すべてのおすすめ
こんな雨の日に泣きたいのは気のせいだと思った

この間、久しぶりに友人と飲んだとき
ずいぶんとしあわせそうな顔になったじゃないかと言われた
そのセリフの半分が
励ましだということを
僕は知 ....
   http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=32415

ワタナベさんの作品は、描かれている世界がきれいだったり、描いているものとの距離のとり方が好きだっ ....
はずむように近づいてくる
あなたの息は白くない

コートは着てこなかったよ
と言って肩をすくめる姿は
想像よりも少し小さく見える

はじめましてとはじめましてがぶつかって
どういたしま ....
静寂が満ちるのを待つ

あなたは
広げた想像の張力に身をゆだねて
空を映す水面に静かに浮いている

手のひらをつぼみにして
ゆっくりとふくらませるとき
わずかな空間の揺らぎが
水中を ....
ねぇ、ホットコーラだよ

甘い匂いをただよわせて
黒くどろどろしてるんだよ

はじけるように笑ってた頃
涙がかわくのもはやかった
小さな世界から飛び出そうと
圧力に押されながら生きてい ....
何かを表現しようとするとき
そのものが、実在するしないに関わらず、まず「在る」ということを受け止めてみる。

たとえば「音」

鳥の声が聞こえてくる。しかし姿はみえない。

このとき
 ....
しあわせ村の村長さんは
昨日のことをすぐに忘れる

村の人口は減少してるのに
新しい学校をつくり
新しい文化会館をつくり

そんなこともすぐに忘れて
今は道路をつくることに夢中だ

 ....
僕の名前はベンジャミン。
ある日散歩していたら、ガラスの靴をひろってしまった。
おお、まさにシンデレラストーリーな展開だ、と思って、さっそく街にくりだしてみた。あからさまにガラスの靴を掲げながら、 ....
感情というものは
外に現れようとする衝動ですから
奥歯で
ギリギリと音を立てれば
痛そうに響くもの
すべて捨ててしまったと
言う人は
一つ何かが増えるたび
ただ恐ろしく感じます
何か ....
誰もいない
雪のホームで
ふたつの足跡が列車を待っています

小さな足跡が二歩すすむのを
一歩で追い越す大きな足跡が
追いつけない
小さな足跡を残して
振り返るように立ち止まると

 ....
僕の名前はベンジャミン。
朝起きると、親指が姫になっていた。
夢か幻覚だと思って、とりあえずしゃぶってみたのだが、親指姫はぴくぴく舌の上で抵抗していた。どうやら現実だ、僕の親指が姫になってしまった ....
友よ
私の背を見るな
たちまち笑い
たちまち逃げる
ほころぶ糸を引っ張って
私を優しく宥めるな

氷雨は土にも嫌われる
地に溢れ濁りきった海
寄り添う島の木の枝に
一羽の鳥が鳴くな ....
外は雨
灰色の壁にカーテンがもたれる
裏に隠した影に「わたし」を探す
探す
見つける
爪痕のようなキズ
記憶を見つめる
何年か前に患った病
真夜中の病室は6人の病人よりも暗い
けれど ....
終電に嫌われて千鳥足
出会いと別れにくたびれてしまった

気がつけばタクシーの中
行く先を告げた記憶もない、運転手は
灰色の髪を暗がりに染めている

「20世紀横丁です」

見慣れな ....
何もかも傾いている
時間にもたれかかっている

不安なのだ

矢印を明日に向け
地に足をつけば斜めになる

上り坂の頂上に
日が昇るのを待ち

やがて

ビルとビルの間から
 ....
仄暗い公園のベンチで
みかんの皮を食べろと言われている老人が
喜んでと言って頬張っていたのは新聞紙
これでいいですかとにこにこしながら
鳩の目で少年たちを睨みつける

ぽおっぽっぽっぽ ぽ ....
建築現場の鉄骨が
空の重さに耐えている

昼下がり
子供たちがホースで虹をつくる
二階のベランダから身を乗り出す猫
視線の先には
鳥が羽を休めている

鉄骨が発する低い唸り声が
体 ....
37.2度の恒温動物は
夜行性の眼を光らせている

今日は何だか疲れてしまって憂鬱
そんなセリフは引き裂いてやった

暗闇の方へ
暗闇が呼んでいる

それはまったく習性で
インター ....
愛しい君の投げた矢が、僕のケツにHit!

