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うそつきなこどもだった




帰り道


鍵っ子だったわたしは
ひとりっきりの家に帰るのが
さみしくて、さみしくて


帰ろうとするMをひきとめようと
こう言ったのだった ....
フレル 震えるそこに フレル

いつまでも降り止まない雪は
ついに私の心にまで侵食する
どろどろになっている私の心の中に
冷たい温度のそれはしんしんとつもる

フレル 凍るそこに フレル ....
人生は時の缶詰みたい


冬の午後に眠りから醒めてそう思った
左手が痺れてる
私の腕は男の腕に絡まっていて
わたしはそれを乱暴に解く


男は寝ている


ああ痺れた腕がうっと ....
あきれるくらいに騒がしい日々

今日もだるい体を無理矢理起こした

歴史の教科書は重くて

過去の寸劇をかきしるしていた

落とし穴を掘っては自分がはまるのを繰り返していた

更新 ....
強く
ゆびで押すと柔らかく凹むほどに
紅く、
林檎


食べ頃をうっかり
逃してしまったものだから
どうしたものかと
思案している


その薫りやわらかく
そのかたち未だ林檎 ....
こうやって真っ白な入道雲を見つめながら無人駅のホームで涼風にあたっていると
私は永久にこの季節の住人で
それ以外は旅しているだけなんではないかと思う、昼下がり


何もかも果てなく親 ....
あたらしい
灰色海の貝をさがしてたら
天使をみたよ 濡れた砂の手で
子どもの頃にだって、
こんなことはあったのかもしれない
忘れてしまっても
白い貝殻だけが残されたり

アザラシの ....
指のさき
雪がひとひら、消えました

わたしの熱を、あら熱を
かくまうように
消えました

うなずくべきことなど
何もないけれど、
わたしは確かに
うなずきました

す ....
{引用=ジャンクフードからドッペルゲンガーまでを
わたしの小さな世界の一員と認めて陳列したストアで
コスモポリタニズムを宣言するの。
エキセントリックな彼を愛する彼がとても好きだから
シャネル ....
うらやむという気持ちは
胸の内側がやけるような
足を小さな虫がはいずるような
そんな小さなほころびから始まる

うらやんで/憎しみになる

あれになりたい/真似になる

あれはちがう ....
たばこのヤニで煤けたリビングの壁に一箇所
まるで雪景色を穿ったような真新しい壁紙が気になる

あのひとがわざわざ買ってきては飾っていた
贔屓にしてる野球チームのカレンダー
縦じまのユニフォー ....
{引用=

*指先をソーダ水に浸しては 「なんで今日も消えてしまうの?」*




きみの傷んだ香りを吸い込んで透明になる
ぽつり ぽつりと
夜を揺らして泡がはじける
指を
小さ ....
縮絨された暦に秘めた
敏く、哀愁を帯びた紅紫の日々と
愚かなる人々の美しくも艶やかな罪の数々
その淡い影と華やかな彩りに埋もれ

 古びた床へと無数の疵を残して

錦鯉の泳ぐ池のある庭を ....
{画像=100104083022.jpg}


その時は
あなたのその手で いっそ
あたしを殺してくれますか

それができぬのならば
最初から好きにならずにいてください
恋心とい ....
 
 
夜半から降り始めた砂が
やがて積もり
部屋は砂漠になる
はるか遠くの方からやって来た
一頭のラクダが
もうひとつのはるか遠くへと
渡っていく
わたしは椅子に腰掛け
挨拶を忘 ....
切り倒したばかりの白木 刳り貫いて

船をつくろう 船をつくろう

亡くなった人の骸を入れるため

船の棺に入れて 愛しい亡骸を入れて

白浜へ挽いていこう 海まで挽いていこう ....
私の魂というものは 
量りにのせて 
測定することはできません 

たとえば眠りの夢に落ちる時も 
たとえば悲嘆に暮れる日さえも 

私の内的生命は 
一本の透けたアンテナを立て 
 ....
死んでしまった
わたしは
ゾンビのぬけがらを探している
腐っても腐っても
失いたくない何かを
無くしたがっている

母の抱いた夢を
娘は黙って飲み込んだ
いいも悪いも ....
雪がたくさん 降ったから
きゅっきゅっと
アーモンドカステラ
こしらえて

にぎりずしをつくるよに
片手のひらで
雪を 食む         / ハむ
耳がふたつできたから
隣の垣根 ....
少し早起きした日曜日
気を利かせたつもりで
洗濯をしたら

