道路に落ちて
雨に濡れた紙飛行機は
どうしようもなくみっともなくて
翼に乗せていたはずの夢は
タイヤの模様に変わっている
行き交う車に踏まれて
アルミニウムの円盤になった
一円玉が隣でし ....
数日来 ガアッ! ガアッ!
と、鴨が静寂を引き裂いている
街灯の他に窓も見えない深更
珍しいこともあって

あれか はぐれたか喪われたかした連合いを探す雄の声だろうか
なんて メロドラマ風 ....
あなたが手紙をくれたから
日々が春へと向かっていることに
気がつきました

いつの間にか
硬く
冷たく
難しくなっていたわたしを
あなたはどこで笑ってくれますか

わたしの返信を
 ....
みんなが
助けてくれている
私を
大事にしなければ
バチが当たるね



朝の
光に
満ちる
自室で
がじゅまるの葉透ける



朝の光へ
手を
あわせて
さ ....
うらうらと 霞む里和に 薄墨の 花にまつわる 鳥のさえずり


うららかに 山は霞みて 山桜 花散る里の 麦まだ青し
ある日 机の上にぽつんと

見上げる空に 小さくぽつんと

夕食のときに突然、妻がぽつんと

揺れる吊り下げ広告にも なぜかぽつんと

──見知らぬ──
「新しいことば」が

そ ....
葬儀社と契約を交わす
男は自分で決めたいタイプ
男は担当者に小さな包みを渡す
これは俺の葬儀で使うために手に入れた貴重なお香である
焼香に使ってくれ
担当者は恭しく包みを受け取り、何かをやり ....
長辺を探して街をさまよう
紙でできた街を
何も書かれていない真っ白な道の上を
ずっと歩き続けている
長辺を求めて
私は知らない
上がどっちで右がどっちなのか
私は小さなドット
 ....
1

月のことばかり考えていた 
陰り 
輝き
欠け
また満ちる

美しいことばかり考えていた
核兵器が
あなたの後ろで
沈黙している

2

停滞とは相容れない
新し ....
やりたくないことを
やってるうちに
やりたくないことは
やらなくちゃいけないことになっていった

やらなくちゃいけないことを
やってるうちに
やらなくちゃいけないことは
やりたくな ....
ライトブルーの空
すこうし白をのせた色
あの色を知っている
埠頭に咲いた可憐な花もまた
無邪気にすみわたって
人の秘密をあらわにさせる
そんな色をしていた
或いは
指を彩る鉱石もまた同 ....
しずかな
春の
雨とはうらはらに
このこころはさわぐ
冬を越えたぞと
人生がプログラムだったらいいのに

可読性の高い 整然としたコードだったらいいのに

低い解像度の実質的同等性で

森羅万象 我が意のままに

それならば どうぞお先に

私はもう ....
いずれどの道愛に
帰ることが
出来るから
手をあわせる
しずかな悲しみ
売り場に置かれた固いビニルのソファで
じんじんと騒がしい頭を抱えながら座り
来るのがわかる
身体の内部が裂けて
外へ走りだす時たてる あの匂い

静かに伝わる音を喉で感じる
周囲の通行人 ....
わーい春のさかさま
黄色い花を摘む
卵を買いに行って
転んで帰ってくる

いつかまたここに来ようねって
言ったそばから消えて行った
ちいさく、ずるい人たち

どんな歌も届かないよ ....
○「名言失言」

*「若い内はいろいろあるけれど
結局健康で長生きした者が勝ちだ」

*「長生きはなんのため?
と自問自答しながら年を取っていく」

*「田舎の自治会の会計も
今では ....
人生をする前に
ぼんやりと生きてしまった
そのぼんやりが
いつしか人生になってしまった
いつだって間違ってきたし
正解などわからないまま
年老いて来てしまったが
正解ばかりを選べる人生な ....
手のひらに載せたガラス瓶の中は不可思議な水で満たされていて
米粒ほどの数匹のさかなが泳ぐ
ここで生まれてここで死んでいく
生殖も食事も排泄も
すべてのことがその水を介して完璧にめぐっていくのだ ....
初めからやり直せたら戻したい一つ一つ一つの過去の間違い

やめていた酒をふたたび飲んでいる妻の写真が俺を見ている
暗い朝に
経を読み
香を焚き
粥を啜り
写経する

日々の修行を守り
仏に祈る姿が美しい

自ら幽閉した世界が心地よかった

ある日の雑踏に赴き
托鉢に出かけた昼下がり
涼し ....
背後から誰かが俺の名前を呼んだ
駅構内の雑踏

立ち止まり
振り返ると

知らない誰かが
知らない誰かと
偶然再会した様子だった

雑踏は人の河

流れを堰き止めた

知ら ....
宙の青さを
みつめていると
静かさが
しみてくる
重いいのちを



お空
ありがと
なんでも聞いてくれて
こころがすっとする
今日も生きているよ



目をつむり ....
ある日、あなたの背中に
窓があるのを見つけた
開けてみると
普通に外の景色があった
眩しければ鳥になるといいよ
とあなたが言うので
わたしは鳥になって
空へと飛びたつしかなかった ....
南天に座したる青き狼の星よ
我に力を与え給へ

高鳴る心と引き換えに

天を動かす力を
海を裂く力を
大地を砕く力を

愛するものを守らんとする
命の鼓動と引き換えに
我に力を与 ....
高台に古い教会が見える
海辺の街を見下ろしている

結婚式でよく使われている教会

華やかなエネルギーが流れて
街全体が愛で潤う

私もあなたも
生まれ育ったこの街が好き
愛のある ....
底なしに冷えるからだとしゃぼん玉 愛されながら 高く飛べずに あめんぼ、
みずたまりから、
いなくなってしまった、
ごくありふれていた、
虫、
ごくありふれていた、
あなたの、
「いってらっしゃい」や、
「おかえり」、
という声も、
けっして ....
そりゃ そんなに
連続していたら
どれか ひとつくらいは
密室殺人じゃない時だってあるわ

「相撲をとって
負けた方が
  真犯人な。」

と、言われ
対戦相手が
四股を 踏むか ....
硝子の抜けた窓を透け
川に浮かべた傘いっぱいに
夕ぐれの街が溢れる時間

暮れる光のにおいに
昨日と明日が
すれ違う今が翳りとなってひそみ
貨車が黙って
曳かれてゆく不安で
すぐに下 ....
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