの星の明滅のようにゆるやかに来ては流れ去る

もちろん、「今」という時だけを全てと考え

享楽と無為 ....
   



言葉によって救われない夢なら

それは一体、何のための夢か

言葉によって癒されない人生なら

それでも「詩人」と呼べるのか

笑いたければ笑え、努力しているとい ....
例えば、「宇宙は存在するか」とか

「あなた」や「私」は一体、どんな存在かとか

私達はどこから来てどこへ行くのか、とか

私はそんな事を考えてしまう

私の頭の中には一つの宇宙があっ ....
    


僕は要約されたさまざまものを

毎日のように読む

どこかの他人の人生のエピソードや

海外の生き別れた子供達のエピソード

政治家のインチキとかその正しさについて ....
「正常であるのをやめろ」と、昔

トーキング・ヘッズというバンドが歌った

正常な奴らの正常な倫理

1足す1は3の理屈・・・・・何故なら、その方が自分達にとって都合がいいから

そん ....
青春や希望という美名は

僕のMP3プレイヤーの中にしかなかった

現実はみんな真っ暗で

みんなが楽しそうに話している間にも

僕の耳にはローリング・ストーンズや

忌野清志郎や ....
時間は存在しない

空間は存在しない

物があって

人がある

コンピューターは一秒に

四億三千万手先を見通し

人の遥かな直感は

古代人の心性を想起するに足る

 ....
遠い海の平原で

誰かが眠っていようと

俺の心は目覚めている

世界の起床に合わせて

クジラが潮を吹く時

俺の魂は凪いでいる

この大海の前に全てを供出した

その見 ....
 「生きてく理由は見つからないが、何故死なないでいるのかが解らない、そういう時に生きる悲しみがラスコオリニコフの胸を締め付けるのである。」という一節が、小林秀雄の「罪と罰?」にある。
 僕は自分のく ....
私が誰かなら私は誰でもない

誰かが私なら私は誰でもない

誰かが私であって

私は誰でもない

だから、私は私じゃない

なのに、こうして呟いている私はここにいる

それはデ ....
みんなが難しい事を言っている

時々、僕はそう思うんだ

そんな時でも お星様は回っているし

太陽も月もせっせと動いている

足を止めて、口ばかり動かしているのは

きっと、人間 ....
生きる希望もなければ

死ぬ絶望もない

絶望と希望を剥奪された男は

一体、どんな言葉を綴るのか

気になるなら、君は窓の外を見たまえ

そこに歩いているごく平凡そうな暗い顔の男 ....
テレビのスイッチを切り

パソコンもシャットダウンして

僕は一人

四百年前の賢人と語り合う

その精神の自由さに比類するものはないし

その豪胆さに叶う勇気はもはやどこにもない ....
 

沈黙は木のようにそこにある

人が美に感動した時

恋に心奪われた時

どうして、言葉が介入する余地があろうか

沈黙ができなければ

その空白は饒舌で埋める他ない

 ....
 


中年女はふと、

鏡の中に昔の自分が映っている事を願った


駅前でビラを配っている男は

トイレで小水の切れが悪くなった事を嘆いた


若年の我々は

ただ ....
僕の目の前に

ゴッホの「カラスのいる麦畑」の絵がある

それはまるで子供の描いた絵のように僕の前に掛かっているが

それは同時に子供には決して描けないものも含んでいる
 ....
  



透明な僕らは一体

どこへと行くのか

透明な彼らは一体

どこへと消えるのか



誰もが両手を出して

銅貨を求めている

だが、その顔は王のようで ....
  
 


私は小学校の校庭を思い出す

雨に煙るその校庭を・・・

その光景に、私は写っていない

その光景に初恋のあの子は写っていない

その光景に、一番怖かったあの先生 ....
僕は馬鹿なんで

あなたをただポカンと見ている

あなたは表通りを歩いている

何かに急き立てられるように



もし、僕達に人生というものがあるのなら

それは僕 ....
何も言う事はないので

僕は黙ってしまいます・・・

あなたが一人で涙を流している時、

僕は優しい気持ちになります

誰かに見られる事を期待して

たとえば、お葬式でわざとら ....
  



雨の中で

僕は一つの風景を見ている

それは壊れた風景で

僕の知っている風景では、ない




雨の中で

僕は二つの風景を見ている

二重にかす ....
yamadahifumi(468)
タイトル カテゴリ Point 日付
もう一人の僕から僕への詩自由詩213/7/18 18:10
僕の親友散文(批評 ...013/7/16 13:59
貫いて自由詩313/7/14 7:55
先輩との話散文(批評 ...113/7/13 12:40
僕の思考は自由詩213/6/28 8:39
私とは何か自由詩213/6/23 7:18
 詩はやがて、現実の一部になる自由詩9*13/6/11 3:55
私の本物の表情自由詩313/6/5 7:18
詩人の誓い自由詩313/5/27 20:29
時の中の表現自由詩213/5/24 21:04
はじめての詩自由詩113/5/24 9:33
思考の宇宙自由詩313/5/19 19:53
要約自由詩513/5/16 21:44
炎上する君自由詩313/5/10 9:26
MP3プレイヤー自由詩213/5/4 2:54
駆ける自由詩013/4/24 6:54
冥王星から自由詩113/4/17 8:35
「生きる悲しみ」について散文(批評 ...013/4/15 7:39
あなたと私自由詩013/4/13 4:01
トカゲの目標自由詩113/4/6 3:07
君は詩人を見た事があるか自由詩213/3/29 1:50
シェイクスピアに寄せて自由詩013/3/14 3:32
沈黙と言葉自由詩313/2/22 5:42
神のコーラ自由詩013/2/20 17:05
  ゴッホ 「カラスのいる麦畑」自由詩213/2/16 1:28
耳の欠けた神自由詩113/2/14 1:55
雨に煙る校庭自由詩313/2/13 2:13
 自分へ帰る自由詩013/2/12 5:00
優しい気持ち自由詩013/2/12 4:48
雨の中の風景自由詩013/2/11 3:45

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