真っ白だった
タオルやTシャツが
真昼の空のような
とりとめのない空色に染まった

      それは一緒に洗った
   ....
選べないのは分かっているのです
でも、もしも許されるなら
別な日であったら
それが難しいというのではないのですから、
三百もの日と夜があるのなら
どうしてこの日でなければなりませんか ....
それぞれの親がしんだときのことを語った
それが約束のように
背負っていると思い込んで
なにかを決めようとした

自分がしぬなんて考えもせずに
残ることを話した
それがどんなことなのかなん ....
四葉のクローバーを見付けて

一枚葉をひき千切った

するとどうだろう

さっきまで幸せの幸福の四葉のクローバーだったけど

今はそこら辺にいる普通のクローバーになっていた

気味 ....
握り締めることなんて出来ないってわかってるのに
風に翻弄されて舞い落ちる粉雪をつかまえて
その結晶を手のひらに刻み付けたいと思った


この冬最初に降る雪を見たのは
帰省先である少し北の街 ....
雨が宙の溝を流れる
音も光も流れ砕ける
見えない緑
見えない金に吼えつづける


夢と文は 同じ場所に居て
時おり向きを変えている
互いの息の影
互いの音の光を重 ....
その日早く
小学校に着いたぼくは
講堂の前に並ばされた

校門から入ってくる
青い制服の子どもたちは
波が引いた磯の蟹だ

校庭の砂を踏みながら
青い蟹たちが拡がる

背広を着た ....
花弁が
閉じられていくように 
終わってゆく 
それは、けして植物をたのしむ
観賞的な終焉などでなく

冬空のきびしさに
指先をこごえさすように
手をのばそうと、
やってくる ....
夜は沈黙の代価で震える
いとしい
くるしい
あさましい
そういう感情の化合物で
誰が誰を傷つけるか予想できないから
おいそれと名前を用いることは出来ない

手前にはロック以来の経験論が ....
時は、人の死さえも 
やがて必然の穴へ 
ゆっくり、納めてゆくだろう 

時は、生々しい傷口さえも 
やがて不思議な包帯で 
ゆっくり、包んでゆくだろう 

もしあなたが、今 
頭を ....
少し前に雨がやんだ
吐息のような匂いがたちこめている
冬というものは罪の意識の現われのように悲しい

ガソリンの足りない車のように
とまる心配ばかりして生きる
走りながらとまることを考えな ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
うそつき- 靜ト自由詩610-1-9
フレル- 朧月自由詩210-1-9
時の缶詰- 靜ト自由詩310-1-9
夜の王様は朝の姫に- こめ自由詩1810-1-8
つくえのうえの- 笠原 ち ...自由詩910-1-8
あかいつき- 靜ト自由詩7*10-1-7
「天使の島」- 月乃助自由詩10*10-1-7
ロスト- 千波 一 ...自由詩21*10-1-6
解放区- 夏嶋 真 ...自由詩23*10-1-6
うらやむ- 朧月自由詩310-1-5
年明けのひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*10-1-5
Dear_Girl__夜顔- あぐり自由詩3*10-1-5
お正月の歌- atsuchan69自由詩12*10-1-4
「恋情」- 月乃助自由詩12*10-1-4
記憶- たもつ自由詩1610-1-4
船葬- 楽恵自由詩13*10-1-4
魂の器_- 服部 剛自由詩9*10-1-3
初夢- 百瀬朝子自由詩6*10-1-3
ゆきうさぎ- 鵜飼千代 ...自由詩4*10-1-3
洗濯- kauz ...自由詩7*10-1-2
Dad- 月乃助自由詩8*10-1-2
座布団- 朧月自由詩310-1-2
四葉のクローバー- こめ自由詩1010-1-2
この冬最初に雪を見たのは新年だった- あ。自由詩15*10-1-1
冬とけだもの- 木立 悟自由詩610-1-1
入学式- 殿岡秀秋自由詩410-1-1
closing- 月乃助自由詩7*09-12-31
夜は沈黙の代価で震える- 瀬崎 虎 ...自由詩809-12-30
時間という薬_- 服部 剛自由詩4*09-12-29
終る夜- 朧月自由詩309-12-29

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