緊張と弛緩〇至福の静けさ
ひだかたけし

消灯となり暗闇が部屋に訪れ
僕は何だかやっとほっとする

静けさと魂が交流し始め
一日の緊張を解き放ち

別の世界の扉が
おもむろに
開いていく


意識の奥まり記憶のすぅっと薄れ
異界の感触が熱そのものとして
身体中を巡り始める
それは
陰陽より遥か以前の熱
靄の立ち込めた太陽だ

体験は眠りに落ちるまで持続し
巨大な光球の接近と共に闇に落ちる

あと一、二時間、
僕は至福の静けさに包まれ
異界の感触を生きるだろう

消灯となり暗闇が部屋に訪れ
僕は今日もやっとほっとしている





自由詩 緊張と弛緩〇至福の静けさ Copyright ひだかたけし 2017-10-14 21:35:37
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