靴の中身が煮えてきた
シャツは背中に張り付いて
ベタベタとした初夏の汗が出る
まだ夜は寒いので春のシャツで
上着を脱いでも身体は熱いまま
刺すような日差しに萎びる空気
プールがあれば倒れ込 ....
満月の夜、
砂漠に笹が生えている
竹林か砂漠かわからぬ程に
笹が生えているけれど紛れも無い砂漠
笹のおかげか砂は風に大人しく
さらさらと流れ続けている

ややっ!
お月様がバランスを崩 ....
温かいいのち
君は生きている
触れ合う手と手
君はあたたかい
心をつなげたい
君の手からは
体温が薄れて
君は凍えている

順番待ちの
君の両親が
今度は二人一緒に
君と手をつ ....
朝日が崩壊した港で
人類を魅了していた
光の筋は届かなかった
万能の魔法は無能になり
知恵の実は腐臭を放つ

太陽がひしゃげて
穴から血が噴き出した
火山の噴火だと気付いた
空からは ....
くすんだ青いタイルに
ステンレスの浴槽
不純な鈍い銀に湯気
小粒の泡に満たされる壁

足は真っすぐ伸ばせない
狭い角ばった湯舟が
都会のビルの林の奥で
私を静かに待つオアシス

窓 ....
昼間は耳の裏がやかましくて困る


私は昨日洋式トイレで尻子玉を抜かれました

My small ball in buttocks was pulled out by Western-s ....
ライオンさん!
こっちでは愛が降ったよ
久しぶりにあなたの、
ライオンさんのタテガミ
見たいなあ

どんなに濡れてもライオンさんのタテガミは風にふわりとなびいていた
どうしてなのか尋ねた ....
半袖半パンで
自転車を乗り回し
坂道砂利道奥の小道
野球木登り鬼ごっこ
友達がいれば
いくらでも遊べる

日曜日公園でひとり
誰も集まらなかった朝
滑り台を貸し切って
大の字に寝そ ....
春過ぎて夏が来たらしい照り返す薄着に肩が香る具合に


雨の朝、彼女と夜が脱皮してベッドに落ちた抜け殻2つ


服を脱ぐだけでは足りず皮膚を脱ぎ自己を脱いでも僕ら玉葱


生花持ち短 ....
黒く流れる髪
しだれて
横からでは
目と鼻しか
見えない
睫毛と瞳
鋭い鼻の線
瞳は陽光を浴び
飴色に透ける

あかるさが
保証された昼
光を溜め込む
白い肌が眩しい
風は ....
爪の先が
黒ずんでいる
また誰かを
壊したいと願う

目の奥が痛い
充血していく
爪が本当は
特定している
苦しめたい人

右手の皮を剥いで
肉に塩と胡椒を
擦り込んでいく
 ....
あまりに何でもかんでも辛いものから逃げるために嘘をつき続けていると連鎖的に現れるいくつかの事にも嘘をかぶせていかなければ気持ち悪いくらいにつじつまが合わなくなってゆくので仕方なく嘘を追加していくのだけ .... ソックス好きのサックス奏者はデラックスなフォクスのソックスをマックスまでサックスに装着。ルックス的にはハイソックスの方がオーソドックスであるがコンプレックスを無くすためパラドックスとしてあえてサックス .... 彼は笑っていた
唇が裂けるくらい口を開けて
顔全体から声を飛ばすように
笑っている
誰もいない砂浜
荒れる海に向かって
笑っていた


空が崩れ落ちる程に声を荒げながら
腹を抱え目 ....
青を求めていた
触れられるブルー

違う、滑り台は派手な赤
玩具みたいで少し残酷な

違う、雲梯はテカテカ光る緑
同じ緑なら地にへばり付く

違う、ジャングルジムは酸っぱい黄
見て ....
彼女はまだ温かい
フランスパンを
冷えた腕に抱えながら
川沿いの坂道を
一気に駆け上がる
街路樹は春に芽吹き
風は冬のまま
もうすぐ朝が来る
空は濃紺から薄い青へ
雲が暗く影を残す
 ....
叫びたい怒鳴り散らしたい殴りたい泣きわめきたい君に会いたい



デリケート割れ物注意めんどくさい
夜風このままわたしを連れ去れ



世界には星の数ほど男がいて
通じ合うのは ....
明日
僕は
旅に
出る
遠い
所だ
君の
世界
より
外へ
行く
とき
一度
だけ
振り
返る
から
僕と
目を
合わ
せて
くれ

