熊を躍らせると
一つだけ恣意的な物が
茂って来る
柱時計は赤が出て居て
ネジを巻かなければならない
踊り出した熊は
フライデーに仕留められた
恣意的な物は
奥歯だったのかもしれない
 ....
僕は村上春樹がよくわからない
本がたくさん売れて話題になっているようだが
僕は村上春樹がよくわからない
世界中で評価されてノーベル賞候補と言われているが
僕は村上春樹がよくわからない
新作を ....
心臓が止まったら
僕は死んでしまう
心臓は寒い日も暑い日も
休まずに動いている
心臓に裏切られたら
僕は死んでしまう
一日に約10万回も休まずに動いている心臓が
筋肉でできているとは驚き ....
ブクブクと音を立てて
沈み込んでいく
肺に残った酸素を絞り出し
それでも
頭上に揺らめく空
暗くなっていく視界
足掻けば水面に近づくことも
新鮮な空気を吸うことも
出来そうなのに
な ....
太った人は
太った人を見ると
安心する
反対に
痩せた人を見ると
不安になる
それで
「痩せたねえ!だいじょうぶ?」
と尋ねる
氷の上の雨
滴の上の紋
霧散 飛散
穿つむらさき


誰も乗っていない列車が
真昼の原を分けてゆく
集まる音
緑と無言


地の午後は昇り
空の午後は去る ....
流れ来る流れ去る
流れ去る流れ来る
巨大な光の樹幹、
廻り続け

外形が崩れてゆく
すみやかに なすすべなく
俺の呼び声が聴こえるか?
憂鬱な一日、東京は晴れ続けて

外形が創られ ....
水になってひそむ
死んだ者たちの{ルビ通=とお}ったこのほそい水系に
官能の色彩はすでにない
光りの粒子のように時は流れ
序章のように生誕の時は流れ
星が囲んだ戦場につめたい炎の舌がみえ ....
風たちが姿を消した
――一瞬
井戸に落ちた片耳のリング
わたしの中のわたしのエコー

響かない{ルビ鈴=りん}の透き通った苦悶
冷気の侵食 いのちの抗い
――再び
風たちに抱きすくめら ....
わたしのなかで
何者かが思考する、

あそこの森の樹木たちの
しんとした垂直性と
その垂直性が交互に重なり
形成されていく
整然とした奥行き

緑の息吹、静けさのうちに宇ノ声響かせ
 ....
人間を開けるための鍵は
どこにも売っていない
水道管から漏れ出た水とともに流れ出すように
都市の末端に転がっている
人間を鍵で開けると
中に隠されているものは
小さな地球
人間は ....
野の鳥のさえずり とだえて
    空が深いなか から
 巡回豆腐屋の拡声器だけが
        冴えわたり
  猫背の髄は 傾くばかり

   金属にも疲労があるという
       ....
 愛を囁くと梢が揺れた。
 協奏楽の流れる部屋に人は無口で
 病人の枕元に一輪の花をかざした。
 今在る優しさに皆耳を澄ませた。

 枯草の美に共感出来た時、私は和的な幸せを得た。
  ....
風もなく、静かな夜半に
疲れたかすむ目を、外に向ければ
ここから見える桜木に、花が咲いている
それは、わたしの目にだけ映っている、花
七分咲きの、満開の、はらはらと散りゆく花びら
走馬燈のよ ....
春のほどけぐあいが
足早にすすむころ
キミに会えるだろうか

冬はなにかしら
とんがっているから
(雪が積もった日は別として)
たとえば吸い込んだ空気の凍った針が
肺に刺さるんだという ....
高級カタログで見た望遠カメラ
小田急線で持っている人を見かけて
少しだけ羨ましかった

ある日 望遠カメラをくれるという人が現れて
私は有頂天で貰い受けた

ピントの合わせ方も ....
宇宙には壁があった

宇宙にも壁があったのだ

壁は油断していた

まさかぼくに触れられてしまうとは

思ってもみなかった

それでも壁は慌てるそぶりも見せず

慌てたところで ....
腰が痛くて歩けなくなっても、
恐怖にすくんで脂汗かいても、
手が訳もなく震え続けても、
全てを失い意気阻喪しても、
大丈夫、大丈夫だよ
生き抜く意志さえ失わなければ
全てを学ぶ機会と受け止 ....
世界を見る視点がビジョンの定義をする
自己の赴くまま
感覚のままに生きることは快楽を伴うが
世界観の熟成には至らない

