すべてのおすすめ
階段を下って
いつもの場所へ出る
さあ一日の始まり
お水をコップ一杯
ごくごく
今日は雨を作ってると
上の階のひとが言うから
洗濯はやめておこう
おでかけしようか
傘を
持 ....
会いたい人に会えず
好きな人に好かれず
気違いだから居場所がないこと
気違いだから居場所があることの 勘定が出来ず
子供が転んだら すぐ泣くのをよく理解し
すぐ母親に 抱かれることを ....
とある日
父と母はSEXをする
うらぶれた
障子の影で
佳き日の御縁で
迎えられた若い女性は
しかし
戸籍に入れない
「ちゃんとした
跡継ぎが産めるかど ....
希望
キッズクラブのようなキスを
ドリフプレイのようなスカトロジーを
若く美しいイタコにキッキングして
彼女は裏声気味 鈍く吐き気を披露し
年寄りのそれはきっと高齢のリーダー格らのイタコ ....
気が遠くなるほど
恋をしてしまったとき
いや
言い換えよう
特定の
誰かに
欲情してしまったとき
わざと
自分を
隠す
何処にも
いないかのように
いないところから
....
遠い国で鳥があの娘を
拾って育てる
鳥はあの娘に名前をつける
あの娘は鳥に名前をつけることを考えている
鳥はあの娘に
おいしいお粥を作らせる
あの娘は庭のいちじくを
鳥にもいで来させ ....
夢中になりすぎると
お互い可哀相になる
あまりにも余裕がなくて
何かを恐れあせっている
たとえそれが
たった一夜逢えないかもしれないという
ただそれだけのことだとしても
手が震え仕事 ....
「結婚しないの?山内さん」
とは セクハラなんやけども
小さい都市なのでまあ
お茶菓子とともに 語り合い
娘がおりますけど あんたら 話したらひきますやんかあ
アチラが立っても こちらは立た ....
入院病棟の生暖かい清潔な
空気を吸いこみ眠る
窓の外に見える
看護師寮では
真夜中にドアが何度も開閉する
夢を見るほど深くは
眠れない午前三時
静かに誰かが走り
病室の前を駈け抜ける
....
気が動転し
何も考えられない
とりあえずコンビニで
そばを買い
ほぐしながら
食べる
明日は起きたらすぐ
夜汽車に乗る
場所は向こう側へ
行ければいい
こぼれた赤いジュ ....
街にヒッキーが流れている
濡れた声で
あの頃の私が流れていて
きっとそれは
今よりずっとあがいていて
やるせない想いに満ちていて
それはいくつかの事象だったり
たったひとりのことだっ ....
温泉の
小さな露天風呂は
微かに
排ガスの
匂いがした
生垣で囲まれた
小さな屋上で
年の離れた男と
星空を見上げる
そっと
からだを合わせたら
温まる
ほどける
....
ノート2002.7.29
工事車両の下によもぎ色の猫が一匹入りこんだ
知っているかい?
猫はエンジンオイルのこげた匂いなんかが好きなんだ
ときどき思うんだ
トラックの下にもぐりこんだまま ....
目覚めてすぐの寝床
うまくこきゅうができなかった
神様をおそれているので
朝をけなしたりはしない
死んでしまったこどものために
ぼくは一生回転しつづける
人形ではないので
たまには目 ....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
午前3時
タクシーに乗ろうとしていたのに
いつのまにか
寝てました
どっかのマンションの生垣に
顔をつっこんで
とても
良い夢をみました
吐寫物に
まみれながら
どんな ....
体中の
キズを辿る
一番大きいのは
三歳のときの
やけどの痕
足だから目立たないのに
ママは
いつまでもいつまでも
ごめんなさいと
言う
もうこの子は
結婚できないかと
....
夜が呼んでいるような気がしたので
誰かが待っているような気がしたので
自転車のかごにウイスキーボトル入れて
僕はさんぽに出たのです
どこか遠いところで
凪いだ海のおなかの中
呼び交わす ....
甘い甘い時間
向かい逢う鶴の羽
今夜もう少しで
叶えられるところだったのに
テレビをつけよう
誰かに
笑ってもらいたいから
大きな声で
背丈ほどある
鶴が
ベランダに
....
鳥は自由に飛ぶ
一本の線によってへだてられた空間を
風つかいのグライダーのように滑空し
大気をはらんだ凧のように静止し
熊蜂のように羽ばたいて流れの外に飛跡を残したりして
そして時には それ ....
ハピネスは泣き虫だ
怒ったようにドアをしめる
ハピネスによって輝かされる希望は
二束三文
融通のきく子供なハピネス
薄すぎるカルピスをストローに溜めては
椅子のうえで体育座りのハピ ....
抱き締めると
温かい
生臭い
小さい
にこにこ
作るのは
とてもかんたん
目をとじて
受け入れる
いろんなこと
目をあけていては
だめ
明るい朝に
プリン食べてね ....
困った
どうしても食べたい
今すぐ食べたい
おいしそうなうさぎ
おいしそうないたち
おいしそうなまぐろ
明日のために
ハーブティーでがまんって
それはないよ
透明なお皿に
....
どろりとした水
流れてきた
あなたを静かに濡らす
もっと買って来いって言われても
ないよ
もっと鼻を突っ込んで
窒息するくらい
そっとさすって
優しくね
朝のくら ....
どうしてなのかな
何もわからない
何も知らない
でも死んでいくの
暖かな部屋で
ごはんも食べずに
おみずも飲まずに
お墓はいらない
どこにも
誰もこないで
く ....
夜に逢うと、ゾクゾクした
わたしのくるまに彼を乗せ、
どこまでも走った
くらいくらい道を
誰もいないところに行きたくて
ふたりになりたくて
そしたら、山の中にいて
見渡 ....
アル日、
わたしの家に訪問販売員がやってきた。
家に入ってきて、
この「スーパーソウジキ」を買えという。
ローンをしろ、ローンをして買えという。
良く見ると、その販売員はおじさん ....
イメージをカラダに入れてみる
全てが一瞬にサッと色をなくし
何かがスパークした残像を
見たような 気 になったところで
ゆっくりと目を開ける
世界は先ほどと何も変わら ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
どう考えても地面がめくれて覆いかぶさってきそうに思われたので
部屋にいました
バナナは勃起しません あのままです
バナナの束も勃起しません あのままです
....
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