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四月
空に舞う
傲慢なのかもしれない
あなたは僕を遠ざけて近づくことはない
風を伝って
光りを浴びせて
もう巡り合うことのないその瞬間々々
想うことでしか触れられない
あなたは
....
今日、ふと気づいた事があります
空の色や雲の色 月の形に
文句をいう人はいないな、と
それは何故かと思考を巡らせてみれば
すぐに答えは見つかりました
長い間一緒にいすぎて
....
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陽の当たるところ
その建物は言いました
都会には幾つも建物があるけれど
そのなかでもぼくが一番さ
ぼくは一番大きな建物 ....
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小さい頃から
自分はいらない人間なんだと思ってきた。
いつもいつも、死にたいと思ってた。
そんな時はよく、空を眺めた。
広いな ....
安らいでいたいと思ったら
あの人のことは忘れてしまえばいい
なんてちょっぴり寂しい
食器棚からティーカップを取り出し
角砂糖をぽとんと落としてみれば
落ち着くところはやはり見えない心の底 ....
すきなものがふえると
人はやさしくなれる
だってうれしすぎるもの
こころがくたくたになったら
うれしかったこと小出しすればいいや
キツイナがちょっとゆるむ
たましいがぱちぱちな ....
そのポストマンに
ぼくが初めて会ったとき
彼はひたすら
ラブレターを書きつづけていた
その時はすでに
ポストマンではなかったけれど
いちにちに
白い氷の丘をみっつ越えるんだ
と ....
わたしを救いたいなら
あの月を涙でくるんで
そして、ピアスにしてください
誰にも触れられない場所に
花が咲いていた
切り立った崖の中腹
そこには
誰も登って来れない
誰も降りて行けない
そんな場所に独りぼっちで
花は気高く咲いていた
小鳥の囀りに ....
光はあふれる
白亜の{ルビ建物=ビルディング}の上に
海鳥の白い翼に
青くうねる海原に
光はあふれる
光は波打つ
どこまでも続く青い穂波に
涼やかに流れる川面に
青い空と風の中に
....
赤い 熊出没注意の看板の右端上に
白い小さな張り紙で「最近」と補足されている
死ぬことより死に方が問題だ
熊に食われるのは天罰のようでどうもいけない
残された妻と子が葬儀の席で困ってしまうだろ ....
猫 聞いて
きのう わたし
乗り越えた柵
おきたらまた
目の前に柵
猫 ねそべって
聞いてない
あした わたし
終わりをみに
いこうかな
猫 おまえ
やさしいひとに
拾 ....
車椅子の母の髪をカットした
チョキチョキ ハサミで切りそろえる
黒い髪より 白髪の方が多くなったね
わたしは 母が年を取って授かった
上には 年の離れた兄弟たちがいて
望まれないまま ....
くらやみを大きな箱でまっすぐ
ぐねぐねと 山越え
べっどたうん に 帰る
疲れた背中たちをみている
眼は うつむき 遠くを見てる
あきらかに この中に明るみはなく
ただ ....
野良猫が生垣から顔を出して
じっとこっちを見ている
/かけとび
あやとび/
/ステップとび
去年はできなくて癇癪を起していた
ふふふ、まあ頑張れよコワッパ と思った ....
気をつけたまえ
背中を向けて
眠るとき
寝首をかくかも
しれ ....
メダカは気弱な小魚だって
それが定義だと
それが憐れだと
勝手な思い込みが押し並べて
それがあまりにも{ルビ酷=むご}いと
両手で包み込もうとする
君の余計な優しさが
彼等の胸まで押 ....
明滅する赤や緑の光を浴び
暗闇にしまうまは横たわる
静けさの中でざわめきだけが
息 ....
四月病ってあるらしい
さりとて年度替りの初々しい賑わいとは
とうに縁遠くなっているのだから
花散らしの雨もあがり葉桜と化した桜並木を
これでよいのだと独りごちながら歩む
※
....
知っていますか
あなたが長い黒髪をなびかせたとき
真昼の純粋で無垢な輝きを消し去ってしまうこと
知っていますか
あなたが落ち着いた声で語るとき
街中のにぎやかな喧騒を消し去ってしまう ....
公的扶助の受給者の列を写せ
民は思う
なぜ、もっとしっかり生きないのか
貧困で餓死した親子の部屋を撮れ
民は思う
なぜ、生活の保障を受けないのか
国や自治体の生活保護行政の抜け穴を ....
せつなさと呼ぶにはうす汚れ
虚しさと呼ぶには大げさすぎる
そんなありふれた感情は ....
感覚は、何かがあることを教えてくれる。
それはその物が何であるのかは伝えないし、
その物にまつわる他のことを伝えてもくれない。
ただ何かがあることのみを知らせるのである。
(C.G.ユング ....
ただよう雲
なびく風
うなだれる向日葵
生きているよ
話しかけられた気がして
ただようぼく
なびくぼく
うなだれるぼく
生きているか
軽く肩をたたかれた気がして
地平 ....
こんもりと雪に覆われた朝
夢中でついばむすずめたちは
埋もれることもなく
枯草を折ることもない
だがまんまるの愛らしさは鋭い冷気への対抗
食糧不足は天敵も同じ
生きることは戦い
いの ....
何かをしようと思うのですが何をしていいのか解らず
家に一人でじっとしているのも寂しいものですから
出来るだけ服を着込んで嵐の様な風の夜に
月を見に出かける事にしたのです
月には雲がかかった ....
それぞれに様々な「ことば」が書かれた無数の箱の前で男は沈思する 名詞 熟語 接続詞 形容詞…吟味に吟味を重ねた末 男は箱を積み上げて建物を建て始める
実存の子 ....
神秘のヴェールを失った
月は一個の衛星
人類にとって偉大な一歩は
月を地面に引きずり下ろした
足跡をつけられ 征服ずみの旗を立てられ
凌辱されたかつての女神は
いまでは早い者勝ち
勝手に ....
小さい頃ママに
この匂いは何って聞いて
キンモクセイを知った
それは秋で
僕の生まれた季節で
嬉しいなって思った
ママなんて呼び方
ありえないって思う時には
もうママは天に召さ ....
えーっとマン
えーっとマン
ハイッ?ハイッ?ハイッ?
ハイッ?ハイッ?
えーっとマン
えーっとマン
霞む瞳
遠い耳
薄れる記憶
ついに本格的
老化現象(鼻毛も白い)
あき ....
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