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    おとこに捨てられた、
    だからノラ猫になった
    夜空をみあげにゃあと啼いては
    まんまるお目目に三日月うつし
    うろついた夜の街には
    千鳥足の奴らがい ....
    

     焦げつくほどの灼熱の道
     このまま歩いて行けるだろうか
     じりじりと焼かれ続け
     息絶えてしまうのではなかろうか
     あぁ、それでも
 ....
      
    光と影が交差した
    あの日、
    蝉が死んだ               
    
    探し求めた、あの日から
    どこへ行ったのか
  ....
    風の入らぬ蒸し風呂部屋で
    汗を拭きつつもろこし齧る
    年に一度の逢瀬より
    うだる暑さに流されて
    来年こそはエアコンに
    冷たくされたい女の ....
    台風の目の中で
    りんごの皮をむく
    なすがままに
    つらつらと
   一筋の糸のように
   あとからあとから
              
    繋がっている

   連れてくるのだ
   思いだせない何かたちを

   そんな蜘蛛 ....
    わたしのなかに
    雨がふる

    あなたのなかに
    雨がふる

     さらさらと
      しとしとと
             

   ....
      月のない夜、石けり遊び 
      進める升目は一夜に一つ
      蹴った小石がしじまに光る
      あなたの石はずうんと進み
      あがりをひとり先に ....
     濡れて花 あざやかに
     なびく風 匂い立つ
     雨そそぎ しめやかに

     夏を待つ 水無月の
     その色は 深く濃く 
     ひかりの雨 纏う ....
      カランと氷が泣いたなら
      グラスの水滴なぞります
      なにが足りずに欠けるのか
      なにを足せば満ちるのか
      欠けた夜空の三日月 ....
     右足が重いと
     おもっていたら
     いつのまにか
     根が生えていた
     しかたがないので
     歩きまわる
     根をおろさずに
  ....
      浴衣をあわせ夏祭り
      太鼓の撥がみつからない
      山車の担ぎ手きまらない
      祭りはまだか、もうすぐか
      あなたが来るまで始まら ....
        夕べ見た理不尽な夢を
        起きぬけのコーヒーに浮かべ
        スプーンでぐるぐるかきまわす
        寝起きの頭はぼさぼさで
     ....
    いつかはいろんなことが上手くいき
    少しはしあわせになれると
    今でも信じている
    現実はそう甘くなく
    事態はより深刻と複雑さが絡まっているが
     ....
      夕飯に缶詰をあける
      100均の鯖缶だ
      閉め切った部屋に
      さかなの匂いが充満する
      ろうそくの灯りの中
      ....
       靜かな小夜の幕が落ち
       氷がカランと啼きました
       喉を刺すのは涙の小骨
       盃を重ねど取れませぬ
       刺さった小骨持て余し ....
    


      大切にしたいものがありました
      それはひどく不器用で
      武骨ななりをしておりました
      それのどこに惹かれたのか
      ....
       夫の茶碗で朝餉を食す
       手に余る大ぶりな器に
       炊きたてご飯が湯気をたて
       バターが溶けて醤油がかおる
       虚ろに思えた ....
       うす汚れた魂を
       夜更けに洗う
       洗面器に冷たい水を張り
       ひとつまみの塩でもみ洗う
       不信と後悔がにじみ出て
     ....
     つぶれたスーパーの裏には
     ひとり郵便ポストが立っている
     その赤いからだは色褪せて
     ところどころが剥げている
     スーパーとともに忘れられ
 ....
     星がみえぬと
     嘆くのならば
     夜ごとまぶたを
     くちびるで塞ぐ
     それは塩辛く
     わたしは夜に
     海をみる

 ....
      その横っ面を
      おもいっきり
      はり倒す
      
      約束をまもらぬ
      ろくでなしの
      
      横 ....
     雪がふる雪がふる
     音もなくふりつもる
     蝉たちは土の中
     耳を傾け夏をまつ
     あの日の麦わら帽子は
     いまも埋もれてい ....
    
    水道の蛇口を閉め忘れたようで
    寝ているうちに耳の方へと
    冷たいものが流れてきます
    明日は仕事なのだからはやく
    眠らなくてはならないと ....
     からっ風に吹かれ
     あなたはひとり
     どこへ往く
     寒かろう
     たったひとりでは
     あなたの暖となり
     ともに往き ....
       ぴんとはりつめた
       そらのした
       つめたいかぜが耳をなで
       にぎりしめた指先が
       ポケットのなかでかじかむ
   ....
   大通りを一本奥へはいった
   ラーメン屋の先の三叉路の角っこに
   その八百屋はあるんだ
   狭い軒先に段ボールが並べられ
   曲がったキュウリや
   太さも大きさもまち ....
スーパーに並ぶ玉ねぎは
じつは人の魂です
皮をむくたびによぎるものあり
涙がとめどなく流れます
玉ねぎを最後まで
むいてはいけません
むいたらそこで、おしまいです




 ....
白い朝が冬の到来を告げた
水やりに素足でベランダに立てば
コンクリートの冷たさが
足の裏からはい上がり
からだのぬくもりをしらしめる
ベランダにつくった小さな庭
たくさんの命の ....
            気をつけたまえ
            背中を向けて
            眠るとき
            寝首をかくかも
            しれ ....
ぎへいじさんの石田とわさんおすすめリスト(32)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノラ猫の歌- 石田とわ自由詩20*13-7-27
夏おんな- 石田とわ自由詩17*13-7-22
白昼夢- 石田とわ自由詩13*13-7-20
笹の葉うだる- 石田とわ自由詩17*13-7-8
つらつらと- 石田とわ自由詩11*13-7-4
絡みつく雨- 石田とわ自由詩16+*13-6-28
ふる雨に- 石田とわ自由詩12*13-6-19
石けり- 石田とわ自由詩15*13-6-12
しめやかに- 石田とわ自由詩19*13-6-8
子守唄- 石田とわ自由詩15*13-6-2
木々のようには生きられない- 石田とわ自由詩24*13-3-30
赤い金魚と水風船- 石田とわ自由詩12*13-3-19
最高の朝はほろ苦い- 石田とわ自由詩13*13-3-6
この手の中に- 石田とわ自由詩9*13-3-4
さば物語- 石田とわ自由詩16*13-3-2
朧に謡えば- 石田とわ自由詩12*13-2-19
静かな波紋のごとく- 石田とわ自由詩5*13-2-4
今日の空- 石田とわ自由詩9*13-1-27
洗面器にわたしが溢れるとき- 石田とわ自由詩32+*13-1-22
きみを忘れやしない- 石田とわ自由詩12+*13-1-20
夜に海をみる- 石田とわ自由詩17*13-1-18
あしたのジョーになりたい夜に- 石田とわ自由詩10*13-1-12
蝉たちの子守唄- 石田とわ自由詩13*13-1-10
蛇口がみつからない- 石田とわ自由詩12*13-1-9
からっ風がわらうとき- 石田とわ自由詩7*13-1-7
そらとホームとはじまりと- 石田とわ自由詩13*13-1-2
夏八百屋- 石田とわ自由詩12*12-12-9
玉ねぎほどの魂- 石田とわ自由詩8*12-11-15
寒風にさらされて春を待つ- 石田とわ自由詩6*12-11-5
背中枕- 石田とわ自由詩11*12-4-26

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