すべてのおすすめ
声がする
崖っぷちに
かろうじて
爪を立て
呼んでいる
誰かを
よるじゅう
求めている
雨に打たれて
傘も持たない
家もない
母もない
優しい思い出も持たない
痩せた猫が
 ....
 
今夜もまた誰かの悲しみが裂けてしまった
梟の眼が光る孤独の森
冬の尖った爪が人の夢を引っ掻く

日が昇れば
何も聞こえなかったように
白い雪の舞い
光が冬の仮面となり舞踏会

 ....
縦や斜めや裏返しにわたしの体がぎっこんばったんやられているあのときに決意しました。わたしはたぶんわたしではなかったです。黄色いのや赤いのは好いです、青いのも緑のも好いです、白と黒も好いです。ただし .... 情熱のゆくえに 墓標を立てて
そうら やいやい はやしたて
心が揺れるのも風のせいにした

だれもたぶん 正しくはなかったね

正しくはなかった
正しくはないけど
正しくないまま
見 ....
ふらふらする三月を歩きぬいて始まりへ。海の色は裏返って安寧。わたしの思いえがく神さまは、いつもわたしとよく似た顔で笑っている。
1、1、1、1、1…
まだ数えている。たどり着くためにはじめたものた ....
あらゆる存在から独立した
わたしのたましいが
社会とよばれる
もやもやしたかたまりを抜けるあいだ
わたし自身は
ずっとこの部屋で
ゆかの埃などをかぞえていました

それはほんとうに ....
二等辺三角形をすべり降りるとき
君はまよわず左を選ぶだろう
ひと息つくときにはかならず右肩をもたせ掛けるくせがあるから

そうとは気づいていないかもしれないけれど
すでに君とは出会っている
 ....
浅利に砂を吐かせるあいだは
あなたのことを思い出す時間にした
冬、缶詰を開けてくれた手は
とうにだれかのものになって

そうだね
缶詰でさえあんなに
柔らかく支えていた手だもの

 ....
みあげるとさかさまのさかなたちが
季節をひらべったく塗りたくっている
きみの手はつめたい
永遠になんども触れたよう
わずかずつの永遠をつみかさねて
一瞬へむかう魚たちのよう
風のつよい日
からだたちは直立してなびかない

たくさんの
「愛している」たちが汚れている
雑音に足を濡らして

からだたちはやっと
死ぬことにした
それでしか乾く術がないの ....
               
季節の足跡が白い凍土となり
剥がれた絵の具のように
海鳴りが景色に仕方なく張り付いている

此処には君はいない
それでも此処は君のいた場所

今日君はい ....
{引用=――はるな「物語たち」に寄せて}


  つめたい夜がやってきて
  わたしの両手の爪を、一枚いちまい
  丁寧にはいでいった



  つめたい夜がやってきて
  物語の ....
空を見上げる
あなたの隣で
わたしは
深い海に沈んでいく

夢を語る
あなたの声を聴きながら
止めどなく
涙を流している

相容れない
対極の感情がある

二分化した心は
 ....
朝起きてカーテンを開けたら、陽が差してる。
パンを食べて、コーヒーを飲む。
スーツに着替えて、会社にいく。
メールチェックをする。返信する。
技術資料を作る。
同僚と談笑する。
昼ごはんを ....
女子高生のスカートを
ヒュンとひるがえし
春のイタズラ者が通り過ぎる

激しい風に街路樹も
大きく揺れて
梢にとまった小鳥は
今にも吹き飛ばされそう

突風で倒れた看板が
歩道を走 ....
歯を磨こうと鏡の前に立つと、おわりなんだね、と
喉越し用のコップはからっと笑う。白い歯磨き粉は
まだ処女のような振りしているが、ねちっこく、ま
だ始まってもいないのにさあ、と寝そべってにやに ....
予想よりも早い、5984625465回目で
男はガラスをすり抜けることが出来た
彼は喜びにふるえ咆哮したが
すでに彼の妻も子も親も友も存在しなかった
彼自身の声も拳も涙も
すでに存在しは ....
  吉祥寺駅の
  ロータリーでしゃがんで
  靴ひもをむすぶ
  あちこちに捨てられた
  煙草はどれもしめっていて
  茶色い葉がとびだしてしまっている



  きみと ....
甘いお菓子をあげよう と
つれてこられた壁のうち側には
びっしりと塩の結晶が生えている

塩をなめながら
つま先だちでのぞいたそと側では
こちらと同じように
塩辛い結晶がきらきらとか ....
あなたは、わたしのかたちのかたまりを見おろして
「これがわたしか」と言った

明滅する、季節の、余波が、ひといきに押寄せた午後、
わたしたちは、手をとって、あたらしい試みをはじめた

 ....
彩る夏の夜に僕は
大切なことを忘れそうになる

なんつーか……
やっちゃったあとの
やっちまった
感じ?