窓の
一滴

 ....
「現代人と比べて
原始人は頭が悪い
縄文人も頭が悪い
平安人も頭が悪い
鎌倉人も頭が悪い
室町人も頭が悪い
江戸人も頭が悪い
だってみんな昔の人
人類は進歩したんだから

未来の人 ....
透けるレースのカーテン揺れて
弦はさりげなく弾かれていく
庭から伸びる仲良しな枝の先
蓄えていく思いつきのメロディ

楽譜に記録する事をあきらめた少年
鉛筆を放り出してハミングする
息を ....
朝起きたら布団がチーズになっていて
僕はトーストになっていたんだ
左脳の辺りを噛みちぎられて
イメージだけで世界は動く
しまった僕の新しい顔はもうない
昨日サンドウィッチになって
全部食べ ....
彼女の潔白な素肌、
ずっと透明なまま
水面で服の中身となり
日々潤いを保ちつつ
日々最高の状態に更新、

白く淡く蒼く細く
叩くと高く響くだろう
手足は長くしなやかに
大きくわずかに ....
さよならは言わない
青葉芽吹く春に
さよならは言えない
銀杏の赤ん坊が指を
くるくると丸めて
いくつも幾筋も
重なり合って
曇り空に緊張感を

旅立つならば
後ろは振り返らない
 ....
目薬は雛人形の味がした2月はとうに過ぎたというのに



いつまでもできませんもの咲く事は
濡れる事を恐れていては



ひらがなできみの名かけばやわらかに
漢字で書け ....
落とすなよという
ぬくもりに頷いて
大口を開けたまま
空を仰げば言葉の
群れがやってくる



言葉を零さぬよう
頬張りながら排出
してしまわぬよう
消化だけに留める
全て ....
良い天気だね
モウヨルダケド
欅の青葉が電灯で黄緑に光ってるよ
モウハルダモノ
このおもちゃ屋でずっと昔に車を買ってもらったんだ
コノシャッターハヒルモアガラナイ
あの中華料理屋はチャーハ ....
許すから風に微笑む雪柳かつての罪人への返事か



{ルビ小米=コゴメ}ちりばめ咲く花の追い風に隠れる笑顔と剥がれた小雪



紫の裸の菊を見た朝に都忘れた事を忘れない



 ....
体温を感知できなくなった視力
塩気の多い体液が眼の根元
鼻の辺りに染みてくる
夕暮れに足を滑らせて
暮れないのなかへ

赤が穴に入ってくる
眼が鼻が口が耳が
塞がれていくことが
心地 ....
{ルビ瑞香=ズイコウ} {ルビ結香=ケッコウ} {ルビ沙丁魚=シャーディンユィ}


香る花には毒がある
棘だったのは舶来品
針千本は呑めたとて
毒を飲むのは難しい


難儀な波が津 ....
おはようの前に
貴女はもう起きていて
いただきますの前までに
ご飯を完成させている
いってきますの前には
弁当を手渡してくれる

小生はその後の貴女を知りません

ただいまの後は
 ....
木屋 亞万(531)
タイトル カテゴリ Point 日付
フライング・アイス[group]自由詩2*08/5/26 1:19
シウゾギトオ散文(批評 ...008/5/25 16:10
命題自由詩008/5/18 2:52
過渡期自由詩2*08/5/17 16:28
湯舟と月自由詩1*08/5/15 0:27
ハクチューム残響英語自由詩008/5/13 0:11
ライオンさん(愛・雨・絵・王)[group]自由詩1*08/5/11 17:51
しゃらららラララ自由詩0*08/5/10 14:36
愛は天下の回り物[group]短歌5*08/5/7 0:24
裂いた咲いた自由詩2*08/5/5 1:14
ブレイクハンズ自由詩008/5/4 1:58
辛くて辛過ぎてもう堪えられない散文(批評 ...2*08/5/2 21:07
クスクス自由詩2*08/5/1 1:26
笑人(わらうど)自由詩2*08/4/30 0:06
色鬼自由詩2*08/4/27 0:25
オーバーイージー自由詩3*08/4/26 1:04
私こんなにも好きだっ短歌[group]短歌4+*08/4/25 0:50
秘事[group]自由詩2*08/4/23 2:13
タ・パタ・パタン・パターン自由詩1*08/4/22 19:33
走れ青い鳥[group]自由詩0*08/4/20 15:17
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春が回ると想い溢れてどうにもこうにも目が回る[group]短歌2*08/4/13 0:36
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散歩という対話散文(批評 ...0*08/4/5 1:29
花は語ると言っても花言ではないのだ[group]短歌5*08/4/2 0:27
1410自由詩1*08/4/1 1:12
瑞香 結香 沙丁魚自由詩0*08/3/31 1:11
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