すべてのおすすめ
寝る前に、一日が終わる前に、鳥が死ぬ話を書こうとしたが、鳥の死ぬ姿を見たことがないので手が止まった。鳥の死体はいくらでも見てきたが、鳥の死ぬ瞬間は見たことがない。いつでもどこでも鳥は死に続けているの ....
(2007・9・19)
突風に流されてきた雷がうちの庭に落ちた
しばらく前から庭に住み着いていた、
愛らしい雨蛙が焦げてしまった
咲き始めていた萩の花も散ってしまった
....
「十一月」
数減るも巨大化していく女郎蜘蛛
雨風に吹かれ散ってく夢ゆめよ
あっという間に魔に墜ちる少年期
ちりとりに飛びこんでくる今日の死蛾
焼かぬのに灰にまみれて ....
「渋いんだろ」
「全然渋くない」
「見た目まだ青いもん」
「人を見た目で判断しない」
「柿だし」
「渋くないから」
「渋くて渋くてたまりませんていう顔してるし」
「向かいの奥さんも渋 ....
*注
http://www.quilala.jp/prize.html
で読める掌編小説『鳥男』のスピンオフ詩作品
鳥女は鳥であるから空を飛び
女であるから山に降り
やっ ....
カルムは眼を疑った
森の小川で水を汲む少女の姿は
自分たちの部族の女と変わらぬ人間に見えた
いや、より美しく見えた
乳房を隠すように上半身に布を巻いていたが
そこにまた魅力を感じた
( ....
http://www.quilala.jp/prize_bn.html
で読める掌編小説『最後の海』の、時代的には前の話。
読む順としては『最後の海』からの方が理想的。
海で泳ぐと ....
その1
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=120607
万里の長城の城壁を全て
絵で埋める計画がある
という
僕が昔ついた大嘘を真に受けて
....
今日一日の出来事で
何か詩の題材になりそうなことはなかったかと
思い出しながらパソコンに向かう
その程度で詩はやってこない
一度机から離れ
床に寝転がり
明かりを手で遮って眼を ....
寒さに震えながら 畦道を 歩いていたら
冬は 寒いねえ と
顔なじみのハクセキレイに 話しかけられた
冬は 本当に 寒いねえ
ねえねえ 冬は寒いよねえ
冬は何で 寒いんだろうねえ
本当 ....
裸になった彼女の身体には
両脇腹と右肩と左の脛に弾痕があって
だから彼女はいつもぎこちない様子で
歩いたり
ものを書いたり
笑ったり
していたんだなと納得して
そこに触れなければいけない ....
毎日詩を書いていると
お、
いい
好きだ
大好きだ
これは傑作だ
これは後世に残るぞ
いろんな言語に翻訳されるぞ
もうこれ以上のものは書けないぞ
なんて思う時が稀にある
月 ....
「宝くじ当たったんでここ辞めます」
山下がそう言った時
またいつものような嘘だと思った
だけど本当に次の日から
山下は工場に来なくなった
電話にも出なくなった
「彼女が出来ました」も
....
ボルヘスさんはアルゼンチンの詩人さんだ
彼はいつの頃からか
世界中のあらゆる本が集まる巨大な図書館で
年若い妻と共に暮らしている
盲目の身のボルヘスさんのために
妻は毎日本を読み聞かせる
....
心理さんはココリさんと読む
肩こり首こる背の高いデスクワーカーだ
彼女にはまだ子供がいないので
子供がココリコさんと呼ばれて
いじめられるようなことにはなっていない
心理学に詳しそうな名 ....
頭が少々重く
風邪気味であったので
目覚まし時計をかけずに
ゆっくりと眠ることにした
そのままうっかり百年間眠ってしまった
百年後の人類は
ファッションや顔色が少しおかしくなっただ ....
最寄り駅にあるキヨスクでは
店員のおばちゃんが詩集を売っている
おばちゃんの書いた詩や
駅員の書いた詩や
ホームの柱に落書きされていた誰かの詩が
そこには載っている
地域住民の出した詩 ....
長い間雨が降らないので
涸れた池がある
長い間話さないので
枯れた声がある
長い間誰とも会わないので
忘れられた人がいる
長い間続きを思いつかないので
書き終えられない詩がある
雨 ....
千波 一也さんの楢山孝介さんおすすめリスト
(18)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
鳥が死なない
-
楢山孝介
自由詩
9
07-12-18
風雷
-
楢山孝介
自由詩
5
07-12-8
十一月
-
楢山孝介
俳句
4*
07-12-1
柿を食べる
-
楢山孝介
未詩・独白
2+*
07-10-29
鳥女
-
楢山孝介
自由詩
6
07-10-21
少女と石槍
-
楢山孝介
自由詩
4
07-9-5
最初の海
-
楢山孝介
自由詩
2*
07-8-21
長城計画_2
-
楢山孝介
自由詩
8*
07-8-14
詩はやってこない
-
楢山孝介
自由詩
3*
07-8-8
冬は寒い
-
楢山孝介
自由詩
3*
07-8-2
彼女の弾痕
-
楢山孝介
自由詩
9*
07-7-20
好きな詩
-
楢山孝介
自由詩
5*
07-7-7
フライング山下
-
楢山孝介
自由詩
19*
07-6-23
ボルヘスさん
-
楢山孝介
自由詩
5*
07-5-10
心理さん
-
楢山孝介
自由詩
6*
07-5-9
春眠
-
楢山孝介
自由詩
13*
07-4-21
キヨスクと詩集
-
楢山孝介
自由詩
24*
07-4-10
大旱
-
楢山孝介
自由詩
9*
07-4-4
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する