クマったふた(り)にゅうよぉくコラコーラより 台所が火事で燃えている

私が寝ている間に火が消えてくれるだろう
そう思って寝ていても
火は消えなかった

もうかれこれ
半年になる
強風が冬を迎えにゆき
冬を連れて戻ってきた

 ....
自分が木螺子だと気づいたのは
空の水が全部落ちてきたような
凄まじい雷雨が通り過ぎた後だった

公園のブランコの下の水たまりに
たまたま自分の姿を映した僕は
ほんの少しだけ驚いた

で ....
 ゆで加減に失敗した海鮮パスタを食べていると玄関のチャイムが鳴って、ますます気分が滅入った。お届け物でーす。ドアを開けるなり、男性宅配員の間延びした声とともに――これはなんだろうか――賞状などをしまっ .... うつろな視界の外側で小鳥の囀る気配
ひとしきり肩の上を行ったり来たり
動こうとせぬ私の様子をいぶかしく感じたのか
右の頬を軽く啄み樹海の奥へと飛び去った

時の感覚を失う
それがこんなにも ....
きみには本来だれもいなかった
血を分かつはずであった兄や姉はもう先に、
緑色のはなたれた地平で仲よくみつめあって
いた。ほとんど恋人のような握りかたの
手と手

かたくリボンで結 ....
 きもちよかったから授業が終わったあともふやけるまでプールの底で自作のテクノポップ歌ってたら初潮がきちゃって、ドリルみたいに。あまりに前衛的でショックで水がピンクで、ねばねばしてるのをだれかに伝えたく .... 26年目の記念日

落ち着く和食居酒屋の個室で
あたしは
貴方に
指輪ケースを差し出した

 もう一度 はめ直して

いつの頃からか
あたしの薬指には 指輪の跡さえ
なくなってい ....
 父さんはニ層式洗濯機の中で
 ぐるぐる洗われている
 家族みんなに
 臭いって言われるから

 姉さんは乾燥機の中で
 父さんと同じように
 だけどひっそりと回っている
 好きな ....
毎朝君の家の前を
自転車で通り過ぎる

しばらく走ると
駅に向かう君の後ろ姿が見える

昨日も会えた
一昨日も会えた
そして今日も会えた

艶やかなロングヘアーが
朝日を浴びて輝 ....
 〇悲しい、天竺まで赴いて買い求めた冷蔵庫が以前使っていたものとまったく同じだったときみたいに悲しい。

 〇頭の上にある見えない天蓋が少しずつ落ちてきていることについて知らぬふりをつづけるの ....
ある人、死ス。
その墓、石一つ花一輪。
周りの墓は花盛り、人絶えず。

年月十年。周りの墓、相変わらず。
ある人の墓、石一つ花一輪。

年月百年。他の墓、人絶え、墓石半分。
ある人の墓 ....
プラスチックコップのなかの氷に

ウイスキーをかける

透明に琥珀がながれる

いつもの儀式をはじめている

コップをゆらして

ウイスキーを

氷のつめたさに近づけるのだ


カタカタカタ、コトコト ....
「じれったい!」と叫んでいた男の背中にすがりつこうとして
彼が必要としてたのは私じゃないことに気付く

う〜ん、淋しいかも

開けてはいけない扉を自らの意思で開けてしまったのだし
それが愛 ....
あんたぁ ちょっとぉ みかけに よらない 日本一のくるくるぱぁー

ってなぁ

あほぉいうたひとがあほぉなんですぅ、あほぉ
 「泣き腫らした家」

 その家は号泣する
 時間を失った丘陵にたたずみ
 家主の帰りを待ちわびながら

 その家はときどき夢想する
 彼女が門扉を開き
 飛び石伝いにやって来るさ ....
明日はきっと晴れるよね

そう願わずにはいられなくて
ふと手を休め振り返る

自由気ままに暮らしてきた日々

愚痴っぽくなってみたり
ときには人恋しいくせして無口になってみたり

 ....
廊下に立っていなさいと怒鳴られ
私と隣りの席のこんちゃんは
はっと青ざめ しーんとした教室を出た

社会の授業で地図張をひく練習中
いろんな場所を見ていた私達は
すっかり楽しくなって
あ ....
 