僕ら世界を見て
自分を見て
運動をしていく生物
それを人生の生き ....
フロントガラスの雪
百や千もの指が
百や千もの詩を書こうとして
なにも書けず
スルスル流れ
見通しの良い隔たりは
光景だけを素通りさせる
百や千もの天の指紋が
色も形も失って
理由を ....
音のない電話が置かれて
わたしはそこにはいなかった

涙がこぼれそうな音楽が流れて
あてのない悲しみはもうそこではない気がした

楽譜が全く読めないわたしは
楽器に触れても音を奏でること ....
ここに一つのコップがある
いつからそこに在るのか、誰も知らない

最初は空っぽだったそれに
少しずつ、ほんとうに少しずつ
永い時間をかけて
結露した水が溜まり始める
そこへ
空間に漂う ....
都市は 心の模倣だろう
粉糠雨に 街灯が燈る
心の溝にも 点在した明るさが次第に道になる

見えない糸で繋がる送電線
車のように動きまわる明かり
しずかに一人きりの夜をともす ....
褒められた事が今になって
子供の頃に描いた似顔絵から出てくる。

不恰好に歪んだ眼鏡と
右と左で大きさが違う目。

一生懸命かきました。
と6月18日・お父さんありがとう。
の横に書か ....
雪は宙に浮かんで
ちらちらと降ちるそれが花の虚像と重なって
想像で遊ぶ私を見つめていた

中空から見下ろす
あなた、ずいぶん色褪せているのね、なんて
悲しげに降る雪は
私を寂しさだと言う ....
さかなは、やけている
あかくあかく溶岩のようにやけている
さかなは今にも焼き付いてしまいそうだ

こおるよりはよいでしょう

天はさけぶ

鳥はなく

赤いさかなは、ただただ焼き付 ....
腹のあたりに
ぽっかりと穴
医学的な話ではない
かといって心の中とか
そういったロマンチックな歳でもない
実際に腹のあたりに
バレーボール大の穴が開いたのだ
妻や子どもはよろこんだ
そ ....
物質的なものには捉われない
裸で生活したって別にいいし
名前の割
あさひ = ニュース7
むしろ朝に見たい願望なんて
お堅い局は受け入れないわけだし

あさひがいつ必要?
そりゃあ片手 ....
          {引用=

 (君、あの鞄は君に似合うが荷物になるかもしれない。
 (なぜなら、荷物とわかるには一度持ってみなけりゃわからない。
 (鞄がお荷物とわかったならばただのクズだ ....
勝つ気でいたのに
決まろうとすると
空気のような蜃気楼が
鵜に乗せて
私を柚子湯に入れる
付けんとか言っておきながら
付けてくる神は
田圃を沢山所有して居て
詩を読みながら
日の出を ....
星丘涙さんのおすすめリスト(1281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
熊と柱時計と奥歯- 間村長自由詩15*17-3-1
村上春樹- zenyama太 ...自由詩3*17-2-28
心臓- zenyama太 ...自由詩2*17-2-28
COLD_WATER- 文字綴り ...自由詩417-2-28
太った人- zenyama太 ...自由詩217-2-27
変化_またたき- 木立 悟自由詩417-2-26
運動体- ひだかた ...自由詩617-2-26
くにの記憶- 白島真自由詩27*17-2-26
孤独の定義録- ただのみ ...自由詩10*17-2-25
春の思考- ひだかた ...自由詩4*17-2-25
- 葉leaf自由詩217-2-25
卒寿のかげ(五)- 信天翁自由詩217-2-25
愛の囁き- ヒヤシン ...自由詩18*17-2-25
望桜花- 長崎哲也自由詩7*17-2-24
マシュマロ- そらの珊 ...自由詩11+*17-2-24
望遠カメラ- 為平 澪自由詩417-2-23
宇宙の壁- 吉岡ペペ ...自由詩517-2-23
捧げる- ひだかた ...自由詩9*17-2-23
世界- 鷲田自由詩117-2-22
がらすゆき- ただのみ ...自由詩12*17-2-22
無音の部屋- 乱太郎自由詩9*17-2-22
コップ一杯の宇宙- 長崎哲也自由詩4*17-2-22
粉糠雨の街灯_- るるりら自由詩19*17-2-22
クレヨンの記憶- 梓ゆい自由詩317-2-21
雪は花と呼ぶ- 這 いず ...自由詩217-2-21
赤く焼けたさかな- 水菜自由詩317-2-21
穴男- やまうち ...自由詩5*17-2-21
あさひイコール- ソラノツ ...自由詩1*17-2-21
くずのつる- 為平 澪自由詩9*17-2-20
太陽- 間村長自由詩13*17-2-20

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