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「不可解な調和」
               木の若芽


青空が明るく楽しければ
その夜の暗闇は深く美しいでしょう
木が輝いて見えれば
星もさんぜんとまたたくでしょう


 
 ....
日曜日 うっかりペットショップをのぞいてしまう
生まれたばかりのかわいい仔犬が
ガラス越しにじっとわたしをみつめてくる
さっきまで泣いていたかのように黒い瞳が濡れている
この人はここから連れ出 ....
お酒でものんで 忘れちゃえばいいのよ

泣き上戸だって笑われてもいいのよ

誰かさんのためじゃなくって

あなたのためでいいのよ


なかなかうまくゆかないけど

わたしにと ....
雨は嫌いじゃないけど
何日も降り続いたら
さすがに気分が滅入ってしまう
部屋の中のカーテンやクロスまで湿って
身体が重く感じるのは
雨の重力のせいかなあ?

陰鬱な閉塞感に
ついに頭ま ....
今日は素晴らしき日曜だ
嵐に弄られる街路樹と
無意味に転がる棒切れが
呼吸のように入れ替わる
ペテンのような日曜だ


あなたの瞳の奈落に潜む
鬼火のような問いかけは
閃くごとに ....
遠い星を見つめて
丘のうえ爪先だちで
手を伸ばしてみる

遠い
遠いんだと実感する
掴めるものは何もない

墨色の空/新月の空
星はこんなにも
たくさん瞬いている

風が吹いて ....
僕は 忘れていた
詩を 書くことを
わからないと思うからこそ忘れていた
イメージを ノートに 感じたかった


大きな山を見た
確かめられなかったのは紙の内側にある青い海だ
苦しん ....
ようちえんのころは、
どうぶつえんでみたぱんだとか、くまとかそんなとくべつなものをたからばこにしまうように
なぞめいたことばでじゆうちょうにかきのこす
そんなこどもだったのだ

小学校に入っ ....
眠れない夜は
ゴーリキのことを考える

なぜ俺はゴーリキにこうも惹かれるのか

やたらCMに出てるよなとかってのは関係ないし
俺の義兄弟ミツル・ハナガタと競演しているからって訳でもない
 ....
なぜなんだろう
なんて答えのない
それぞれのひとのすることに
一喜一憂する自分もまた不思議

納得いかない
なんて当たり前なこと

秋の実またひとつおちた
身の程知らぬ柿は
まだ足 ....
おやすみなさいと
私の周りで泳いでいた言葉の魚たちがささやく
まるで百年の眠り姫の林檎のように

私が初めて口にした小魚は母の胎盤の中
臍の緒に繋がれて
息遣いの音と共にやってきて
生き ....
夜ふけの町を
自転車で走っていると
住宅の庭から
金木犀がほんのりと漂ってくる
ああ 甘くてよい香り 

若い頃 東京に住んでいた
渋谷 荻窪 吉祥寺が大好きだった
私は男と漫画を描い ....
黒い服についた 絵の具の白色

それは汚れでしょ

心を真っ白にして 無になって……

ムラサキ色の心が 決して

虫に食われた イチョウの葉であっては

ならないなんてね
 ....
契約社員の給料は安い
だからアルバイトも必用になる
午前四時前 朝刊配達に出かけると
山のふもとの住宅地
時折いろいろ見かけるが

エゾシカを見たのは初めてだ
角ある雄と雌のつがい
街 ....
 
 
一週間ほど、産卵床を守り続けていた雌鮭が
力尽きて、下流へ流されていった

鮭の婚活が終わった

命から命へ
そのために、生まれてきたかのように
産卵した雌鮭は、100%、死 ....
眠れない夜が
あるよね



あなたを
もとめている





ふざけていないの





眠れない夜がある
明日に
回転扉 押せば良い

入れるだろう

多くの忙しい人々が

私に続いて 押す

入った私は

ガラスの煌きと共に

ある一点の中心の

虜になり

こちら側からあちらへ ....
 
