春一番が吹くと
春の香りが満ち溢れてくる

木々の新芽の匂い
花の甘い蜜の匂い
それらに釣られて出てくる動物の匂い
また遠く、南海の潮の匂い
春の香りは
暖かい潮風に乗った生きものの匂 ....
泣きたいほど優しいひとがいて
あるいは いま たったいま
しばらくこのままでいたい
神さまに祈る 明かすと

思春期も反抗期もなかった
そのせいか ふいによぎっても
いつも掴めずに未知の ....
君の「おはよう」で目覚め、僕は猫みたいにあくびをする
柔らかさというものは、あるときは光、またあるときは闇の形をとっていて、君の「おはよう」も「おやすみ」もなにかの奇跡みたいにふわふわしている
君 ....
馴染みの店
昔よく通った
ご機嫌なわたしがいる
酔いもほどよくまわり饒舌な
周囲の客も常連で顔なじみのよう
隣には友人が
顔はよく見えない――とにかく古い友人が
わたしは羽振りが良く
 ....
尾崎豊の僕が僕であるためにをケータイの待ちうたにしているひとに訴えられたことがある

地方裁判所から送られてきた封筒を開けると恩を仇で返されたような内容だった

尾崎豊か、

清原も尾崎豊 ....
開け放たれた窓に向かい
今朝の私は おびえる
容赦なく冷気が
室内に充満する
窓を閉める事ができない
閉塞感の囚われの身だから

朝の目覚めは予測できない
グレゴール・ザムザだって
 ....
昔はよくやった凧揚げ
今はやる人があまりいない

電線に引っかかっても
自分で取とろとしてはいけないという
コマーシャルも見なくなった

凧を作った思い出
小学生の頃
近くの空き地で ....
 どこまでも透き通ってゆく緑の世界に僕は立っていた。
 遠く小さい窓辺から新緑に映える森が見える。
 手を伸ばすとそれは限りなく広がってゆく。
 足元には色鮮やかな花々が咲いていた。

 憂 ....
祖母の横顔を眺めて
かきもちを一つ頬張った。

今年もまた無事に誕生日を迎えることが出来て
もうすぐお迎えが来る。と足を擦り
時々小声でつぶやく祖母を思い出しながら
私は祖父の遺影に
感 ....
豆腐くらいの冷たさの風

味噌汁ほどの温かさのこころ

まっすぐなこの気持ち

浮かんで浮かんで消えて浮かんで


肩のちから

抜く

飛び降りた


それでもぐちゃ ....
淡々と進む
学校の授業中に
別の先生が入って来て
私を呼んだ
おじいちゃんが死んだと
小声で囁いた

今日の朝も
いつもと同じように
朝ご飯を食べると
洗面所に走り
制服に袖を通 ....
世界が世界であるかぎり
わたしたちは夢を見るのだし
なんどでも夢からさめる
放りだされたさいころみたいに
つめたい体を転がしながら ときどきは、
咲いたりもする
咲いたふりをして逃げた ....
漆黒の海に救済の錨を深く沈めたまま
誰の叫びも届かない街と交信しあう星々を眺めている夜

詠み人知らずの歌が都市の残照を吸い込んで
無数に浮遊している昏い海面に海月となって漂う

東京湾を ....
悪人とは
自分を善人だと
思っている人である

善人とは
自分を悪人だと
思っている人である
光はエロスの舟 
夜の海原を彫り進む
うすべに色の裸婦たち
西風を脱いだり着たり


死は翅を休める蝶 
なだらかな土器の窪みへ
そっと脈でも取るように
その中で葡萄酒が笑う

 ....
平然の感情を取り戻す道程は
岩盤の鋭角の上を歩く途方も無い日常
果てに向かう鳥の群れは本能のままに羽ばたき
生物学的な運命に従う他
有力な解決策はないことを自覚する

目の前にある獲物を無 ....
何が起きても
見てみぬふりをする土地に
しっぺ返しが 訪れる気がする


何も無く
誰も知らない器の内に
ひとつの鈴が 降りる気がする


手のひらの傷に
 ....
明けないはずの
夜が明けて
僕はまたしても
僕の一人を
夜の向こうへ
置き去りにしてきた

明けなかった夜は
もはや異次元
永久に交じわらない
平行線の世界

明けない ....
  