悶絶する僕に
君の第一声は

「あなたをねらったわけではありません!」

(って、そのセリフが痛い)

「ごめんなさいね・・・」

( ....
指先でつまんで
そのあとどうするの?

まさか捨てたりしないよね

脇役は最後まで残っても
結局脇役で
だけどその場面を彩るのには必要なんだ

パセリ
緑色のアクセント

僕が ....
空に向かって
「さよなら!」って言っても
空はなくならなかった

僕もそのまま

ただ思い出だけが
涙を揺らします


「さよなら」は

いつも寂しい風でした
かーごーめ かーごーめ

  うずくまっていました、ずっと
  赤い空がぐるぐる回って
  頬を舐める風が怖かったから

かーごの なーかの とーりーわー

  怯えた背中を公園の木に ....
呼び鈴が鳴る
お届けものです、と言っている

(僕はおりません)
(僕はここにおりません)

あきらめて走り去ったあと
郵便受けの不在通知をつかんで
電話する

何時頃いらっしゃい ....
重たい言葉を呟きながら
折った鶴はくずれた格好でいました
尾なのか頭なのかわからない二本のツノは
怒っていました

指がふるえて
上手に折れないのですから仕方ありません
せめて寂しくない ....
あっちむいてほいっ!
得意げに君はいう

あっちむいてほいっ!
また僕の負けだ

いつだって
君の指さす方向が気になる

あっちむいてほいっ!
たまには僕の指先を見てよ

あっ ....
昨日ペンが止まってしまった。
悲しくて泣いた。
書かない僕は消えてしまう。
怖くて震えた。

震える手で再びペンを握る。

何かが終わろうとしていた。
何かが変わろうとしている。

 ....
3DKの家から
1トン車1杯分のゴミを運び出した

できるだけ静かに運ぼうとしたのに
荷台の上で何かが崩れ落ちる音がする

7年前の秋
そこで始まった生活が思い出せない
ゴミ袋に放り込 ....
赤色灯に浮かび上がる
限られた僕の価値観では
真実を見極めるには至らない

語りかける先に
響く警告の音は
ときに沈黙であったりする

しかしそこには確かに悲鳴があり
傷を受けた者の ....
ワタナベさんのベンジャミンさんおすすめリスト(28)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
こんな雨の日に泣きたいのは気のせいだと思った- ベンジャ ...自由詩11*05-3-22
ワタナベさん「さそりの心臓」に見る「詩とその呼吸」に関する感 ...- ベンジャ ...散文(批評 ...305-3-18
そうやって春は来た- ベンジャ ...自由詩1305-3-14
睡蓮- ベンジャ ...自由詩3805-3-7
ホットコーラ- ベンジャ ...自由詩405-3-4
表現することに対する一つの提案- ベンジャ ...散文(批評 ...8*05-3-2
しあわせ村の村長さん- ベンジャ ...自由詩10*05-2-26
シンデレラとベンジャミン- ベンジャ ...散文(批評 ...5*05-2-25
悲しみ- ベンジャ ...自由詩6*05-2-24
- ベンジャ ...自由詩5*05-2-21
親指姫とベンジャミン- ベンジャ ...散文(批評 ...9*05-2-21
対話- ベンジャ ...自由詩3*05-2-20
孤独- ベンジャ ...自由詩6*05-2-19
20世紀横丁- ベンジャ ...自由詩6*05-2-19
垂直になる- ベンジャ ...自由詩14*05-2-18
仄暗い公園で- ベンジャ ...自由詩33*05-2-12
完成しない今- ベンジャ ...自由詩11*05-2-4
微熱- ベンジャ ...自由詩3*05-2-4
ダーツ- ベンジャ ...自由詩5*05-2-3
パセリ- ベンジャ ...自由詩11*05-1-31
「さよなら」と言ったとき- ベンジャ ...自由詩5*05-1-31
かごめかごめ- ベンジャ ...自由詩3*05-1-26
不在通知- ベンジャ ...自由詩5*05-1-25
折り紙- ベンジャ ...自由詩9*05-1-23
あっちむいてほいっ!- ベンジャ ...自由詩4*05-1-20
ペンが止まった日- ベンジャ ...未詩・独白4*05-1-17
費やした時間の重さ- ベンジャ ...自由詩11*05-1-14
自戒- ベンジャ ...未詩・独白4*05-1-13

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する