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「満月に吠える」
夜中眠りに就いて初めて裸を曝す
歪んだ時系列を跳ね跳び
活きた清涼水を次から次へと浴びる
そして吠える
自分の闇に悲しく浮かぶ
黄色い満月に
「手紙」
....
こうべを垂れて
風を避けるように流れ流れ
赤ん坊のように
そっと
土に抱かれる
黄緑色の葉
子指くらいの蕾の中で
水脈の子守唄を聞かされていたとき
僕は冬の海の枕木だった
....
陽射しが強く射している
この昼下がり
僕は
あなたに会いたくて
空を見上げています
もしかしたら
雲のじゅうたんから
悲鳴を上げながら
さかさまになって
落 ....
太れ
太れ
君はもっと大きく
君はその存在感をもっと示せ
ぶくぶく
ぶよぶよ
君 ほんとうはこころ優しい
君 ほんとうは繊細な感性を持っている
おおきく
....
君の願いは僕の夢
君の喜びは僕の楽しみ
太陽が与えてくれたものだから
小鳥が聞かせてくれたものだから
君の泣き声は僕の涙
君の怒りは僕のいたらなさ
月に落としてしまったもの ....
私の悲しみが
雪となって落ちてきた
ひらひらと
黒い髪に休むように
静かに
手のひらの温もりに迷い込むように
いつまでも
止まない
白い悲しみ
どこまでも
染めていく
....
風が笛を吹いて
こっちにやってくるよ
子どもたちを
さらいにやってくるよ
どこに連れていくつもりさ
風が太鼓を鳴らして
こっちに向かってくるよ
こどもたちの帽子を
さらいにやってく ....
覚えてないよね
いきなり夜泣きして
いきなりおしっこ
いきなり高熱だして
いきないお寝んね
こっちの都合なんて
全くお構いなし
幼稚園に入る前にすでに家出娘
一日デパー ....
『生きてる?』
昔ちょこっとメル友やってた友達?から
メールが来て、文面がこんなんだった。
その子からのメールのタイトルは当時
メッセージフロムスカイメールとかだったので
相当前のことだ ....
セックスがまだ下手糞だったころの話をしようか。
学校帰りには毎日本屋に寄って
ゲーム週刊誌から現代小説まで立ち読みした。
田舎だったあの町には
本屋くらいしか暇を潰す場所がなかった。
町 ....
流れ行く空
ぶつぶつ言って
若気の香り漂わせた
老木が凛として立っている
潮風をなだめるように
夢の葉を揺らし続ける様は
天使の翼の羽音
嵐の夜も
水不足の季節もくぐり抜け
言葉の種 ....
山の奥にアンデス。
川の辺にインダス。
元広島東洋カープ、ロペスの村は。
いろんなロペスがいます。
一生懸命木を切って働くロペスもいれば、
切り株に腰掛けてニンテンドーDSをやるロペ ....
コートを着たまま
(冬ごもりしていた)
見せかけの夏
蝉の鳴き声が死んでいた
都会の片隅で夏の亡霊と戯れるが
酔いどれの快楽だけが紅潮して
海辺を闊歩していた
煌めく夢が泳ぐこ ....
木漏れ日から漏れたような
あなたを愛してみたい
ヒヤシンスの花のように
あなたを信じていたい
画家が描く睡蓮は光りに包まれて
沼の底まで生きている
そこは何処にあるの
額に収められたあな ....
凍える意思
凍えている
薄暗い寒さに怯えて
いつしか低体温症になってしまった
もう
感じることさえ
ひたすら延びる氷柱
赤だとか黒だとか
色彩に言葉はあるというのか
芥子の ....
妖言の使者顕われて
戯れる闇夜のひととき
濡れる息使いを殺し
桃源の森を散策する
(ここには
あなたとわたし
しかいない
わたしとあなた
....
拾いに行こう
真紅の言葉が落ちている
公園のベンチの下へ
優しさ枯れないうちに
拾いに行こう
蒼色の言葉が押し寄せる
人影のない海辺へ
想い出浚っていかれる前に
拾いに行こう
....
ちょっとプラス1だけ
優しくなれたらいいのに
小数点以下は歯切れが悪いので
やめたいです
9.9999・・・・・・は
背中が痒くなるので
もっと嫌です
1がいいです
2は僕にはきつ ....
なぜかしら
私には聞こえてこない
どうしてかしら
あなたには聞こえない
携帯の着信音
サイレントにしてないのに
雨の音が
消しているのね
昨晩の
私たちの小さなすれ違い
排 ....
時間を鎌で切り裂く事が
出来たなら
僕は君を独りにしなかっただろう
太陽が目隠ししたままで
いてくれたら
僕は君のうなじに
炎を吹き掛け続けていたのに
罪なのは
君の柔らかな語りではな ....
夜が起き出して
今夜はと舞台衣装に着替える
黒い不安と白い恐れの鍵盤を
交互に叩くその曲は
泡立つ恍惚の光り
濡れた海を拭くように
満月の落した布が
昼と夜の境界線から漂う
かもめ ....
夜の揺らぎの隙間を埋めるように
単調な音楽が鳴り響く
傷ついたレコード盤
あ行の旋律
は行の音階
誰にも聞こえていない
誰も聞いていない
真昼の顔を脱ぎ棄て
裸の肉体を擦り合う ....
人を見る目がない目で
僕は毎日誰かの顔をみている
のうが無いといわれた脳みそが
鼻くそをほじくる僕を支配している
手に職をと言われて
いまだに手つかずのまま
両腕が仕方なくぶらさが ....
緑葉生い茂る森の奥
君を抱きしめる
最初で最後の交わり
なだらかな曲線を描いた
背中が微かに痙攣し
時折流し目で見つめる
君の瞳が切なくて
僕はまもなく他界
....
押してみました
濡らしてみました
息吹きかけました
触れてみました
カサカサでした
今日からボクのものです
好きにさせていただきます
先ず
シャワーを浴びて
それから
ベッ ....
今日の気分はブルー
海辺で拾った枝を海に向かって投げる
思いっきり投げたので
遠くまでいく筈なのに
自分がこけて近くに落ちた
・・・気分はブルー
今日の気分はグリーン
巨大な岸壁 ....
優しい風に
吹かれて・・・・
あの日
僕は憎んだ
その風を
その微笑みを
その温もりを
その眼差しを
隠していた苦しみを
さりげなく触れられてしまったこと
言いだせない ....
朝が来るたびに
まあるいお日さまから
白紙のノートを渡されて
今日を埋めなさいと
笑われる
今日は何も無かった
と書いたものなら
明日なんていらないね
て言われたりして
零れては
消えていく
白い海に溺れていった言葉
伝えかったこと
教えてほしかったこと
霧に包まれたまま
インクに染まるのは
いつも
誤解
明日こそはと願いながらも ....
透きとおるような青い瞳を閉じて
月明かりをよそに
思索する空
道標を失った者たちの
無数の悲しみが白い炎をあげて
燃えている
どこにも行けないという絶望を
焚き木にすら ....
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