あの
しろまどのむこうにふくかぜ
それがうみにきこえるんです
ちいさなゆきが
ぽつりぽつり
ふゆうみのなきごえ

あの
しろかべにすけてみえる
てんてきのくだ
それがくものいとのよ ....
白 しろでした

私の見えるものといったら
白灰空と窓のがくぶち、それに白壁でした

目を閉じて開いてみても
空はしろでした
少し機嫌の悪い 使いふるされた絨毯がひいてあるだけでした
 ....
たらちねの殻梯子からおりてくる
あの白いもののなまえを

ぼんやりと霞む視界だけれど
ああここにはことばがある

たくさんの羽虫が
いのちを喰いつぶして
ああでもつらくはない

 ....
妻と二人で梅干を漬ける
台風が近づいている
空はまだ晴れているけれど
窓から入る風は生暖かく蒸し暑い
梅の実の良い匂いがする
水洗いした梅の実をタオルで一つ一つ拭き
ヘタを楊枝でほ ....
静寂が満ちるのを待つ

あなたは
広げた想像の張力に身をゆだねて
空を映す水面に静かに浮いている

手のひらをつぼみにして
ゆっくりとふくらませるとき
わずかな空間の揺らぎが
水中を ....
ねえ、トモチャン、
と呼ばれ
お茶の濃ゆいところの途中で
ひょっ、と
あばらの隙間に指を
埋められた

もしかして
こういうところでしか
あたしは埋まらないのかもしれない

わか ....
ねぇ、ホットコーラだよ

甘い匂いをただよわせて
黒くどろどろしてるんだよ

はじけるように笑ってた頃
涙がかわくのもはやかった
小さな世界から飛び出そうと
圧力に押されながら生きてい ....
何かを表現しようとするとき
そのものが、実在するしないに関わらず、まず「在る」ということを受け止めてみる。

たとえば「音」

鳥の声が聞こえてくる。しかし姿はみえない。

このとき
 ....
船がゆっくりと流れていきました

振り返ると瀬は遥か遠くなり、手の平に乗るほどでした
瀬には重いものを全てを置いてきました
軽い思い出なんかは頭に入っていたので、置いてくることはしませんでした ....
しあわせ村の村長さんは
昨日のことをすぐに忘れる

村の人口は減少してるのに
新しい学校をつくり
新しい文化会館をつくり

そんなこともすぐに忘れて
今は道路をつくることに夢中だ

 ....
今日は仕事休みだったので、朝から雪見酒やりながら、だらだらこれ書いていた。
が、十人分書いたところで誤って全文削除してしまった。
笑えない話だ。

では、あらためて。でも、すっごく短評で。
 ....
僕の名前はベンジャミン。
ある日散歩していたら、ガラスの靴をひろってしまった。
おお、まさにシンデレラストーリーな展開だ、と思って、さっそく街にくりだしてみた。あからさまにガラスの靴を掲げながら、 ....
感情というものは
外に現れようとする衝動ですから
奥歯で
ギリギリと音を立てれば
痛そうに響くもの
すべて捨ててしまったと
言う人は
一つ何かが増えるたび
ただ恐ろしく感じます
何か ....
おじさんが空へ近づいていきます
電線の機嫌を伺いながら、優しく修理しています

今日の空の色は、まだ冬のまま止まっていて
春に駆け出すにはまだ白過ぎました

ホテルの大きな煙突換気口から、 ....
態度で傷付き言葉で傷を刺すのと
言葉で傷付き態度で斬りつけるのとは


さして変わらない
痛みが同じ様に


が、しかし考えてしまうのだよ
どちらが より凶暴で凶悪かを




眠れぬ夜のおまじない
 ....
誰もいない
雪のホームで
ふたつの足跡が列車を待っています

小さな足跡が二歩すすむのを
一歩で追い越す大きな足跡が
追いつけない
小さな足跡を残して
振り返るように立ち止まると

 ....
何か、ひとつ書いたらテンション上がってしまった。
腹も減った。米を水にひたしてる間に、もうひとつ書こうと思う。
日本人シリーズ、行くぜ!

知っている人は知っているが、現在俺は英語圏に住んでい ....
先日、女の子と喋っていたところ、意外な事を言われたのだ。
「男の子って、みんな外人好きなんだと思ってた」

この発言を受けて、本日も逝ってみませう。
リョウちゃんのー!独り言コーナー!!パフパ ....


「柴又ぁ〜、柴又でございます」

京成の電車を降りて{ルビ瓦=かわら}屋根の駅を出ると
前方には旅に出てゆくとらさんの像が{ルビ凛=りん}と立ち
柴又の町を振り返り、みつめている
 ....
その道は
街灯の小さな明るみの中に
白く浮かび上がっていた

様々な思いが通り過ぎていった
その白い舞台の上を
今日は
消え残る足跡がひとつ
闇の中に後ずさる

風が
粉雪と共に ....
僕の名前はベンジャミン。
朝起きると、親指が姫になっていた。
夢か幻覚だと思って、とりあえずしゃぶってみたのだが、親指姫はぴくぴく舌の上で抵抗していた。どうやら現実だ、僕の親指が姫になってしまった ....
 田村隆一は太平洋戦争後の荒廃した社会を的確な詩語で捉え、戦後詩壇を代表する存在になった。と、日本の詩の歴史ではそういうことになっているらしい。僕は言うまでもなく戦後生まれ、それも高度経済成長の真っ只 .... 雨の粒たちが描く
池の波紋を見ながら
保育園からの帰り道
娘は赤い小さな傘をさして
唇をぎゅっと結んで

最近、娘の話題といえば
明日の遠足のことばかり
弁当のおかずの注文 ....
友よ
私の背を見るな
たちまち笑い
たちまち逃げる
ほころぶ糸を引っ張って
私を優しく宥めるな

氷雨は土にも嫌われる
地に溢れ濁りきった海
寄り添う島の木の枝に
一羽の鳥が鳴くな ....
江ノ島の砂浜で、
少年だったわたしは、
父とカイトを、飛ばした。
父の、大きな背の、
後ろで空を見上げる。
埋まる足元と、手につく砂。
潮風に乗って、
黒い三角形のカイトは、
糸をはり ....
折り目が
1センチほどやぶれた地図

玄関先でひろったのは
あさっての出来事
です

20世紀横丁までの
道順を
黄色いマーカーで
くっきり、記してあります

歩くべき道は
 ....
外は雨
灰色の壁にカーテンがもたれる
裏に隠した影に「わたし」を探す
探す
見つける
爪痕のようなキズ
記憶を見つめる
何年か前に患った病
真夜中の病室は6人の病人よりも暗い
けれど ....
終電に嫌われて千鳥足
出会いと別れにくたびれてしまった

気がつけばタクシーの中
行く先を告げた記憶もない、運転手は
灰色の髪を暗がりに染めている

「20世紀横丁です」

見慣れな ....
千人斬りか。大言壮語したもんだなあ。いいなあ、若者は無鉄砲で(笑)
しかし、さすがに一人ではシンドイと泣きが入ったので、三人で百人ずつ交代でやることになりました。いやしくも他詩を斬るからには、みずか ....
何もかも傾いている
時間にもたれかかっている

不安なのだ

矢印を明日に向け
地に足をつけば斜めになる

上り坂の頂上に
日が昇るのを待ち

やがて

ビルとビルの間から
 ....
ワタナベさんのおすすめリスト(936)
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20世紀横丁- ベンジャ ...自由詩6*05-2-19
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