 
ほの暗い飲食店で
たった一人食パンを食べている
六枚切り位の厚さだろうか
食べ終わると給仕が来て
新しい食パンを置いていく
本当はご飯の方が好きなのに
運ばれてくるパンばかりを ....
この部屋はパラダイスで
この部屋は不夜城で
この部屋は孤独とか生活とか落ち葉に埋もれた空き箱で
軋む床の上の布団に丸くなって収まったまま
浅い眠りとか深い眠りに落ちていく

いってしまえば ....
やっぱ秋だものね

いつのまにか下腹のあたりに不吉な弛み
食べ過ぎた覚えないんだけど
運動不足ってこともありそうだし

いつのまにか

そう、いつのまにかなんだよね

いつのまにか ....
 辞職願には「一身上の都合」とだけつつがなく書いたものの、本当の理由は「生きることによる倦怠感」であった。生きる、という本質的な目的がわたしの中で、ピントの合わない眼鏡をかけているように、急にぼやけて .... こんなにもいとしい生き物が

かつて宇宙にいたのだろうか

ゴッホは弟をさがしていた

テオはこんな顔をしていた

きっとこんな顔をしていた


にまいめの写メにはおまえが写って ....
「仕事に貴賎なし」で渡りあるく


暗証とID
待機室はいくつものセキュリティチェックをくぐった先にある
「夢のバイト。ジャンボ機ですよね」
マニアは聞けばいろいろ教えてくれるが
夜の羽 ....
真っ直ぐな道は歩きづらい
かと言って迷路みたいでも困るのだけど
適度に曲がりくねっていて
ちょうど昔ながらの畦道のように
赤い帽子によだれかけしたお地蔵さんが祀られているとか
時には肥だめみ ....
シロツメクサの絨毯の上で
君と僕の笑顔を飛ばそう
まるでモンシロチョウみたいに
ほら空高く昇って行くよ

消えないように
絶やさぬように

笑顔を飛ばし続けよう

穏やかな6月の午 ....
今月の出張も不発で



















いやはや不景気だわホント









山 ....
絶望的な奴って

絶望的な奴と何かを食べることは出来ない。
栄養を取る必要がないからです。

絶望的な奴と勝負事は出来ない。
失うものが何も無いからです。

絶望的な奴と酒を飲めない。 ....
 母が私の靴をはいて出てしまった。
『せちがらい世の中です。どうか探さないでください』
 朝起きると母の書き置きがあった。あまりにも淡白なセンテンスだった。私は泣きながらトーストをかじり、泣きなが ....
古来から、憎い相手に呪術をかける一大メジャーといえば、『丑の刻参り(うしのこくまいり)』

毎晩 毎晩 真夜中 丑の刻
白装束に身を包み、髪を乱し、黒くした歯に櫛をくわえ、
3本のローソク ....
西日 茜さんのおすすめリスト(978)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
里山におりてきたクマへ- 阿ト理恵携帯写真+ ...4*10-11-13
火傷- ナカツカ ...自由詩11*10-11-13
木螺子- nonya自由詩22*10-11-12
そこらへんにいくらでもいる人- 豊島ケイ ...散文(批評 ...15+*10-11-11
安らぐひと- 恋月 ぴ ...自由詩22+*10-11-8
かぎられた就寝- しもつき ...自由詩1610-11-8
ガスマスク水- 魚屋スイ ...自由詩910-11-6
指輪- 森の猫自由詩14*10-11-6
ちぐはぐな家庭- 豊島ケイ ...自由詩28+*10-11-6
駅までの道は夢- うずら豆自由詩6*10-11-6
諧謔集- 豊島ケイ ...自由詩8+*10-11-6
ある人の墓- トキハ  ...自由詩5*10-11-5
ウイスキーの夜想曲- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-11-5
ケーハクなひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*10-11-1
あほぉ- 殿上 童自由詩12*10-10-27
泣き腫らした家/泣くまでの経緯- 豊島ケイ ...自由詩14*10-10-26
秋の夜長に歌ううた- 恋月 ぴ ...自由詩33*10-10-25
たて_と_よこ- 砂木自由詩10+*10-10-24
給仕- たもつ自由詩8+10-10-24
マザーファッキンポエムフェノメノン- 虹村 凌自由詩210-10-19
忍び寄るひと- 恋月 ぴ ...自由詩19+*10-10-18
ゆるやかな生活- 豊島ケイ ...散文(批評 ...18+*10-10-18
にまいめの写メ- 吉岡ペペ ...自由詩310-10-15
そこに笑顔はあるか- 乾 加津 ...自由詩14*10-10-12
木漏れ日のひと- 恋月 ぴ ...自由詩31+*10-10-11
万華鏡- うずら豆自由詩2*10-10-11
たまには阿呆でもからかうか、、- TAT自由詩5*10-10-8
絶望的な奴- ……とあ ...自由詩13*10-10-7
母の靴、私の靴- 豊島ケイ ...散文(批評 ...18*10-10-6
『丑の刻参り』は_もう古い!_最近流行の呪いをかける方法_- 北大路京 ...自由詩12*10-10-5

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