凍てついた川面を蹴って舞い上がる
氷点下の風
丈高い建造物の隙間を吹き抜け

厳しく雪を吹き下ろしていた雲が
ため息ついて
気まぐれのように座を譲る
冬だけが見せる裸身の蒼穹 ....
薄氷の上を
危うくも繊細な
ステップ踏み
僕は進む
いつ崩壊しても
後悔だけはしないように
慎重に大胆に僕は進む

世界は獰猛な場所
人と人が争い喰い合い
天返に隠れ胡坐かく支配者 ....
今日は
こんな冬日なら
一年中あってもいいや 
と思うほどの
ぽかぽか陽気だ
青空の下
布団をいっぱい干して
ホットコーヒーを飲みながら
幸せ気分を満喫している
人のいない真昼
都市は連帯に悶えていて
都市の配管の末に一滴の誓いが芽生える
真昼の誓いは沙漠へと向かい
死の永続性を砂に誓う

涸れ果てた湖を
野獣の群れが飛び交っていく
無限に ....
三十代の父親が
生まれたばかりの自分の息子を
社宅のマンションの一二階の窓から
投げ落とした


覚せい剤が欲しい実母は
再婚相手の男とつるんで
小学生の娘に
売春をさせていた

 ....
海に行きたい
波の音が聴きたい
ここからはとても遠くて
潮の香りさえ届かない
素足のまま砂にまみれて
向こう側に沈みゆく夕陽を眺めて
寄せては返す波を見つめて
そうやって時間を過ごしたい
悪口をいう人がいる
悪口をいっていたよと教える人がいる
そんなことがあったんだってと広める人がいる

なぜか目が光っている
私もそうなのだろうか

クラス委員はけむたくて
熱血先生はう ....
なにをしてもさむい
ペットボトルにお湯をいれて抱く

あなたの足がすぐそばにあるのを
ちらりと横目でみながら

私たちは今日
小さな境界をみつけた
ダイナミックな荒々しさや悲しみは

フランス喜劇に鑿ふるわれて

ひとや自然や建物は小景に繊細に描かれていく

口からこぼれる呻きや

木々が風に鳴る音や

建物がたてる静けさは
 ....
愛が泥のようだ
   
見慣れた街が異国になって
まばたきをする
   
汚れつちまつた上着を羽織り
わたしは先天性ホームシック

幼い頃に盗まれた
大事なものを探すけれども
それ ....


おしゃべり

あなたのシルエット
追いかける私のシルエット

子供心をもつ大人の二人

世の中の悪いものに影響されず
あなたと同じ景色を見る

恋に疲れた時は
一瞬だけ距離を置けばいい
新鮮な風 ....
星丘涙さんのおすすめリスト(1285)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
はるのかおり- 長崎哲也自由詩9*17-2-20
Tokyo_Blue- もっぷ自由詩1017-2-20
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閉塞感- 小川麻由 ...自由詩2*17-2-18
凧揚げ- 夏川ゆう自由詩217-2-18
緑の世界- ヒヤシン ...自由詩11*17-2-18
歳をまたぐ- 梓ゆい自由詩417-2-16
ぼくの哀しみ- 吉岡ペペ ...自由詩1017-2-16
- テレ東専 ...自由詩217-2-16
夢みる- はるな自由詩817-2-15
東京ベイブルース- 梅昆布茶自由詩20*17-2-15
悪人・善人- zenyama太 ...自由詩117-2-15
愉楽の日々- ただのみ ...自由詩10*17-2-15
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ノート(齋)- 木立 悟自由詩417-2-14
夜の背後- シホ.N自由詩1217-2-14
二月の空に- Lucy自由詩16*17-2-13
珠玉の道具- ひだかた ...自由詩717-2-13
ぽかぽか陽気- zenyama太 ...自由詩2*17-2-13
誓い- 葉leaf自由詩817-2-13
断絶- 本田憲嵩自由詩317-2-13
海へ- 坂本瞳子自由詩1*17-2-12
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境界線- 朧月自由詩217-2-12
はじめての手紙たち- 吉岡ペペ ...自由詩517-2-12
ホームシック- やまうち ...自由詩5*17-2-12
平成29年2月12日(日)- みじんこ自由詩117-2-12
シルエット- 夏川ゆう自由詩117-2-11

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