どこからかほのかに香る
線香花火の匂いは
壊れそう

だからってねえ ....
不思議だ!

なぜか洗濯物をベランダで干していると
詩作のアイデアが浮かぶ

わたしの詩の神様は
物干し竿にぶら下がっているのだろうか?

わたしの長所は頭の悪いところだ

そのお ....
都会の人々が
いっせいに蝋燭に
明かりを灯したその夜

ひとつの灯が
消えた

わたし…
それっきり
くちびるは動こうとは
しなかった

友人の一人は
彼女の瞳は笑っていたと ....
 「きみ」  乱太郎

どこかで会っているよね
そんな問いかけをしたくなった
きみの黒い瞳

いつだったか呼んでくれたよね
そんな昔話しを思い出したくなった
きみの褐色の肌  ....
首を切断された猫の骸が
もう何匹も発見されている

ニンゲンの仕業

ニンゲンから産まれて
ニンゲンとして生きている
ニンゲンの仕業

猫よ
ネコゴロシに捕まるな
ニンゲンのネコ ....
私は言葉を知らない
豊富な知識も 深い洞察力もない
柔らかな感性も持ってはいない

比喩や隠喩も使いこなせないし
哲学的なことはチンプンカン
コメント書いてもトンチンカン

こんな私に ....
  {ルビ転寝=うたたね}をしながら
  ピーナツの殻を割る
  眠りと目覚めの隙間には
  すこしずつ雪がつもってゆく
  ひどく無口で、
  愛らしい雪が切れ間なく
  ピーナ ....
備え付けの
グレイのロッカーの扉を開けると
中に針金のハンガーが二本
ぶらさがっていた

わたしの前に
入院していた人が
使って残しておいたものだろうか

ただ一本の針金からできてい ....
もう少ししたら
野焼きの季節になりますね
ふるさとの枯れ野に
火がつけられ
冬がおしまいになるでしょう

あなたには見えないけれど
焼け焦げた残骸の下には
根が生きているのです
春に ....
天下諭吉を壱枚弐枚
どーでもいい女だけ抱き
月に向かって好きだと吼える
元カノを亀の主食に股間見る
君はサイコロジカル・チェリー
耐えかねて握りしめた手のひらは
いつも汚れていつもからっぽ ....
もっぷさんの自由詩おすすめリスト(1486)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
痩せた猫- そらの珊 ...自由詩21*13-4-9
冬の爪痕- 乱太郎自由詩23*13-4-3
----- はるな自由詩1013-4-1
情熱- はるな自由詩413-3-31
永遠- はるな自由詩413-3-28
ゆかの埃- はるな自由詩613-3-25
鋭角- はるな自由詩913-3-22
缶詰- はるな自由詩413-3-22
さかさま- はるな自由詩813-3-21
からだたち- はるな自由詩513-3-13
冬の海- 乱太郎自由詩23+*13-3-13
物語へ- 草野春心自由詩5*13-3-12
【_屍の海_】- 泡沫恋歌自由詩11*13-3-12
来年の3月11日- にゃんし ...自由詩7*13-3-11
【_春一番_】- 泡沫恋歌自由詩19*13-3-7
おわり- 乱太郎自由詩9+*13-3-4
物語たち- はるな自由詩713-3-3
ロータリー- 草野春心自由詩8*13-3-3
きゅうくつな体- はるな自由詩613-3-3
せみ- はるな自由詩313-2-22
彩る夏の夜- にゃんし ...自由詩413-2-20
【_軽くいこう_】- 泡沫恋歌自由詩16+*13-2-18
小鳥- 乱太郎自由詩22+*13-2-12
「きみ」「あなた」- 乱太郎自由詩10*13-2-10
猫よ- そらの珊 ...自由詩15*13-2-9
【_私に書けること_】- 泡沫恋歌自由詩21*13-2-9
ピーナツ- 草野春心自由詩613-2-9
針金ハンガー- そらの珊 ...自由詩23*13-2-7
風のたより- そらの珊 ...自由詩1513-2-5
月下桜桃(サイコロジカル・チェリー)- salco自由詩4*13-2-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50