人、一人
死んでも生きていても
響き続け在り続ける
終わることなき
宙の想い 只
この世でのその展開を
それぞれの個性に依って
普き光の大洋から
掴み取り追創造する
唯一の媒介項、僕 ....
えー、左目の失明が近づいてきて、下手すれば死ぬ
かもしれないという情況で、(持病の脳動脈瘤から
来てるみたいなので)もうこの際、言いたいこと書
いて投稿させていただきます。
とはいえ本人は決し ....
「あなたの物質の闇を吹き飛ばしなさい。そうすれば霊に出会うから。
あなたの霊の闇を吹き飛ばしなさい。そうすれば神に出会うから」。
──サン・マルタン
....
なにかを探して
なにかに追われて
胸のざわざわが何なのか分からなくて
ほんとうは知りたくなくて
ぼんやりと海がみたくなった
胸が痛くて
それがなぜか知りたくなくって
とおい夕焼けをみてい ....
発車ギリギリの電車に飛び込んだ
座れたけれどだるい
夏期講習サボってどこか遊びに行きたい
そう思いながらYOASOBIを聴いている
サラリーマンのおじさんおばさんたちも
疲れた顔してスマホを ....
アボカド
ブロッコリー
椎の木
言葉
滑り落ちていく坂道
ブランコの途中
ところにより雨
ソファーで聞いてる
包丁の音
いつもの思い出話
壊れた玩具と
無くした部品
外 ....
広くつづいた枯野の道は
骨ばかり
高く乾いた冬空に
黄昏月の悲しげな瞼の赤らみ
涙の匂いがしないように
化粧水をたっぷりふりかけて
いかなる慰めも求めていない
....
鳩の頭(あるいは)、
{ルビ鏡=self}の記憶(の爲に)
{ルビ土手=triangle bank}(の上を)
{ルビ尻=earth}(を問わず)
....
リズミカルに打ち寄せる波
灰白に崩れ浜辺に拡がり
漆黒の直線幾つも貫き、
後光帯びる今生の虚空、
やがて訪れる深い夜闇に
点る明澄な灯り震え揺れ動き
繋いだ手を離し
立ち上が ....
遠くサイレンの聞こえる朝
会社の広い敷地内にある
コンビニエンスストアのごみ箱へ
がらん! 落とし込まれる
リポビタンD の空き瓶
心地よい冷気を後にして
配属先の建屋ま ....
体に絡み付く蔦
爪を立てるようにして肌に食い込む棘
否応がなしにそれらの思うがままに身を任せ
赤く染まりつつある姿を晒す私
放射線状に幾重にも映る我が身は
醜い一匹の老獣
眠り際の訪れ、
最後の最高の最古の
際の少年の少女の
囁き叫び ささやか
祟るよな呪いのよな
尊い声のヒビキヒカリ
僕の私の眼を見てと
ちゃんとしっかり
じゃないと、
耳 ....
どこまで行ってもきっと同じなのに
なぜ僕たちは止まれないのだろう
目を閉じて耳を澄ましてる
波の音がきれいだった
僕たちは
ここにいるよ
ここにいるよ
いつまでも
終わらない夢 ....
駅から出るとバスターミナルを
陽が独占する
発車して行くバスの後ろ姿へ
あつかましく輝きながら
瞼を伏せて立っているバス停の
シェルターで、高校生ぐらいだろうか
少年と少 ....
あの日
まだ遊園地があった頃
待ち合わせて出掛ける夕まずめ
武庫川に架かる橋には溢れる人
背の高いその人が
欄干横の塀に私を乗っけてくれた
スカートが風にめくれ ....
後ろから
触手伸ばすもの
前からやって来る
前から
やって来るもの
後ろから触手伸ばし
ある物たち、語りだすと
ひとつ ひとつ 又、ひとつ
しっかりあらんと
....
懐かしい名前に出会って
僕はやっぱり僕だと知る
いつの間にか分厚い着ぐるみ
無言のパフォーマンスしてたね
ちょっと後ろのファスナー
下ろしてくれないか
風を浴びて
蘇りたい
逃 ....
知らないところでさり気なく
「うちの妻が」と言ってもらいたい
時代に逆行しても
「思い出に残る熱い先生でした」と卒業式の寄せ書き
オルガンをうまく弾けなくても
「あの子守歌、背中がこ ....
砂浜に
寄せる波の
持ち上がり
なびき倒れて
ぱたんぱたん
繰り返し繰り返し
寄せる波の
持ち上がり
なびき倒れて
ぱたんぱたん
そうして
いつしか
消える砂浜
わた ....
雨が降った、風が吹いた
カミナリが鳴った、川が増水した
気が変になった、元に戻った
永遠に苦しみは続かないものだな
四苦八苦と言えど生命エネルギーを否定はできない
つまり我々は自分で出来 ....
悲しみに対して
歌う歌を
私はたくさん持っている
あの人の心が
それを歌って来たから
私の心が感応して
それを覚えた
あの人は
私の影響を受けているかしら
私を想ったり
し ....
出かける準備に
君は右往左往している
もう出ないといけない
ジリジリとする内心
何か手伝おうか
さあもう出かけよう
服はそれでいいだろう
せっかくの
楽しみを
最大限に味わい ....
わたしは、萩原朔太郎の詩語の使い方が、人工的で、作り物に思えるのです。彼の感情自体が、大げさで、美しいところがなく思えるのです。もっと長く生きていれば、独自の詩境を切り開けたかもしれませんが、運がなか ....
繊維の構造に
光が降り注いで
戸惑ったわたしは
少しだけ早口になった
アジノタタキ、と
呪文を唱えた
日除けの帽子は
柔らかな海になって
凪いだまま
わたしの身体に
収 ....
青空が遥か高く張りつめた時
草も花もない地上に
私は頼りなく立っていた
掌の感触は忘れていない
あなたの爽やかな顎をなで
たくましい肋骨を数えた
奇妙に光る瞳で私を縛 ....
さぼてん村に日は落ちかかって
暮れかけの太陽と
穏やかな雲と空
私はドストエフスキーのように
この世の永生を信じるようになった
三つ目に光る黒いワゴン車のテールランプ
今夜ダンスホール ....
死に
たかる蟻たち
夏の羽をもぎ取り
脚を引き千切ってゆく
死の解体者
指の先で抓み上げても
死を口にくわえてはなさぬ
殉教者
死とともに
首を引き離し
....
血の通った思考が剥がれた
声を失い体は権力の蔦に絡まれ
魂は音もなく闇に溶けた
仮想空間で無意識に流し込まれた
コントロールされた思考が
着色された鮮やかさで巡り
奴らの思い通りに ....
いつもと違った気持ちで
堤防を歩いてみたんだ
白い花が咲いてた
あなたにはきっと純白の服が似合うだろう
もう惑うのをやめて
愛を通じ合わせてみないかい
私に不満があるのなら
何でも言って ....
人、いつか気付けば雪原に独り
何ものかに見られていると
怯え震えつふと見上げれば 、
巨大な眼差し、黄金の眼光放ち
夜陰の大空にびっしりと
定められた位置に静止しつつ
寒風の狭間に揺 ....
1 2 3 4 5 6 7