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からだをさかむけて
ゆうやみを聞く
このさきにそらが
あるとして、
だれも届かないとしたら
空はだれのために
くれている

すきだった
ものの名前を
おぼえている順に忘れていく
 ....
そらがあおいと
どうして詩をかくんだろう
泣いたりわらったりするだけでもよいのに
どうして詩をかくんだろう
ごはんをたべたり眠ったり
恋をしたりひとを嫌いになったり
死にたくなったり死 ....

からだじゅうのあなたを摘みとりながら
指はあおく湿っている
記憶はうすくひきのばされて
ところどころやぶけながら
いつまでも種を蒔きつづける

おもたい夢を湯舟に投げこんで ....
世界が世界であるかぎり
わたしたちは夢を見るのだし
なんどでも夢からさめる
放りだされたさいころみたいに
つめたい体を転がしながら ときどきは、
咲いたりもする
咲いたふりをして逃げた ....
あなたがわたしにひいた線は
しずかに沈んで いまはもう
ほとんど わたしになりました

種から花へ
あるいは花から種へ
その季節ごとにひいた線は
たがいに絡まりながらなお伸びてい ....
ゆうやけまみれの海辺に
ちいさいあなたが立って
鍵穴みたいな影をつくった

これはうみ
これはうみ
これは?
これは なみだよ
これは?
これは なみだよ

寄せ返す ....
うたうときいつも
だれかの上にいる 君は
いろんなものの由来にくわしい

グレープフルーツやざくろ
牡牛座やチョコチップクッキー
元素記号とか七夕とかサッカーチームとか

でもそれらが ....
きのうあたらしいところに行った
ひとりでは行けないところだった
猫の耳たぶがどこにあるか しってる?
わたしはきのうそれを見たんだ
夜で 少女で なんにもなかったとき
さびしくて 本のなかでよく眠った
本のなかも さびしかったが
外よりはすこし せまくて良かった

おきるといつも跡がついていた
夜に折り目をつけ ....
まちのくまは
夕ぐれどき
列をつくって歩きだす

やあやあきょうはまた
ずい分まちが赤いですな
いやいやわたしには
いくぶん青く見えますが
そんなことを話しながら

くまたちは ....
色色の事を求めた先に
空の瓶を拾うのだ
きわめてかなしい瓶の先には
またきっと色色が落ちて
重たい重たいと転がりながら
いつかもこんなふうに
身体じゅうを空にしたことを思いだす
あじさいが虚ろに白く弾けている
八重咲きの皐月の朽ちた先に
猛々しく百合の立ち誇る
結ばない実を体じゅうに埋めた女と女が
安らかな泥濘を探して
月夜 月夜 と鳴いている
星丘涙さんのはるなさんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゆうやみ- はるな自由詩917-11-13
ゆり- はるな自由詩117-8-3
- はるな自由詩1217-4-5
夢みる- はるな自由詩817-2-15
せん- はるな自由詩1716-12-4
なみ- はるな自由詩516-8-1
歌っている- はるな自由詩416-7-26
猫の耳たぶ- はるな自由詩216-7-16
模様- はるな自由詩1016-7-13
まちのくま2- はるな自由詩316-6-17
色色- はるな自由詩316-6-14
女と女- はるな自由詩916-6-11

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