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中庭の芝生の上に
プリーツスカートを
花のように拡げ
背筋を伸ばし、
聖書の言葉を引用する彼女は
修道女みたいで
美しく聡明なその先輩を
私は崇拝していた
(彼女は廃部が既に決定し ....
 今夜の月は何か変だ

と 思ったその時
小さく ひびが入り
――欠片が落ちた
何かが動いている

 えっ ひよこ?

一生懸命
殻をつついて
転がりながら
可愛いらしい姿が
 ....
壁にピンナップされた僕らの写真を見ている 時々締め付けられるように過去が蘇るのだが
時間の不可逆性は 僕の味方ではないようだ

一人静かに時を消費することにも慣れてしまった もちろん本意ではない ....
{引用=※この詩は或る詩の朗読会の
 招待状になっております。
 コメント・ポイントをいただいた方へ
 朗読会への企画案内のために私信にて
 お誘いをご送付いたします。
 なお、コメント・ポ ....
  蜘蛛の足が
  多すぎるからと言って
  面白半分に引きちぎる子供

  休みの日が
  長すぎるからと言って
  魚を釣り上げたあと
  血まみれの口から
  針を引き抜く釣り人 ....
ハエと一緒に転送してやろうか  
夜の町に少女がひとり

悲しい涙、うれしい涙、喜びの涙、いりませんか

あっ、きれいな涙だけはまだ心であたためているところです



 
──わしが死んでも
  この時計は捨てんでくれよ

親父はよくそう言っていた
死んでから
それがたったひとつの
遺言らしきものだったと思い当たる

祖父がやっていた
はんこ屋の店先に ....
不思議なんて忘れていた頃 ときどき肩をたたかれる 遊ぼうよ あの頃のように
あんたはどうせ枠にはまれないさ だったらいっそ逸脱の限り 尽くしてみたらいかが?

なにも担保にならない 自分さえも  ....
そこは場末の洋食屋ではなかった。
マスターは自家製のコンソメスープの
味を利きながら、笑みをこぼして
「イギリス海峡には初めて来たのかい?」と切り出す。

         {引用=
   ....
爪の先で立つ 淡々シャクシャクと 空気だけが音をたてる

そこまで 来ている 管楽器に含む息を切らしながら

シャンシャンを泡泡と連れて来る 蒸し跳ね返す 

そこまで 来ている シンバル ....
*壱*マダナイへの手紙

「あの猫の名前はマダナイっていうんだ」と、教えてくれた人がいた。
ああ うわさは聞いたことがある。
明治の文豪の家に 飼われていたという 噂だった。  ....
何故自ら受難者になる必要があるのか?
四度でも五度でも席を譲ればよいではないか!
そして今日は沢山の人を助けられてよかった、と
胸を張って夕焼けを見ればよいではないか!

満員電車の中
三 ....
斜めに流れる傷が
浅くてホッとしている

壁紙を分けるような瞬間だった
カッターナイフがあるとは
思いもしなかった

いや知っていたはずだ
私は分厚いと
言い聞かせていた

何度 ....
 なにかになる

 と願いながら、
 まな板の上に

 かみねんどが
 しろく しろく
 うずくまっていて。

 なに者にも
 なれないままに
 ただ 干乾びていく。
 ....
夏を告げる雨が降り
現代詩の季節到来。
その日、
男は自分の現代詩をファイルし
ある場所へ向かった。
バス停のベンチは腐り
座って待つ者は誰もいない。
空には何もない。
詩に結びつくも ....
風の愛撫に
はらり ほろり
八重桜が泣いた

すらり と知らん顔
真新しい翅を輝かせ
トンボは行ってしまう

墓地への細道
静かな午後

まだずっと若かったころ
感性は魚のよう ....
空高く晴れ模様

影は濃く

潜る深い意識の世界へ

アスファルトに映る

私の影は

生き生きとしていたので

ずうっと眺める

影は何かを話したくて伝えたそうだ

 ....
昨日埋めたタイムカプセル掘り出している ひどく風の ある日
ひとの顔ほどもある木の葉が
ぬいんぬいんと おおきく 
円を えがいたり
突然 すさまじい勢いで 遠くに
流れてゆきます
空は ごろごろと 唸っています


