すべてのおすすめ
ゆで加減に失敗した海鮮パスタを食べていると玄関のチャイムが鳴って、ますます気分が滅入った。お届け物でーす。ドアを開けるなり、男性宅配員の間延びした声とともに――これはなんだろうか――賞状などをしまっ ....
辞職願には「一身上の都合」とだけつつがなく書いたものの、本当の理由は「生きることによる倦怠感」であった。生きる、という本質的な目的がわたしの中で、ピントの合わない眼鏡をかけているように、急にぼやけて ....
母が私の靴をはいて出てしまった。
『せちがらい世の中です。どうか探さないでください』
朝起きると母の書き置きがあった。あまりにも淡白なセンテンスだった。私は泣きながらトーストをかじり、泣きなが ....
もうふた月ほどたつだろうか。わたしは毎日、すこしずつ家財を捨てている。家財、といっても、どれもさまつな――そのほとんどは夫と共有して、それなりの思い出がつまっているのだろうが、もはやさまつとしかいい ....
何となく最近書く気がしないので、改めてに最近詩について考えていることをアトランダムに書いてみます。
飯島耕一の詩集「バルセロナ」を読んで
題材は身辺の見聞、私的個人的な記憶→語法も日常的 ....
{引用=
傑作
これ若い人の詩だが
ワカランから
傑作なんだろうが
でもワカラン
ということがワカルから
大傑作とまでは
いかんのだろうよ
見ても見えんでも
....
うそばなしが側にいる時はうそばなしについて書いてはいいが創作してはいけない。相手はあのうそばなしである、どんな嘘を吐かれているか解らない、潜入創作官たるものくれぐれも ....
「キレイだよ、誰よりも。」
鞍馬口駅のトイレでそっとつぶやく。髪を直して、グロスを塗って。そうして見つめる鏡越しの自分に向かって言っているものだから、他人が聞いたら「アホちゃ ....
またテレビが無差別殺人のニュースを伝える
「誰でもよかった」
「死にたかった」
「反省している」
などと犯人の弁がでる
コメンテイターは、「自分だけで死ねばいい」
と憤る
私は
「反 ....
母が脳梗塞で入院、手術したときのことだ。幸い一命はとりとめ、面会が許された日、母の花友だちを紹介され、病院に同行してくれた。
母はまだ意識がはっきり戻らず、痴呆などの後遺症が出るという。どう ....
朗読するときのユーリさんの自意識過剰はメタである。他の人の自意識過剰がストレートに発せられるのとは異なり、彼女はじぶんの自意識過剰をメタレベルから冷静に観察していて、それにいらだちながら読んでいるから ....
面白人生講話(10)
この講話もおかげで10話となる。きょうも病院に睡眠薬をもらいに行く道々、残暑の暑さを身に受けつつ、考え続けた。人々と同じように、私も考える人である。若いころから考え込む癖 ....
さいきん岡真史の名をネット上で目にすることが何度かあった。彼は12歳で投身自殺したという少年で僕より一回りくらい上である。かれが亡くなったとき、僕は1歳であった。
知り合いお2人のブロ ....
われわれにとって感動が重要であるのは、それが日々のルーティーンで鈍磨したわれわれの認識や感覚をふたたび新鮮なものにしてくれるからである。これはとりもなおさず、感動とは非日常的な行為であって、われわれ ....
結局は何をやってもだめでここに戻ってきてしまう、というのが口癖の少年は、ぶらりぶらりと彼の前を歩いているあの貧相な犬のことを考えている。骨が皮を通して見えるほど痩せこけて、どうしてあそこまで渇いてい ....
もう結婚していて、小さな子供がいても不思議ではないような、女の人が、河原にやってきました。男物のサンダルと、子供用の小さなサンダル、そして薪を一束持って、河原にやって来ました。女の人は、河原 ....
祖母は絵に描いたような大阪人でした。商売が大好きで、勝気で、たまに口が悪くて、酒屋でしたからものすごく酒には強くて、花は大ぶりの派手なものが好きで、ついでにヒョウ柄も大好きで・・・そんな人でした ....
その少年は、真昼の公園の真ん中で、手にした星座盤をくるくる回しながら、
「あれは確か、かに座の一部だから近寄ったら大きなはさみではさまれてしまうな」とか、「あれは確か、さそり座のしっぽのあたりだから ....
篠田美優
「新しいスタート」
我らがミユタンの久しぶりのニュー・シングルは、
なんと彼女自身が作詞を手掛けている。
近頃では声優での活躍が目立っていた彼女だが、 ....
ぼくが文章を書く時にいつも用法に迷うのが、「肯定的な強調」の副詞なんだよね。
何か出来事があって、その度合いが大きく良い時に用いることば…回りくどくて何のこっちゃ判らんけど、
この本は ....
{画像=080401004444.jpg}
禅問答ではないですが、頭に思い浮かんだ言葉をそのまま使いたいと思いました。『そこにあり、ここにある』といった表現です。自分のありようがそんな単純な言葉で表 ....
