純白な雲が流れて
紺碧の天井がひらけた
そうだ
どこまでも深まってゆく
永遠の時空がひろがっているのだ


どこからか
ヘリがやってきた
どうして ニンゲン は
跳びあがりたいのだ ....
雲の切れ間の
日差しを縫って・・・
散歩の「つぐみ」が
電柱頭に降りたった
それは 見事な つばさを
織りたたんで
リビングのカァテンが
 重たげに 垂れて
初夏の日差しを 吸いこんでいる 
輝ける 一日・・・・・
それは まるで 雨あがりの
寺院本堂の扉 そっくりである
リビングのカァテンが
 重たげに 垂れて
初夏の日差しを 吸いこんでいる 
輝ける 一日・・・・・
それは まるで 雨あがりの
寺院本堂の扉 そっくりである
 卒寿を 越えてしまった いま

    死生の みなわ に映る

薄暗い 緊張感 は 乏しくなり

       うたたね だけが

   はげしく なって来たとは
息の根が 萎れかけている
卒寿をすぎて 腐りかけている

色艶を なくして しまったし
弾力も 喪失してしまった
だから
もう いつ塵箱に すてられても
おかしくはないのだ

覚悟を ....
地球が 狂ったんぢゃない
太陽が 機嫌をそこねたのだ
何の理由か知らないが
だから
庭木を見ならって
世紀の酷暑に 対しては
すなおになって 耐える以外にない
そして 雀も鴉も
雑木林 ....
           卒寿を 過ぎると
        想いが 拡散されるのか
      暮しの 翳が いつの間にか
             ぼやけてくる
          エヤコンの温 ....
     住宅街の 空き地に
    ひっそりと佇んでいる 
         藤棚がある
     四号公園と立て札を
       見せびらかせて

      そして 水無月の
  ....
街並みは 死んでいるのに
        それでも 
  救急車の サイレンが
     老残の背すじを
 しゃっきと させてくる 
 とは・・・・・・・・・
         まさに
 ....
         冬には 春を想い
      夏になると 秋の到来を
           呟いて みる
      その日 その日の天候に
    むなしい注文を 繰り返して

    ....
          旧盆が近づいている というのに

           遠吠えがしている というのに

        墓地の風と光り が 漂ってはこない
   

  ( いまや  ....
あなたも 卒寿を 越してみる と
          わかりますよ
        どんなに 心身が
     屈曲してしまったか が
      青い 年代 は もう
     再来しては ....
   待ちに待った 水無月の
    風と光を 浴びるとき
  独り暮しの 翁はつぶやく

我が前半生は 偶然のすがたで
我が後半生は 必然のかたちで

虚無僧すがたに なっていると
いぃぢゃないですか
想いが 震えてゆく なんて

いぃぢゃないですか
青いゆめが 無くなる なんて

いぃぢゃないですか
とわの眠りに 近ずくなんて

いぃぢゃないですか
我が身の ....
新舞子の
あやなす 岸辺に 
佇んで
消し果て 終えた 青白い
かげを まさぐり
ため息を 吐く

 
名古屋港に
出入りする 貨物船を
眺めながら
 


 
藍ではない
 紺でもない
  空いろ は何色と
   云うのだろうか
水いろ と云うのだろうか
それとも 海いろというだろうか

早苗月 は 寡黙である
   列車の 過ぎる音もない
 ....
      皐月の風は 空色に
   そして ひかりは 海色に
  染まり上がって おりました

    町のはずれの 広場では
   森のからすが 飛んできて

   子どもが 作った ....
 独り暮しで 卒寿が 過ぎた
     もてなくって いぃ
 もう もてなくっても いい
神秘の三次元に 許されるなら

だが そのとき
   立っていられるだろうか
 おのれの年齢に  ....
独り身で 卒寿を越して・・・
     もう 気どる想いは
         消えうせた
       甘えごころ も 
         跳びこえた

      あの日 その日の
  ....
    バルコニーの 天井が
 五月雨で 滝音をたてている
       幼き 三次元を 
    想起させるように と
    そぅだ 日照りのため
 生れ故郷も すなおになって
 雨を ....
            あなたも 
           想像してみて 
             ください。
         卒寿を越してから
         独り暮しとなった
    ....
            あなたも 
           想像してみて 
             ください。
         卒寿を越してから
         独り暮しとなった
    ....
 神妙に 生きてる 風が
  死んでる ガラス戸を
   ノックする・・・・
    ただ それだけで
     七色の四次元は
     生かされてゆく 
          両指先で 
卒寿を過ぎた ひたいを 撫で
   深くなった 皺を 揉む

      なんのことはない
        臨死の岸部が 
  さざ波を 打っているのだ
 ....
          両指先で 
卒寿を過ぎた ひたいを 撫で
   深くなった 皺を 揉む

      なんのことはない
        臨死の岸部が 
  さざ波を 打っているのだ
 ....
金曜日のためか 広場の一角で
子どもたちは ボウルを蹴って
         騒いでいる 
    だが もぅ・・・・・
      卒寿の俺さまには
  そのまねは できっこない

救 ....
黒雲 消えて
 春かぜ にじむ
  庭木の 若葉が 
眼くそを なぞって ゆれている
そうして 老残は
青かった月日のかげ を
掘り返し 
譫言の呪文を くりかえす
なんのことはない
 ....
落日まえの ひととき
  豆腐屋の 街宣車が 
      スピイカァを
       響かせるなか
卒寿の老残は 公園の原っぱで
      まぶしく ながめた
男の子が  赤いシャツを ....
雷鳴のように ひびく
原っぱからの子供たちの叫喚
それは 独居している
卒寿のお独りさんにとって
なによりものごちそうになる 
が 
それと同時に気がつくのだ
壁時計の秒針が重たげに 
 ....
信天翁(638)
タイトル カテゴリ Point 日付
秋 空自由詩118/9/22 13:53
憔悴自由詩218/9/19 10:14
失題 三自由詩218/9/9 12:04
自由詩118/9/9 12:01
失 題 (2)自由詩118/8/30 14:43
息の根が自由詩318/8/19 9:28
乱 心自由詩118/8/3 6:25
喪失の唄自由詩218/7/20 13:40
消 題 自由詩118/7/4 13:17
消失自由詩318/6/30 10:55
忘 題(z)自由詩118/6/27 14:08
亡 題(Y)自由詩218/6/23 14:54
 亡 題(その二)自由詩218/6/20 12:15
亡 題 (x)  自由詩218/6/9 15:47
卒寿の唄 (2)自由詩3*18/6/4 10:06
卒寿の唄自由詩318/5/28 15:46
無 題自由詩118/5/25 14:05
欠 題 ( 四) ...自由詩218/5/20 14:10
欠 題 その二 (無能な呟き)自由詩418/5/18 11:17
亡 題自由詩118/5/16 14:03
欠 題 その一自由詩618/5/13 15:49
濁った老眼自由詩318/5/12 12:56
自由詩018/5/12 12:53
梅 色 月自由詩318/5/8 16:21
失 題(X)自由詩018/5/7 14:34
自由詩318/5/7 14:33
喪失自由詩618/5/4 15:01
 黒 雲 消えて自由詩118/5/2 12:00
失題(10)自由詩318/5/1 18:25
失 題 (九)自由詩518/4/2 12:23

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