やさぐれた町に、カップ酒の男がひとり

あまりにしっくりしていて、存在すらわからない

そのポケットに色あせた息子の写真があるなんて誰も知らないし、興味もないことだ



 
旧い看板に
キュウリの絵が描かれていたから
つぶれかけの八百屋かと思って
店先で健康飲料を
小脇に抱えて佇む
ア太郎似のおにいちゃんに
聞いてみたら
旧看板だけにキューカンバーなどと
 ....
凍てついた冬の坂道を 
転がるように落ちていく
石ころみたいな 
わたしのプライド
何が正しくて 何が間違いなのか
誰も教えてくれない
答えはクロスワードクイズ
空白のマス目を
自分で ....
海に似せた塩水の中で
アサリが生きている

暗い冷蔵庫の中で
触手を伸ばし
冬の海だと勘違いする

時々さみしくなって
ステンレスボウルの海底で
誰かを探してキュウと鳴く

わた ....
猫も人も消えた夜 闇だけが息を止めている 軽いほんの出来心
出来心からのほんの道草
道草でしか会えない宝石
拾い集めてポッケにしまい
お家に戻って眺めてみたら
ためつすがめつしてみても
それらはただの石っころ
砂埃の舞う通りを
風鈴屋が行く
わたしは手をとめ
格子戸の隙間から
そっとのぞく

リヤカーを引くのは
妙に血色のいい男
ほんとうは人買いなんだと
おかみさんが言う

色とりどり ....
抱きしめたくなるような朝だ
今日の空から当番の天使が降りて来て鐘を鳴らす

空色のビイドロ細工の世界はいつものようにカーテン越しに
光の言葉で瞼を押し上げてひと時の旅を促がし始める

こん ....
家の中の草原です
それは
冬の朝であっても
凍らない草の原

人に踏まれて
煙草の焼け焦げをつけられ
とうに瑞々しい緑は失われ
白茶け くすんで 擦り切れている

それでも私は草な ....
ガゼルは朝ライオンより早く起きなければならない

そうしなければライオンに食べられてしまうことを知っているから


ガゼルよ、走り出せ

ライオンよ、走り出せ

ぼくらよ、走り出せ
 ....
ほどよく乾いた風が
前髪をもてあそんでも
頭の中に巣食った記号は
センテンスのようになびかない

不安が逃げ込んだ空が
どんなに晴れていようと
未来を踏み越してしまった靴は
もう行 ....
ぽろぽろぽろ
言葉がおちる

温かみのない言葉がおちる
刃物のようにとがっておちる
後悔と苦悩が降り注ぐ

冷たい言葉を君に投げた
君はきっと、泣いたでしょう
やがて来る明日を嘆 ....
冬の朝のフローリングは
薄い氷が張っている

朝一番に起きて
冷たい氷を踏むのは私の役目
ぱりんぱりんと音をたてて割り
かまどに火を入れ朝食を作る

陽が昇り
村人たちが起きる頃
 ....
ぎへいじさんの自由詩おすすめリスト(1012)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
不可解な調和- 木の若芽自由詩212-10-30
ペットショップで- そらの珊 ...自由詩1512-10-30
どうだっていいのよ- 川上凌自由詩4*12-10-29
【_サンダル_】- 泡沫恋歌自由詩8*12-10-29
感傷に溺れて笑う日曜に- ただのみ ...自由詩15*12-10-28
流れ星をつかむ- kauz ...自由詩17*12-10-28
AKB2がAKBの次に控えている- 番田 自由詩712-10-28
詩人成長過程- 詩月自由詩212-10-28
悪い奴ほど無呼吸症候群- 花形新次自由詩212-10-26
百の柿の実- 朧月自由詩812-10-26
おやすみなさい- 乱太郎自由詩1812-10-25
【_金木犀と月_】- 泡沫恋歌自由詩13*12-10-25
ステンド・ハート- 芦沢 恵自由詩22*12-10-25
もみじ悔いたし鐘は無し- ただのみ ...自由詩21*12-10-25
鮭の婚活- 小川 葉自由詩812-10-23
眠れない夜がある- 鵜飼千代 ...自由詩21*12-10-23
忘れ去られた遠心力- ドクダミ ...自由詩512-10-23
男がひとり- 殿上 童自由詩21*12-10-22
春巻き- 花形新次自由詩112-10-22
【_混沌_—_chaos_—_】- 泡沫恋歌自由詩8*12-10-22
擬似世界- そらの珊 ...自由詩16*12-10-22
猫も人も消えた夜_闇だけが息を止めている- 北大路京 ...自由詩812-10-22
ポッケに仕舞った出来心- もっぷ自由詩512-10-21
風鈴屋- そらの珊 ...自由詩8*12-10-21
朝の天使が見えるなら- 梅昆布茶自由詩912-10-20
冬の朝の畳- そらの珊 ...自由詩1012-10-20
ぼくらよ、走り出せ- 吉岡ペペ ...自由詩412-10-20
毎日が木曜日- nonya自由詩16*12-10-19
ぽろぽろぽろ- 三奈自由詩15*12-10-19
冬の朝のフローリング- そらの珊 ...自由詩20*12-10-19

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