婚約式が終了した。
かたおもいではじまったわたしの恋が、
あなたには不本意ではじまった、わたしたちの関係が、
結婚へと向けて後戻りはできなくなった。
あなた ....
先日、とある催しで、夏野雨さんという方のリーディングを聞く機会があった。
普段ネット上のテキストでしかお会いしたことのない人が、実際にしゃべったり、うごいたり、はにかんだりしている様を見るのは、 ....
つくしを摘む。
もう10年以上の
春のならわし。
最初は
遠く離れた
つくしが大好きな
祖母に送るためだった。
気丈な祖母は
90を過ぎても
一人暮らしを続け
家事もすべて ....
この坂道をくだるといつも、だっくだっくと体がバラバラになりそうになるのを骨だけが繋ぎとめているような気がして、吉梨三郎は不快なリズムを味わうのだった。
それならバスを使えばいいのだが、三郎はそう ....
天空がようやく白みはじめた夜の終わりに、緩やかな砂丘を白いターバンを巻いた少年がただひとり美しい装飾の柩を背中にのせたアジア象をつれて歩いている。沢山の花たちで飾られた柩の正体はけして定かではないが ....
串焼きがしたくなった。
電柱を串にしようと、先端が尖るように磨製の石斧で研いでいたらば、石槍にもなるような気がして、太陽に向かって投げてみたら、飛ぶ鳥を落とす勢いで空を突き上げていった。針みたいに小 ....
書いた当時のままのものであるが、今において推敲が容易である事を認めるものである。しかし、推敲をする理由がない。投稿するにおいての考察ないし省察をし終えた結果を述べると、この場の私は探究するのであり、 ....
このまえの夜、歩いてたら道を何かが横切ったん。
あれなんやろ???
『たぬきやなー』
たぬき!!
野生のたぬき初めてみたよ!!
たぬきってドラえもんみたいな形ちゃうんや。
触りたい ....
西日 茜さんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(29)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
そこらへんにいくらでもいる人
-
豊島ケイ ...
散文(批評 ...
15+*
10-11-11
ゆるやかな生活
-
豊島ケイ ...
散文(批評 ...
18+*
10-10-18
母の靴、私の靴
-
豊島ケイ ...
散文(批評 ...
18*
10-10-6
花冷え
-
豊島ケイ ...
散文(批評 ...
14+*
10-9-27
暑い中、最近詩について思ったことなど
-
……とあ ...
散文(批評 ...
6*
10-8-16
見ても見えんでもナンニモナイ_〜まどみちお「傑作」(『うふふ ...
-
白井明大
散文(批評 ...
7+*
08-11-21
「_潜入創作官。P._」
-
PULL.
散文(批評 ...
5*
08-11-15
青を、青を、「青を泳ぐ。」
-
Rin.
散文(批評 ...
29+*
08-10-22
またテレビが
-
寺岡純広
散文(批評 ...
2
08-10-6
母の花友だち
-
寺岡純広
散文(批評 ...
3
08-10-3
不安定な安定—ユーリさんの朗読について
-
渡邉建志
散文(批評 ...
6*
08-9-18
面白人生講話(10)
-
生田 稔
散文(批評 ...
2
08-8-16
33年後の岡真史、おれ34歳
-
石川和広
散文(批評 ...
11*
08-7-18
感動について
-
パンの愛 ...
散文(批評 ...
2+
08-6-26
渇いている(嘘つき)
-
竜一郎
散文(批評 ...
1*
08-6-13
河原の記憶
-
小川 葉
散文(批評 ...
3*
08-6-8
ただ捨てられるだけの日記
-
Rin.
散文(批評 ...
32*
08-5-27
「少年と星座盤」_(物語・・・短編)
-
ベンジャ ...
散文(批評 ...
7*
08-5-26
アイドル。
-
ホロウ・ ...
散文(批評 ...
5*
08-5-13
正しい日本語を使ってる自信は、ない(えへん)。
-
角田寿星
散文(批評 ...
6+*
08-4-11
ガラスコップの水滴に写る風景について
-
beebee
散文(批評 ...
4
08-4-1
婚約式の覚書
-
逢坂桜
散文(批評 ...
8
08-3-23
夏野雨論_〜撃ち抜くのは、つよいことばなんかじゃないよ〜_
-
umineko
散文(批評 ...
12*
08-3-23
つくしを摘む
-
風音
散文(批評 ...
6*
08-3-17
春の近い夏に通う①
-
吉岡ペペ ...
散文(批評 ...
4
08-3-15
虚偽と忘却のエピソード
-
atsuchan69
散文(批評 ...
8*
08-3-10
串焼き
-
木屋 亞 ...
散文(批評 ...
1*
08-3-5
ノート「序か跋か」より、みっつ。
-
秋津一二 ...
散文(批評 ...
1
08-2-29
10月25日のたぬき
-
lazy
散文(批評 ...
9*
07-10-30