朝からユトリロの絵画のような
白い空が満ち満ちていました

夕刻になってようやく
この惑星に落ちてきた雨は
みぞれに変わり
ぬかるんでいくわだち
いつとはなしに雪になり
夜になってはさ ....
炎散らして怒るあなたと
白い凪のように密やかなあなた
どちらが本当のあなたなのか

どっちもというのは
もっともらしいけれど
やっぱり
こうして二人が今でも
一緒にいるからには
松林 ....
渚に ある日から
真っ直ぐ平らかに
置かれた鏡
であるわたし
潮に洗われ
今にも海原に
奪われるかの如く
今にも浜辺に
打ち上げられるかの如く

望み叶い難い危うさの際で
只々じ ....
第二次世界大戦中の上海
天皇機関説を唱えた美濃部達吉の弟子だった為に
難を逃れて移り住んだ家族
話をしてくれた女性の方は当時まだ幼く
美濃部の弟子だった父親が教鞭を取る
東亜同文書院大学近く ....
おにいちゃんへ

歳をとるとは、どう言うことか? 人に求められることがなくなっていく。
コミュニケーションにおける条件反射能力も、なくなっていく。
仙人のような人や、若い頃に人望を築けた人なら ....
ちょんぎられた支援の端
暑苦しく嫌な顔をして高齢男性に説明を繰り返す
区役所の障害者支援係の職員
隣の子育て支援の係はというと
誰も客がいなくて暇そうに楽しくおしゃべりしている
女性のアルバ ....
○「独り言」
今朝も
ボケてない証に
独り言を二言三言

○「冬田」
冬田は
今は風雪に耐えながら
地力を蓄えている
春の田植えを夢見ながら


○「極楽登山」
名山あり名湯 ....
夜行列車に乗り込む前に後ろを振り返ってはならない
明日という希望を叶えるために
終着駅などわからなくてもいい

天気予報では明日はおおむね曇り空らしい
朝日を浴びることが出来なくても構わない ....
私は捨て台詞なら幾らでも吐ける
だが今後に取つておく事にしやう
死にかけたら詩があつた
身を賭すべきものがあつた
さう云ふ話だ

男子一生の仕事
には、ランボオはしなかつたが(そしてそれ ....
とてもとても
とほいとほい
処から
やって来る風
からだからだと
纏わりつき
からだの輪郭
形づくり
わたしの身体
通り途として
すぅうと抜け
アホイと
明るむ空の青に
挨拶 ....
○「ディスコ」
ミラーボールの鮮やかな夢のような光が
くるくる回っている
その鮮やかな夢のような光に包まれていると
だんだん女は誰でもいいように思えてくる
ディスコで結ばれた男女は少なくない ....
蝶々結びになっていた指をほどいて、

今はとてもあわくしろい、

わたしたちから剥いでいったシーツをヒシと掴んで、
数珠繋ぎになった看護師たちが、
屋上へ舞い上がっていく、

手垢でも ....
気づくとたいてい
じゃがいものくぼみから芽が出ている
ほっとくとそれらは
すくすく伸びて
じゃがいもをだめにしてしまう

わたしの毛穴からも芽が出て だけど
それは空なんかは目指さない
 ....
わたしのおばさんは
おばさんなんだけど独身だ
結婚してたことはないと思う
本人に聞いたことはないけど

おばさんちには山のように本がある
マンガも岩波文庫もラノベも
エロ小説も詩集も古典 ....
チリリンチリリン
響きの音の
風吹き抜けながら
脳髄震わせ
チリリンチリリン
うねり始める

風が思考を呼んでいる
思考が風を呼んでいる

風が思考を
思考を風がと
呼び交わす ....
少しがさついた指先が冷たくて
それでも「有り難う」という言葉が
何だか妙にあたたかい

特に大それた事をした訳ではない
ただ、世知辛い社会から追い出され
家も家族も失った人達に
水のよう ....
奇跡と奇跡が重なって
僕は芽生えた
勾玉のような魂と肉体
トンネル抜けて
命の泣き声をあげた

今は暗闇で泣いている
八方が塞がって
どこにも居られない焦燥感
僕が僕を否定する
鏡 ....
朝に行き交う人々の
一人一人の顔を見定めて

誰一人からも救い手のない
自分自身を改めて見定めて
ふっと安堵しすっこ抜け

東京の新年の日々は快晴続き
透空澄み渡り青い明るみの
只々 ....
 冬日さす
 湖面を西風渡り行き
 岸の石垣でひとり聞き入る
 しづかな波の音

 水鳥が、あちらこちらで
 織部色の小々波についと潜り
 また現れて陽を浴びつつ
 光っている
 冠 ....
口に出すほどのことでもない
君たちに大事なものが
わたしにも大切に思われる
そんな時もあるだけ

よこを歩くひとりのあなたを
きいろい満月みたいに見ている
足もとには銀河が広がって
わ ....
笑いながら

泣きながら

ゆったりと話した時間

互いの未来図を広げ

幸せになることを誓った
「自分と自分自身との関係、並びに自分と外の世界との関係、この二つの関係が共に分かったとき、私はその関係を真実と呼ぶ。
だから誰でもが銘々の真実をもつことができ、
しかもその真実は同じ真実なのである ....
○「独り言」
寒波が強くなればなるほど
僕は独り言に沈潜していく
そしてやがて僕の心は干し大根になる

○「心づくり」
物づくりは結果主義でも
心づくりは過程主義である
過程を大切にし ....
自らの生存の終わりの接近を
衰弱のうちに安堵しながら
先ず微動だにせぬよう

曖昧模糊としたこのわたし 、

割れた腹筋 盛り上がる胸筋
イカの舌にカエルの尻抱え、

森林の向こうに ....
○「前向きな生き方」
失くした片足を嘆くよりも
残っている片足を有効に使って
生きている人であろう

○「助けてもらう能力」
わからないことやできないことが
あったら
自分から頭を下げ ....
 亡者に似て言葉たちは
 あおい廊下を徘徊している
 床に雲までもが
 映り 流れていくから
 滑りやすい 廊下
寝床に沈み込んで壊死した夢が肉体に浸透して悪い気分になる、細胞の拒否反応、対応策の無い流行風邪みたいなさむけと身体の痛み、何も起こってはいないのに酷く摩耗している、油の切れた機械になってしまったか .... ○「神論争」
神は人間が創ったものである
人間は神が創ったものである

○「不幸の種類」
不幸にはピンからキリまである
戦争や飢餓に苦しむ不幸があれば
便秘に苦しむ不幸もある
当事者に ....
庭先には
風で出来た駅があった
物も事も停車しない
すべてが通過してしまう
寂れた駅だった
夜が明ける頃
母は庭に洗濯物を干し始める
それから弁当をつくり
朝食の準備をすると
 ....
 青い 空に
 梢がしがみついている
 かなしいことは いつも
 庭の木の柿のようにみのる
 世界の端のほうに 僕は坐っている
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