ひたすら
ひたすら
鬱々と
ざらざら
ぐらぐら
眩むほど
身体と
思考と
分離して
何も
手につかず
何も
纏まらず
ただ
ただ
秋月 ....
この灰色の朝に
雨滴の落ちる
葉から葉へ
落ちた雨滴
つーぅと滑り
拡散して消える
繰り返し繰り返し
靄の中へ
手を振り
消える
君の姿
一瞬見え
はっとして
ベンチ ....
ロバートは売れない小説家
それでも彼は諦めない
波乱万丈の人生が
彼を大人にしてしまった
ロバートは少々太り過ぎ
誰も指摘する人はいない
ざらざらの肌と黒い巻き毛
見栄えのする外見で ....
中学に入学して初めての定期テストの順位は、中間だった。
わたしが中学生のころもゆとりのお兄ちゃんが中学生のころも学年順位は知らされなかったように思うのだけれど。
わたしが夏に入院するので、検定 ....
消灯となり暗闇が部屋に訪れ
僕は何だかやっとほっとする
静けさと魂が交流し始め
一日の緊張を解き放ち
別の世界の扉が
おもむろに
開いていく
意識の奥まり記憶のすぅっと薄 ....
{引用=ひび割れ}
雨音は止んだが
雨はいつまでも
乾くことのない冷たい頬
満ちることも乾くこともなく
ひび割れている
悲しみの器
{引用=天気雨}
泣きながら微笑むあ ....
どんなことにも限界はあるけど
それは恥ずかしいことじゃない
立ち止まれない時もあるけど
それは恥ずかしいことじゃない
限界を知らないのは無償の愛だけ
とどまることを知らないのは無償の愛だ ....
寝起きに熱いココアを一杯、これから朝を迎えます。
あなたに吹く風を私にも分けてもらえませんか。
春の嵐のような昨日をすーっと忘れてしまいたいのです。
雲の多い朝ですね。
....
すくった砂にふうと息をかける
真砂の信仰の
どよめきは波にかき消され
ぱらぱらと散って
どこかで喜色の声が聞こえる
それがすくって散らして
波は洗ってなくして
透明な海が流してい ....
闇は暗さにしか生きないらしい
例えば雨上がりの朝は
闇の気配を残している
貨物列車がごとり、と音を立てる
その分からない程の微動で
昨晩、闇が確かにあったことが分かる
雨雲を置 ....
悲しみよついてこい
肩を組もう
酒を酌もう
涙を汲もう
いのちを捧げるなら
断崖に立て
退路を断て
今すぐ発て
悲しみよついてこい
東京の林に ....
今宵、我は旅が一体何であるかを確認した
*
酔い醒めの露天風呂にて
ざぶんと裸はたちあがり
キンシクイキノ外へ、出タ
(竹垣に映る人影は、赤いはらを掻いていた) ....
とめどなく
こぼれおちる
涙のしずくが
アルバムに置いた
紅葉をぬらし
しみこんでゆく
さよならを
言えずに別れたひと
くれないに
黄金色に
塗り ....
Ⅰ
わすれてもらへるなんて
うらやましいことです
たれの目にもふれず
こころのうちに咲き
たれに憶えてもらふこともなく
たれにわすれられることもなく
時のは ....
ホウキが大きすぎて
庭がはけなかった
バスは停留できないのに
風呂場だけは設置されて居た
庭だった
次第にコゼットはイラついて
ホウキを投げだす
母のファンテーヌは化粧ばかりして
自分 ....
憧れと郷愁の感情は
対象を全く欠いたままに
どうしようもなく湧きあがり
魂の奥処に垣間開く
渦巻く宇宙の輝きの余韻
響き木霊し流れ出す
そうしてまた、
森羅万象と繋がり合う
止 ....
公園で
夜のベンチで
おとこがきもちを冷ましている
仕事や人間やじぶんも含めたまわりや未来
おとこがきもちを冷ましている
夜のベンチで
公園で
何度みつめ ....
大地は緑に覆われ
色とりどりの花が咲き乱れる
夜になれば満点の星空
これが私たちの地球
ネオンライトに飾られた
季節と時間を忘れた街
騒音にも無関心な人々
何気なく見ている風景
失 ....
知らない季節に
知らない人とすれ違う
のっぺらぼうの街を
毎日、行ったり来たり
そのうちに
私には顔が無くなって
泣くこともできない
ぽつぽつと
仕事に行ったり来たり
そのうちに
....
不思議の森を歩く
ぼくの世界は既視感でみたされ
ぼくの記憶は整理されてたたずむ
ぼくの未来は予感され
ぼくの狂気はひた隠しにされて
ぼくの愛は調整され
ぼくの調理器は壊れている ....
秋なのに夏のような暑さだ
この日の朝は
異国で迎える朝に似ていた
この次元にいる哀しみ
過去のこと
環境のこと
身体のこと
だからこそ感じる歓び
....
共感されがたい物の
領域に入っていく
狭い空間に
足を滑らせていく
だけど
なんという居心地の良さ
リアルを忘れる遊具は危険
まるで
断崖から
スローモーションで ....
この哀しみは
量子や光子いっぽ手前の
自然物の哀しみです
この場合
自然物には合成物もふくみます
この次元にからめとられた
あらゆる存在の哀しみだからです
観 ....
冬は嫌いなのに夏のドラゴンは飛び去ってしまった
いつものように「さよなら」も言わず
いつの間にか空は高くなり
入道雲も姿を消して
来年まで夏のドラゴンは戻ってこない
(来年まで私、生きて ....
夜のまぶたは
だんだんに重くなる
(誰かの優しい手で撫でられているから)
歯磨きのミントの香りもなくして
完全にこの世界が閉じられて
安らかな眠りを得るまで
安らかな死というものを
ふと ....
光溢れる喧騒の昼を
病だらけのわたくしが
いつまで堪え乗り切れるのか
それはまるで分からない
只 今は待ち望むのみ
宇宙に魂が調和する
あの現の余韻の懐かしい時を
夜の暗闇と静けさに ....
このまえ番組でAloeがまるで
あいつから年末やっちゃうつもりだからと言われて
それにかり出されるひとたちがかわいそうだから
かり出されるひとたちの存在をだれが見ても合憲にしたいとい ....
ある帝国の皇帝が夢で見た国
どうしても手に入れたくなった皇帝は
家臣に命じて船を出す
その国を我が物にするために
本当にあるうかどうかも分からない国のために
大掛かりな戦いの準備をし
意気 ....
眠りの魔法で目が覚めない
そうね 私は眠り姫
白いドレスに赤い薔薇
王子様のキスでも目が覚めない
だって 目覚めたくないんだもの
眠りの中に現実逃避しているの
辛いばかりの世の中に引き戻し ....
少しばかり荒野だ
もうひとの消えた暴動のあと
キャンプのテントで鼻唄など歌う
凄惨は朝から静謐にくりかえされる
みんな見捨てて
間違っちゃいない
粛々と俺も含めてう ....
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