キャラメル一粒の幸せを
あなたの心は
誰によって覆われているの
魅力のあるあなたなら
きっと
沢山の人に
幸せを与えているのでしょう
その心を少しだけ
私にください
すべて ....
ニュースも見ない
気晴らしのバラエティーなどもってのほか
パソのスイッチは錆ついて
空を ほらこのとおり見上げて
小鳥の声が存在感を増し
たまの音楽はクラッシック
ベトーベンにフォーレ ....
噛み合うことのない歯車のように
孤独は在り続ける
カラカラと輪っかの中を駆けている
小さな身体を懸命に動かしても
輪っかは空回りするだけで
前に進むこともなく
ただ同じところを回り ....
静脈を流れていった
幾度かの夏がありまして
網膜に棲みついた
((ただそれだけの))海があります
無人の駅舎―――ああ、思い返せば
入り口でした この仕掛け絵本の
....
われわれにとって感動が重要であるのは、それが日々のルーティーンで鈍磨したわれわれの認識や感覚をふたたび新鮮なものにしてくれるからである。これはとりもなおさず、感動とは非日常的な行為であって、われわれ ....
誕生がある
触れずとも知るかたちがある
ざわめきの道のかたわら
夜を照らす骨に集う
晴れの下の輪
飛びたとうとする硝子には
溝を泳ぐ矢印がある
従わぬ背のまたたき ....
煙草が、じりじりと、音を立てて、燃える。
確実に少しずつ、煙草は短くなる。
それを眺めている瞬間も、確実に時間は流れ、
社会は、わたしの居ないところで、動いている。
煙草が ....
路地裏で立ち止まる@新宿。
「俺、生きてるのか?」
誰に聞こうか...
いや、信じたいけど。
あぁ 忘れてしまったよ、
大切な約束を。
こんな俺を許してくれるかい?
....
鳥たちは渡りをする
翼があるので
北から南へ
冬から春へ
ゴイサギたちは
昼から夜へ
いつの頃からか
五位の位と夜目とを得て
ゴイサギたちは
夜に漁る
語彙とか
語意 ....
神様を探しにいきませんか
願いごとはたったひとつ
この恋をかなえてくださいと
風のにおいが好きで
水のおんどが好きで
土にふわりからだをうずめ
空には目を細めて頬を染めて
青いこ ....
今、今、今、今、今、今、 今、今、今、
1つ目
は
い
つ もの電車
車能 ....
私待ちきれなかったの
あの頃の情熱はもう私にはないけれど
あの頃のときめきは
今でも私の中に生きているわ
また私の好きな季節がやって来て
あなたと出会った頃を思い出したの
鮮やかな ....
{画像=071202005950.jpg}
それはsora色のシャツ
soraのくうきの燦めきがプリントされている
soraにかざすと青空が拡がるの!
白いくせにsoraが ....
世界があまりにひろいので
大陸のかたちをしたビスケットにして
電子レンジでチンしてやった
ひとつひとつの大陸を
口の中でかみくだいて食べた
僕はまだ日本という国しか知らない
....
同じフロアの同じ間取り
南西向きの小さなワンルーム
好きなひとの去ったベッドに横たわり
ひとりの男の死を想ってみる
駅前のスーパーで買い物を済ませ
近く有料になるとかのレジ袋をぶら下げ
....
なまなましい透明な輪郭ばかりが
声をともなって底からわきあがってくる。
止めようと思ってもとまらない
体が、ふるえる、ふるえる。ふるえながら
私はあなたのゆびばかりをしゃぶった。
止まらない ....
憂鬱色の瞼のような
夕暮れが降りる頃
うすい光をまとった
ひと群れの唇が窓のそとを過ぎる
「モクテキは何か」
「今 何をユウセンすべきか」
「シテンをどこに置くかが重要だ」
(なんて
ゴシドウくださるおかげで)
くちゃくちゃの紙クズみたいな
オツムの中は
ひ ....
空の名は
曇ることが ない
大雨だろうと
快晴だろうと
空は、空
不純なものの一切を
それとは知らずに
ながらく含み
おそらく とわに
静止をしたまま
....
伝えたいことを一気に打ち込んだら
何て書いてあるのか解らなくなった
変換キーを押すたびに
簡単なセリフが難しくなってゆく
それでも送信する
不思議と
何かを伝えた気になり
不 ....
彼女の誕生日は七月七日
七夕の日です
そのせいかどうか
彼女は星がとても好きなのです
星のブローチとか
星の携帯ストラップとか
もしかしたら
三つ星のレストランとかも
でも彼氏は
せ ....
もう少し
遠くへ行こうか
星を見に。
ただ、それ、口実
君と居たいだけ
助手席の
扉を開けて
君を呼ぶ
「紳士」になると
夜空に誓う
雨が降り始めたと思い、傘をさす
ぺたんっぺたんっ
それはスタンプたち
地面の所々に少しづつ、きれいな幾何学模様が現れる
増えて繋がっていく黒い模様に引き寄せられるように見入っていると
徐々に ....
何かしらの方法で紡がれる言葉に
時々、ほんの時々だけれど
胸を締め付けられることがある
苦しくて でもどこか惹かれる言葉たち
心にリンクするってこういうことなのだろうか
どんなに閉じ ....
お好きでしょう?
と、高みから言い下ろす、雨の
密かな祈りは
花と花の陰へ、葉と葉の陰へ
しと、しと、黙られてゆく。
紫陽花から立つ水の匂い。
後戻りできない蝸牛の渦巻 ....
おまじない
君の名前を書く
君の名前を書く
君の名前を三度書く
そうしたら
嬉しくなって
なんでも叶う気がしてきた
信じられる
信じられる ....
数多(あまた)の田は
既に水が張られ
夜ともなれば蛙が鳴き、
やがて狂おしいほどの肌の火照り、
野鯉を釣った後の
烈しい血の騒ぎも抑えがたく
儀式は、六月のうちに
さも義人を装って
....
今までたくさんの詩を読んで
そこからいろいろなことを感じて
詩を書いてみたいと思い立ち
様々な詩を書いてきました
書いたからには
読んでもらいたい
認めてもらいたい
そう思うのはいけ ....
湿り気のある空気が押しつけて
暗い灰色の空から落ちてくる
細い糸のような雨
歩道にあたり
無残に砕けて
この大地を黒く潤す
雨の残骸が田畑で生きて
静かな雨脚に日本の雨季はし ....
{画像=080622022551.jpg}
今日もまた
窓硝子に映った自分を見て、
少し微笑んでみせる。
いつもの挨拶
いつもの仕草、
駅前の喫茶店の指定席、
リングノートに ....
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