向こう側で
蛍光灯が
ついたり、消えたりを
くりかえしている
向こう側で
テレビが
ついたり、消えたりを
くりかえしている
向こう側で
あなたが
ついた ....
王宮からの退却
追われる者たちは
神々に俯瞰された
白い妖精のようだった
朧なひかり/
/花の香に抱かれ
性欲より/
切実な物/
/熱帯の影が解け
....
幼い頃はトカゲのちぎれた尻尾を大切にするような子供だった
今や部屋の中を横切るコバエにさえ鳥肌が立ち殺虫剤を携帯する始末
時は絶え間なく流れ僕はとめどなく変化している
田舎の母は未だに生活費 ....
私は
灰色であり
黒であり
白である
そしてまた
私は
紫であり
青であり
赤である
その明確な境界を
私は知らない
『季節へのまなざし』
という詩を歌って ....
君を今更思っても
何も始まらなくて
何も終わらないから
心に一粒の種を抱いて
風に身を任せてみる
お日様に挨拶をして
風と友達になったら
どこまで ....
たっぷりとあふれんばかりに湛えて
こぼさないように歩く
ネットの海に棲む詩人が紡いでいる
いつまでも色褪せない
磨きこまれたナイフ
のような綴りに痺れ
少しでも掬い取ろうとつかんでも
手 ....
身動きを許してください水底は26時のネオンさえ青
息継ぎを忘れた彼女が電池式だったと知った火曜のメトロ
遺失物届けの欄に書くべきはリセットキーか押す指なのか
「き ....
ああ 詩が書けません
ああ いいフレーズが浮かびません
ああ 手が止まります
ああ どっこいしょ
私はゆっくり詩を書きたいけど
私は早速詩人になりたい
私はゆっくり生きていたいけど
....
あの日
びるのてっぺんは
どれだけ
さみしいひかりがみえたの
むてっぽうなことで
きみも
やっぱり そんを したのだろうか
そっとちかづこうとすると
花をちらすみたいに ....
もう結婚していて、小さな子供がいても不思議ではないような、女の人が、河原にやってきました。男物のサンダルと、子供用の小さなサンダル、そして薪を一束持って、河原にやって来ました。女の人は、河原 ....
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ああ
雨だ
初夏の
今から暑くなろうとする時の
私の心を静め
鎮め
濡らす
雨だ
初夏 ....
両の人差し指でぱたぱた
ニワトリが餌でも突いているようで
思わず吹き出しそうになるけど
なにやら真剣に打ち込んでいる
あなたの横顔
見方によっては男らしいとも言えそうで
古いやつだ ....
泡沫のような時代の中で
大切なものを一つ見つけました
移ろいゆく景色の中で
いつしかガラクタに変わっていました
夢
その輝きを
誰もが追い掛けて
誰もが掴みかけて ....
窓から切り取られた青空
雲がふわふわと流れてく
あのひとは元気にしているだろうか
たゆたう雲をみつめながら
あの雲のようになれたらと
どこに向かうか分からなくても
この青空はひ ....
ベランダに鉢植え
やわらかな大気がゆっくり空に侍りつつ
曇天は寝息を立てて
温浴の風 静かに降りて
ビルディングの静かな午後が始まる
鳥のさえずりが空間を示して
立ち木の常緑は静か ....
駅ビルのミラーに夕陽が泳いでメールが飛び込んだ
都会の炎が抱き合う声を 早足で抜き去った
分解されてく真夏の星じゃ
不安や嫉妬の波から明日を予測してやいないか
楽しいこと
面白いこと ....
職場の同僚に教えてもらった
初夏の広域農道は明るく開放的で
自然と車の速度も速めになっていく
ストレスフリーで思うがままに操る車
エンドルフィンが漏出して
ハイな気分で
車を操って ....
映画館出る時みんな評論家
君の顔怒る時だけ劇画調
マックにてスマイルだけを頼めるか?
ばあちゃんに席譲ったら孫座り
ペヤングが出来る直前電話来て
ファミレスでメニューに迷 ....
080606
現象を現象として現象と茄子
困ったものと訂正するのですが
次のチャンスを狙うのか
あっさりと身を引く潔さ
(あっさり富を引 ....
一日が32時間あればいいな
12時間眠ったら
8時間頑張って働いて
12時間好きなことができれば
毎日楽しく過ごせるのになぁ
最近は仕事から帰っても
夕飯を作る気になれない
休み ....
080605
三丁目は二丁目の先です
一丁目は通り過ぎたので
覚えていらっしゃらないかもしれません
四丁目はありません
しかたないので続を加えます
....
ひとつの悲しみが
シャボン玉と一緒に消えた
辺りをどんなに見渡しても
答えなんて見つからなかった
雨は降っていなかった
どうせなら夜になる前にと
目を閉じて星を数えた
ひとつふた ....
桃の心臓をかちりと割ると
滴り落ちるのは
椿の深い唐紅花の唇
涙より沁みるのは
歯茎から抜けない
本心の建前
みずみずしく透き通るのは
海に砕けた夏の記憶
恋の夜に{ルビ馨=かお}るほ ....
もはや此処には
やむことのない雨しか降らない
きみの水晶体についた
糸屑みたいな傷
それは世界の
傷だ
もはや此処に ....
捨てるように なぐり蹴るように
削ぐようにして
落としていっても
それはあなたの ものだ よ。
てのひらに集まる
てのひらによせるならば
そう 小さな花びらのやさしさで
包 ....
血のにじむ空をゆびでなぞる
なぞりながらする自慰の必然性で結わかれた髪の毛のリボンがほどけていく
地下鉄の券売機の中に吸い込まれていく札をみている
どこにいくんだろう
あたしはこれに乗っかって ....
梅雨どきに疲れがでるんだなんて
あなたはやっぱり年をとったんだね
地球がうまく見えないんだなんて
ちょっと余裕なさすぎなんじゃない
かんぺきな芸術
あとだしジャンケン ....
{画像=110719004209.jpg}
ヒュール ルルーと
消防車が喜びの声を上げ
夜の町を躁(はしゃ)ぎ回る。
初夏の夜は
不思議に透明で、
サイレンは色硝子の曇りのよう ....
そうだ
あの夏の日に見たのは奇跡でも何でもなくて、ただの現実だった
忘れないようにしている
夏
僕らは、三丁目の角を曲がることにしていたのだ
赤信号の下にいた少女の制服はすでに白襟の ....
東京タワーのライトアップは暖かい
都心のビルから漏れる明かりは
眩く刺さる白色光ばかりで無機質だから
高圧ナトリウムランプのオレンジの光を纏った
東京タワーに救われた気がして
ムキシ ....
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