ひと ....
夜中、雨音で目が覚める
キッチンテーブルで煙草を一本吸う
暗闇にたちのぼる煙に
一匹の黒い魚が遡ていく
勇ましいその魚影は
たぶんマラッカ海峡で
海賊たちと渡り合い
インド洋に出て行くの ....
ほどよく生きる 風にまかせて
古木のように悠然と大地に根を深くはりめぐらせて生きれたら
若木のようにしなやかにすっくりと空をめがけて伸びれたら
どんなに素敵なことだろう

でもいまの自分のう ....
バーカウンターで一人呑んでいると

ひとつ空席を挟んで 右隣のサラリーマン風の男が言った。



「どうせ俺は会社の、一つの歯車に過ぎないからさ」と。



おいおい、冗談じゃない ....
朝、
虹がでていたので
一応手をのばしましたが
一色すらつかめませんでした。
なので、
わたしは詩人をやめて
花になりました。

昼、
わたしは
アスファルトには咲いてやらない。
 ....
      月のない夜、石けり遊び 
      進める升目は一夜に一つ
      蹴った小石がしじまに光る
      あなたの石はずうんと進み
      あがりをひとり先に ....
僕をみつめる妻の目に、炎がめらめら燃えている。 

「人の意見に惑わされずに 
 あなたの道を、往きなさい」 

「椅子の足の一本が折れたらどうなる? 
 あなたの姿を、信じなさい」 
 ....
また幸福の木枯らした 簾越しに夏の太陽

舗装されていない通りの先

木造の橋をトコトコ渡る

爺一人

手ぬぐいを首に巻き

麦わら帽

やぁと挙げた掌に

いくらか赤みを帯びた顔の皺

 ....
人は
はぎとった他者に
記し
記してきた

鳥は記さない
慈しみあう
つがいの声は
白い森に響き
溶けて消えていくだけ

{ルビ草子樺=そうしかんば}は
カバノキ科シラカバ属  ....
首を独自のメトロノームで振り A10神経が顔を出す

にやり してやったり フフフ

涙の感動を一つまみのCOOL A10神経が必須科目を埋める

莫迦正直で回らない 楕円なフォルムが魅力 ....
ぎへいじさんの自由詩おすすめリスト(1012)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わたしが子羊だった時(詩人サークル「群青」6月の課題「慈」よ ...- Lucy自由詩21*13-6-18
宇宙ひよこ- ただのみ ...自由詩27*13-6-18
たった一人のこの部屋で- 梅昆布茶自由詩1913-6-18
浜辺の朗読会への招待状- りゅうの ...自由詩8*13-6-18
生きろなんて、言えない- まーつん自由詩22*13-6-17
ハエと一緒に転送してやろうか- 北大路京 ...自由詩713-6-17
いりませんか- 殿上 童自由詩16*13-6-16
親父の遺言- そらの珊 ...自由詩1713-6-16
不思議の杜- 梅昆布茶自由詩1413-6-16
Restaurant_Saint_Malo- りゅうの ...自由詩4*13-6-16
アントニオ・ヴィヴァルディの夏- 朝焼彩茜 ...自由詩713-6-15
あの猫の名前はマダナイっていうんだ- るるりら自由詩20+*13-6-15
名詩『夕焼け』の娘の感受性- 夏美かを ...自由詩27*13-6-15
やわらかな痛み- 木葉 揺自由詩313-6-14
やわらかく- まーつん自由詩21*13-6-14
現代詩研究所- 左屋百色自由詩7*13-6-14
墓地にて- ただのみ ...自由詩28*13-6-13
千切れた影は何処へ行く- 灰泥軽茶自由詩713-6-13
昨日埋めたタイムカプセル掘り出している- 北大路京 ...自由詩913-6-13
me- るるりら自由詩10*13-6-13
孤独- 青園ルカ自由詩2613-6-13
ほどよく立ち枯れる- 梅昆布茶自由詩1113-6-13
歯車とコレクター。- 元親 ミ ...自由詩1013-6-12
朝昼(夕方)夜- 左屋百色自由詩18*13-6-12
石けり- 石田とわ自由詩15*13-6-12
NOMOの生き方_- 服部 剛自由詩613-6-11
また幸福の木枯らした- 北大路京 ...自由詩413-6-11
木の橋- ……とあ ...自由詩14*13-6-11
【草子樺】_詩人サークル群青_6月の課題『慈』から- そらの珊 ...自由詩20*13-6-11
A10神経- 朝焼彩茜 ...自由詩4+13-6-11

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