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以下略とかかれた中に
コトコトゆれながら
姿をととのえて
目線を前に向ける
遠くからくるものの予報と
今から行われる今日は
ゴールの前に立たせながら
端から走れと耳打ち
涼しい ....
不自由は
ひとつの自由の答えだろうか
迷いと混ざり
散りゆくひかりを
なつかしく嗅ぎ
瞳をほそめる
夏の滲みの
あふれるかたわら
両手にかぜを伝わらせ
海 ....
もう ラヴソングも描けないのさ
日の入りが終わった天空の
マゼンタがきれいでね
良い絵が描けた後の
水入れみたいでね
そんなことを伝える人も居ないのさ
眼球の奥でつくられる
とろんと ....
そう 光の紋、水の模様が
見たかった
ゆらぐ 光の縞に 体を潜めて
水の色 雲の陰
私のゆがみ
私のまるみ
私のいびつさ
けれど、実は 私も水
息を呑んで光を泳ぐと
実は ....
蝉の抜け殻を
村で一番集めていた村長が死んだ
彼の亡骸は
蝉の抜け殻に埋められるようにして
荼毘に付された
それがみんな燃え終わる前に
新しい村長がやって来た
新しい村長は口ひげを生 ....
ひかちゃんが
幸せになるか、不幸になるかわからないけど
きっと
自分にとっての幸せってなんだろう
って考えて
探求できる子にはなると思う。
って今日着た手紙には書いてあ ....
地球からながめると
原子核よりも
ちっちゃな
ちっちゃな
自分のからだの
どきどきしている
どっきどっきな
むねの奥で
ときどき ....
逃げるとき
いつもほんの少し、振り返って
目を細めて苦しそうな顔をする
それでも振り切って逃げるんだけどさ
どっかに足のつま先をぶつけたみたいに
無様なの
間抜けな ....
キラメく 水を飲む朝の
ゆっくりとした 点滅球が
ぼやけて見えない
白 いイヤホン で 遮る笑い声
雨粒の 微動 もしくは波形
ぼんやりと眺める
踏まれている 足の痛み
知らない ....
あの日
びるのてっぺんは
どれだけ
さみしいひかりがみえたの
むてっぽうなことで
きみも
やっぱり そんを したのだろうか
そっとちかづこうとすると
花をちらすみたいに ....
楽器を操る人から
音楽が聞こえてくる
ジャンルを語る人から
うたが聞こえない
欲しいものはなにかの名前
なんかじゃない
百科事典が世界を壊していく
たとえば民族
....
俺は散歩の達人になんかなりたくない
大体「散歩の達人」って何だよ?
散歩に上手も下手もないだろう
散歩にまで格差を持ち込まれたらたまったもんじゃない
上手か下手かなんか気にして散歩などしていら ....
ピンクのクレヨンで太陽を描いた
みさちゃんが先生に怒られてるのをみて泣いた
だってみさちゃんはピンクで太陽を描きたくて
それを怒るのは可愛そうだと思ったし
ぼくが赤のクレヨンで描いた太陽よ ....
ゴミ箱を作ったので
いらないものを捨てた
だけど、ゴミ箱はまだ満足していなかった
仕方がないので
最近、増えすぎて
持ちきれなくなった不安を捨てた
ゴミ箱は少し満足したようだった
その日 ....
{引用=
器用な
きみでさえ
泣いている
恋は
単純で
むずかしいのと
きみは言う
不器用な
ぼくは
そんなきみを
好きになりそうで
ああ
だめだ
と
からっぽの
....
わたしのなかの夏、が
嘘をついている
生まれたばかりのやさしさと
おぼえて間もない過ちに
うっすら、として
汗をかき
絶え間ほどよく
やわらかく
涙の意味が熟するよ ....
夜のドレープに裂け目が入る
夜明けが裾にそっとくちづけると
私はすべてを脱ぎ捨て
一羽の鷹になって飛んでゆく
まとわりつく冷気を翼で切りながら
あなたを求めて飛んでゆく
私は ....
{引用=ふたりきりでも まだ
さびしいので
ラジオをつけると あなたは
雨音だけで充分だと言った}
愚痴を云わないけれど聞けない
つまらない女ですから
晴れ女でいいねと羨ましが ....
流しのしたで無事見つけた
ゴミ袋は
みるみる膨らんで
いくつも部屋のすみに並んでいく
たちまち汗びっしょりになる
シャワーを浴びたい
冷たいお茶を飲みたい
などと考えないよう
片時 ....
街なかで白い小鳥を配っていた
籠に入ったたくさんの小鳥を
小鳥配りの人が要領良く配っていく
受け取らないつもりでいたのに
いざ目の前に出されると受け取ってしまう
わたしが手に取ると
それは ....
空に目を上げるとあなたのにおいがした。
なにものにも覆い隠されること
なく、きみは
ある
そのようにあるはずの
夜に、ほんとうの
ことが分からない
まま、損なわれて、分からない
まま、傷つけている、
そのように、きみ ....
息つぎは上手じゃなかった
あるものないもの欲しがって
白く滲んだ指の隙間から
空をめがけて投げてばかりいた
例えば優しくしたくって
だれかに優しくしてほしくって
地球が ....
風船を手放すように
詩は一人旅を始めます
心を込めて
願いを込めて
形を成した丸いかたまりは
風に揺れながら
雨に濡れながら
貴方の元へ泳いでいきます
昨日は赤い風船を飛ば ....
投げつけていけ、きみの
死を、
まだとじている傷に、
きみが
われに返っていることを
憎むために、
しっかりと、どれだけ
殺しあっていた
か、
分からないまま、頬ずりする ....
テーブルの向こうには
崖しかないので
わたしは落とさないように
食事をとった
下に海があるということは
波の音でわかるけれど
海鳥の鳴き声ひとつしない
暗く寂しい海だった
....
わたしの棲む場所を流れる川に
水はない
誰かが
橋の上から捨てた言葉を
灰色のさかながついばんでいる
*
夏の暑い日、わたしは
忘れてしまいたい過去の過ちと ....
響いているのは雨音
夜が深くなると
それはいつか
遠い海に似てさざめき
わたしは
波に洗われたひとつの貝を思う
ところどころが欠けた貝殻は
すこしの闇を内包しており
誕生からずっと ....
ワディ,
その涙を、舌で拭うのは僕の喜び。
涙の味は変わらない。午後も、夕暮れ時でも。
だから、泣きたくなったら教えて欲しい。
その涙を、舌で拭うのは僕の喜び。
それは、僕だ ....
昨日からの鎖が千切れていくのがわかりますか。
俺はいま、緊張感をもってびしびしと実感しているのですが。
聞こえない谷へのご案内。 ....
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