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あの頃は
生まれたばかりの気分でいたけれど
あの頃の僕は
生まれてさえいなかったのだと
思う

もしかすると
こんな僕も
未だ知らないところで同じように
恥ずかしそうに
解ける ....
今朝のおまえの目が
あんまり緑だから
どうしたって聞くと
やっぱり風邪だ

普段体調がいい時は
緑に茶色が散っている
水の底に見たブナ林のような
おまえの目

それが濃い緑に張 ....
この路地裏の
アスファルトのひび割れは
どこかの埠頭の 
それと 
似ている

相槌を打ってもらえる筈が
ここにあるのは
頬を刺す風



見上げる雲の隙間から
一筋の光が降 ....
わたしとしては早く終わって欲しいのに
あなたはまるで厳粛な儀式に望む
いんちきくさい司祭のような面持ちで
わたしのかたちを確めてみたり
わたしの知らないかたちで動こうとする
ふだんと違う表情 ....
「えくぼ」


六月の風にゆれる
さくらの葉っぱ。
よく見たら
ぽつぽつ 穴があいている。
虫に食べられてしまったのだろうか?

穴は どこかの虫の命を みたして
穴は みずみずし ....
とうとう動かなくなってしまった
トパーズ色した わたしの鍵
普段持ち歩いているバッグの中で
かさこそ這いまわりながら
わたしの吐き出す
あのひとへの恨みとか辛みとか
どうしようもない思いを ....
風穴(かざあな)を

生きることに飽きた心臓の中心に風穴を

鮮やかな赤を踊らせる風穴を

人間をつんざいて進む ウタのような

世界を染めて彩る ウタのような

怒涛の如き生命を ....
もっと言葉に まみれよう
ぼくらは いのちが
水から うまれた道を
混沌と清純をつらぬいて
原初の呼吸まで さかのぼる魚です
真夜中に目が覚めたので
寝台から起き上がり
カーテンを開けてみました
横で呼吸をするキミの頬に
月が創り出した環が
ワルツを踊ります

キミがずっと
夢を見続けている姿は
まるで人形 ....
屋根が卵を産んでいる
やがて孵化した屋根は
その下に家をつくる
中では人が
また息を始める

山木の斉藤さんと
いとこにあたる人が訪ねてきたので
午後からわたしたちは
外に出て遊 ....
車載時計は21時半を過ぎて
人気などあるはずもなく
風が木々に囁く声さえ聞こえない

料金所を越え
長いトンネルに入り
アクセルを踏みしめ

車間距離を示す標識が
歪んで千切れるのが ....
見える水音
見えぬ水音
草を伝い
草を描く


影を避けて
水を歩む
雨のあとの
浮き沈む道


おぼえられ
わすれられ
名前は鳥のようにすぎる
地は蒼い
 ....
 タラの芽を採りに

 山に入ったら

 先にあさるものがいた

 トリ

 野のトリ




 トリにはかなわない

 トリの歯型のついた

 きずものを手に ....
森の貝をとり
水にひたし
透きとおるのを待つ
巨大な草の{ルビ族=やから}の
息つぎを待つ


湿った土
霧が告げる鳥
岩をしめす手


声 匂い 熱
姿以外の緑 ....
の丘に
咲いたダリアの一輪の
唇の頬のうなじの太ももの蹄鉄の
隠された場所の

の丘に
びっしりと生えそろう数億のダリアの一輪の
唇の頬のうなじの太ももの
暴かれた場所の

の丘
 ....
月の燃した小雪が
小さな風に産まれて

寝ている黒い土の上の枯れ枝に
微笑んで 触れて行く

土は 春を育むから
そのままでは いられないけれど

幾千億の時間の 今だけ

枯れ ....
月の力をかりて

空の中ほどまで昇った時

精神の中の狼が吠え

その轟きが

私の身体の外へと放たれた時

夜は完結する

君は何故

涙を流れるかを知ろう ....
くらい でんとうの

よぎしゃに のって

いまも

おまえが

そらを

のぼって ゆく

おおきな ほしの

そらに

たちのぼる

たばこの

けむり
水の中に深く潜ると
魚たちの溜息がきこえてくる
どうせ水のある場所でしか
生きられないいのち
われらの時には
乾いた真実が欠けている
ソレイユ!
ソレイユ!
光は水の中にまで入りこみ
 ....
星を なくして
みすぼらしいまま
たおれるたびに 砂をつかんで
たちあがる はてしのない
夢のなかに いるとしたら 
平らな海のみえる
平らな町で
平らな石に腰掛けて
平らな空の下

あなたはバスケットボールをしているわ
わたしは無糖のサイダー水を飲んでるわ

金網の向こうに
白いスニーカーがもっと ....
遠い
いつになく
ほそく笑む
青ざめている唇に
小指で すっと紅をさす
星は 、
籠の小鳥と目が合った
さみしい というわけではないけれど
痛むのはなぜ
こんなにも嬉しい朝なのに震え ....
すがたも、かたちもないものを、
となえるとき、すぐにこたえてしまうところは

すべりこむからだにふちゃくするにおい
かたちのないものをもとめてしまう

かたちのあるものでもとめてしまうのだ ....
横顔しかない女の人が
土木事務所の壁に
縦書きの落書きをしている

ビニル袋いっぱいに
梯子を詰め込み
狭い路地を走る子供
その影の跡を
母親が掃除しながら
やはり走る

隣 ....
限りあるものに呼ばれ
窓をあけ また
窓をあけ
どこまでもつづく
不透明の向こうの
限りあるものに呼ばれ


暮れる色は
知らぬ色
誰かが色につけた名は
そのままその ....
霹靂つづく
ひび割れのうつくし
触れず手になぞるのは悦楽ゆえ
木霊達いつぞなく墨色にてすすり泣きエコーす

すまないの言葉にも拍子を乗せて
治せばよろしの流し目にこころころげ
頷きは講釈 ....
まだ小学校に入る前だと思う
うちによく関さんが来た

今度の日曜日、関さんが来るそうだ
父が言うと
あら、じゃあ美味しいもの用意しなくちゃ
それが母の決り文句だった

僕は関さ ....
宇宙の切れ端を集めて夢を描く
白紙の所が在って欲しい
君が好きな色が合って欲しいから

右手で宙を掴んで
形のないものを掴めたのなら
左で筆を走らせ
形のないものを描けるのなら

ど ....
私が、いくら黒ずんだところで
霊を量れることはない
一度たりとも零さずに{ルビ口遊=くちずさ}むことなどありえない

月が、いくら青ざめたところで
距離に近づくことはない
離れるばかりで引 ....
くるまって
まって一周するまで
くりかえす性

好き嫌いで見ちゃいない
忠実に実って
私種子を振動する

果物のコーナーで
ミカンやバナナ
リンゴキュウイイチジク
フルーツを物色 ....
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