すべてのおすすめ
どこから、どこまでが
いのちなのか
そんなの、訊ねられても
わかんないよね
ましてや、人生なんて
いつから、どこまでだなんて
微妙だからさ
わかんないよね
考えるのもアホらしくって ....
ダイ
アポストロフィー
感情で生きている男が
振り上げたギターを
バスドラムに投げつけて
そういうものを見るたびに
嗚咽や時には吐瀉物を
漏らしたりしたものだけど
裏切り者のような
....
もう七二年も昔になりましたか
第二次世界大戦が
マスコミの話題になるとき
浮かんでくる光景は
地方都市の国民学校3年生の教室
腕白な少年どもに囲まれて
おまえはスパイだと
小突 ....
きみへの愛は痙攣的な近親相姦、あるいはバスの中で音読する官能小説/ジンジャーエール片手に危なげに海の背中を泳ぎきり、思いっきりジャンプする、遠くの方へ、できるかぎりの軽快さで/各駅停車の青空/二度と聴 ....
きのうわたしたちは夏を齧っていた
いじらしく硬く、青臭い
ビルの高さを馬鹿にしながら
幸福はただの文字になり、遠くへ
かわいいものたちの国を走り抜け
もちろんはだしで 手を上にあげて ....
顔の無い自分の顔の部分について考えている
なぜか?
非常識だからだ
洋服を着たからだだけが
ぺたんこになって地上に映し出されていた
これからもわたしたちは
なんとかマップにマッピングされて ....
ぼくのきらいなキミの中に映像や声がたくさんはいってくる瞬間にたちあいたい
そんなキミをとりまいている勝手なワイファイに一緒にざけんじゃねーぞと叫び
そのときおとずれる眠気や無気力や無遠慮な刺激とか ....
160704
並四ラジオにはVRつまみは無いのだ
音量調整は
アンテナタップ切り替え
再生検波管の再生具合(ポジティブ・フィードバック量を再生バリコン ....
君のそろえた手のひらのくぼみに湖が
あるなら
ちょうど夜が明けて霧も晴れてきて
青い山々がすっかり見えるだろう
僕は湖畔に寝そべって
君に捧げる歌を作る
君がふっと息を吹きかけるだけで ....
160619
雨を排出して
街の個性を潰すアユ
雨を貯め込んで日照りに備える
イワナ
貧乏な車が田圃に転落して
運転者は打撲傷で済んだが
後部座席でシートベルトを無視し ....
波打ち際のおまえの姿を
なんと形容すれば良いだろう
哀れな末路
閉じた夢
干からびた声
孤独の極み
寄せる波に素足を任せると
わが身の所在なさが
あらわれてゆく
....
喉を失くした
もう言葉で潤えない
どんな綺麗で優しい言葉でも
空腹を満たすことは出来なくなった
おいでよ
もう誰も信じなくていい
どこからともなく聴こえてくる
もうひとりのわ ....
蒼い魚が泳いでいたオリオンの川
三つの願いはシリウスへと
今夜も回っています
思い出のメリーゴーランド
どうした兄貴
やけにセンチなフレーズをと茶化してもよいものか
文芸部 ....
朝の光に濡れた電車には
七人掛けのシートに七人が腰を下ろし
つり革にも人の手がゆれていた
厳つい男と痩せた男の間に
若い女がはまり込み
ゆらーり ゆらりと
自分の世界で揺れ始めた
....
160526
いちご大福150円
柏餅100円
粒餡、漉し餡、味噌餡と
ありますが
いかが致しましょう
ちまきの季節は過ぎたので
紫陽花が明るい色して咲いて ....
穏やかな風と光が
丘のひだにあふれて
卒寿の猫背を包みこむとき
おひとりさまのスライドには
しみじみとよみがぇってくる
はるかに過ぎ去った
白い季節の ....
隣近所の思いを気にしながら育てる桃
摘花はほどほどにして花を愛でてもらい
消毒は風のない朝ひっそりと行い
花が過ぎて
ようやく形のできてきた実を摘果する
このときワタシは
親から切り離 ....
素因数分解した僕らは
裸足になって砂浜を駆けていく
照りつける日差しはひたすら加法だ
無限が婉曲に伸びて
規則的に押し寄せる波は
静かに四本の絃を鳴らして去っていく
これ以上はない
その ....
海になりたい
あなたの上に
覆いかぶさり
あなたの上で
おんおん
泣くんだ
あふれんばかりの
わがままで
あなたを
根こそぎ奪うんだ
行かないでって
言えばよかっ ....
透明人間になったらさみしくない
あなたの枕元にたったり
耳元でこしょこしょ話したりできるし
そっと服にはりついて会社にいったりもできる
透明人間になったらこわくない
噂話も知らん顔できる ....
鉛筆で、ノートのページに横線を引く。
上に白い入道雲を描く。
太陽は紙の外側にある。
雲と横線の間にもう一本、水平線。
横線と横線の間にあるのは、青い海で、
白く波打つのは風があったから。
....
社会人になって幾数年
歯車と化して十数年
叱られ叩かれ使われて
上昇したのは尿酸値
痛風発作に怯えつつ
言った言わないエビデンス
横文字並べて要するに
費用を安く抑えたい
わか ....
奥深く海底の熱水床
わたしが今呼吸をしている処
群がる白い蟹は
わたしであるための遺伝子を
鋏で千切りまた繋げる
染色体を失った肉体だが透明ではない
保護色を身に着けたわけでも ....
知的だね、と呼ばれてみたい宇宙人明日来るかもBOSS買いに
母ひとり、具だくさん
猫の手の嘘つき
周りますとも公転周期二万年意固地すぎますプラネットナイン
破瓜を超えても月ひと ....
ミサイルは
花のうえをとんで
どっかいった
あぶないから
線の内がわをあるこう
くるまが、ほらこわいよ
というと
花がはじめて
こわい
といった
ミサイルも
....
ひとの
内側をみていたはず、が
ふと気がつけば
己をみている
遥か
一等星に焦がれていたはず、が
暗がりに安堵している
いつのまに
わからない
未来に震えていたはず、 ....
踊る、ひとすじの腕よ
紺色の波濤となれ
ロウリン、
ロオリン
ちいさく かたく
畳まれたままの
つばめたちの
眼
の
影
綺麗事を言ってくれ
この雪の外にも街があると
綺麗事を言ってくれ
この凍てつきは
長くは続かないのだと
綺麗事を言ってくれ
お互いさえ見えなくなる
吹雪
口を閉ざす我々は
い ....
見知らぬ者が訪ねてきた
滅多に聞けない月の唄と
尖った山頂にしか咲かないという一輪と
いつ終わるのかと不安になるくらい
異国の砂漠の話を嬉しそうに続けていたが
僕は安眠剤を取り出して ....
あ
もしかしてもしかすると
今日はなんだかクリスマスらしい
何か予定がある訳でも
肩を寄せ共に過ごす恋人が
いる訳でもなく
幼稚園はキリスト教系だったなと
思い出 ....
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