わたしの方を向いては下さいませんか
胸が苦しいのです
涙がにじむのです
こんなに好きになって
あきらめられるものではありません

時にあなたを裏切り
時にあなたを傷つけ
でも約束は破っ ....
あなたの上で羽ばたく
それがあなたへ与える効果は
あなたがどこかで
誰かに影響を与える
そうやって次々と伝播する
地球の裏側まで

だから今夜飛ぼうよ
遥か遠くを目指して

but ....
夏、街は
もぬけの殻になった
開け放たれた窓
ラジオから流れる雑音
駅前からも公園からも坂道からも
人はいなくなった

がらんどうの街路を歩く
私もまた空っぽになっていく
視 ....
{引用=
青い青い水面に溶けこんでゆく、
眩暈、
ふたりの抱擁、
時計の長短針が、
零からいきなり三十になったように、
逆さまにはっきりと映りこむ、
ふたりの不定形、
まるで半透明のゼ ....
墨透海の南にはもう海はない
あのつまらない大きな大陸があるだけ
だからほとんどの人が折り返す
それでも大陸に行こうかどうか迷う
やめようと決断するのが
大抵午前三時だそうだ…

昼間の墨 ....
さびしいかなしい
苦しい
もう二度と逢えない
あいたいあいたい
絶望ぜつぼう絶望ぜつぼう絶望
希望はどこ?
ふあんふあんふあんふあん不安
こんな想い知らなかった
大丈夫大丈夫大丈夫
 ....
もう何度目だろう
こみ上げた微熱
確かな胸の鼓動

波音しか見えない海へと向かった
感じる心を見るために

もう何度目だろう
変わらない朝
変わらない景色

少しの微笑と少しの ....
一瞬にして 、
光の回廊の現れ出て
頭くらくら意識の鮮やか
飛び散る血飛沫に染め抜かれ
自らの終わり観える瞬き、
警告のベルの鳴り渡り
光景の涯てなど掻き消し潰され

美しき夜明けも深 ....
公園通りを抜けたところで
突然、大粒の雨が落ちてきて
石畳を駆けぬけ
アーケードに避難した

濡れた前髪から
昨晩のヘアトリートメントのにおいが
密かにたちのぼる
フローラルウッディの ....
盆前の最終勤務日の今朝、ぎっくり腰になった。
時折、酷い腰痛に悩まされるが、ここまで酷く、まともに起き上がれないのは久しぶり。結局、仕事は休ませてもらった。

腰がここまで悪くなったのは、あの仕 ....
のりものに乗った
小さな真昼だった
窓際の席に座ると
すぐ側には
窓があった
外は色彩豊かな
景色で満たされていて
足りないものなど
何もないように見えた
懐かしい誰かが
 ....
記憶の中に家があって
記憶の中に家族が居た
毎朝同じ時刻に
家族のような人たちの出て行く玄関は
毎朝違う場所にあった
ある日
家族のような人たちは
夏を連れてきた夕刻に
消えてしまった ....
善く生きたい
と思うということは、
私は悪なのであった。
だから私を
悪く言ってもそれは当然なのである
だから私は
謝ってばかりだ
何かと至らない私で
ごめんなさい


蜩の、 ....
黄色い花畑で
蝶よ舞い上がれと
言ってみた
色とりどりの蝶が
花畑から舞い上がり
青い空に染みた
わたしは
花畑に寝転んで
空を眺めた
小さな町の女の子は
空を見たことがない
小さな町の住人に
割り当てられた空が足りない
朝陽が昇ると溶けてしまう
うす紫のバスに乗って
小さな町の女の子は
茨の蔓を採りにゆく
野茨つるば ....
空間に
手を差し出し
ゆっくりと
上下左右に探る
けれども
存在する
はずのグラスは
見つからずに
からのからっぽ
だったはずの
空間は
次第にそれ自体の
存在を漲らせ
だら ....
まどらかな 朝の空気が
うすくのばした 綿みたいに
街中を したたっている



誰かが眠っているであろう
真っ赤な屋根の お家が
折れた 背骨みたいに
やわらかく
押し潰されて ....
繁る胸の奥にあるはずの
幸福に触れたいのに
苦痛ばかりが繰り返し適用される
見覚えのある棘を啄んで
小鳥たちが泣いている
肌の裏側で音が重なる時
それは優しい音楽になった
 或る季節風の朝
 街中でコートをひるがえし行く
 女の紅よ

 結ばれないと解っていて
 湧き出る胸の音楽に
 自分をすら見失う時
 陽光に己が肌をさらすことも出来ず
 根なし草の様 ....
坂の上の校門で{ルビ磔=はりつけ}にされた少女の歳は十五であり、少女の脇腹の絶えず{ルビ膿=うみ}を吐く傷こそが彼であって、幾度{ルビ掻=か}こうとも少女の{ルビ痒=かゆ}みは失せることがなかった。少 .... ある寒い冬の休日の午後
裏庭にサバンナが置かれていた
誰かが昨夜のうちに
ダンボールの中に入れて
遺棄したのだろう捨てサバンナだ
今年の冬は
乾燥注意報が頻繁に出ているので
草丈の短いサ ....
時は途切れることなく
今を更新していく
ずっと同じところを
歩いている気がしても
進んでいるんだ

トンネルのカーブが続いて
先の見えない恐怖

いつか出れるんだ
生きていれば
 ....
 二〇〇九年にメビウスリングに投稿を開始した。此処の年齢層は若年から中年までといった具合で幅広く利用されているようであったが、当時すでに私は五〇を超えていた。つまり年配者であったようだ。
 メビウス ....
詩の評価
かなり良く書けてますね
ええそうですか
ありがとうございます
そんな会話が

良く書けていると言えるためには
傷がないことが必要だ
完璧が望ましい

森のこんもりとした様 ....
今夜は妹とオフ会

二人が愛する小説の

大人になって

妹がいちばんの親友になろうとは

両親に溺愛され

嫉妬するより前に

その可憐で愛らしい姿に

私も彼女を愛 ....
光る眼の夢のような
道なりに太陽の傾く
夕べに尚も耀き続ける
朝陽の訳も云えずに

荒い粒子の踊り舞う最中 、

不協和音たる人の
協和音から遠く
不協和音の渦中に
投下された最強 ....
ウンマカニンポーバラノミチ
ウンマラニンポーバラノミチ
ウンマンニンポーバラノミチ
フマレフマレシアイミタガイ
ウンマンニンポーバラノミチ

人からジロジロ見られるんだもの
睥睨したって ....
(遠雷まだかな
(どうして?
(だってうるさいんだもん!
ネリーさんは水でできてるみたいだね
(夏、だからね
ってほら
言ってるそばから排水口に吸い込まれちゃって
夏は濡れやすいから気を ....
 薄緑の歩道橋の真ん中で
 さざめく街の空中で
 立ち停まっている女を見た

 遠目で黒い日傘の女をみつめていると
 眠くなり汗がじわっと体を包む
 街の建物の間を
 車が川のように流れ ....
午後になった
扇風機をとめて
水を届けに出かけた
ひび割れた路面と短い影
歩く時も俯く癖があった
草刈の辺りで風鈴売りとすれ違う
音、聞いたのだからお代を、と
干からびた掌を差し ....
月乃 猫さんのおすすめリスト(364)
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