ユキミチデハダシニコゴユルアシモトニテツノクサリヲハカセテミタリ

{引用=
ゆき道で裸足に凍ゆる足元に鉄の鎖を履かせてみたり



セマリクルシュウエンヲマエニオシアゲルキンチョウノ ....
唇を湿らせて
湿らせるからまた
乾いていく
いつかひび割れて
また舐められる


口の上に鼻があるのは
どうしてなのか
口で味わうときに
鼻も恩恵を受けるためか
初めての口紅 ....
雨の降るのを感じるのは
傘を空へと押し広げる時
張り詰めた半球の帳
音響く球の内部から
滴の垂れる筋を
左手の小指で追う

乾いた小さな炸裂音と
風に乗る湿った臭い
濡れる風景の対比 ....
人生のリセットボタンがあったって押した誰もが覚えてなくて


しっかりと波を作れよ第一話、波乱もないまま終わらぬように


終点に行き着いた彼女バス降りてドラマは遠く走り出してる


 ....
一度捨ててゴミになったら最後
もう捨てるという変換は
使えなくなってしまう
今度は生かす再利用する
でもまたすぐに変換されて
ゴミになってしまうのだ

山田と田中がゴミになったら
中山 ....
メニュー見て嬉しそうに悩んでる君悩ましく恋なりがたし

酒を飲め肴につまめ明太子 伝う思いを整理しておけ

軟骨の唐揚げを噛む唇が妙に艶やかレモンの香り

カルピスのチューハイ飲んで輝かす ....
アメを転がす
回転する中身は
洗濯機を
思わせる
温かい波の
中にいる

滑らかであった
表面が液に
溶かされ
かわいげのある
チクチクが表れる

しばらく舌で
ざらつきを ....
串焼きがしたくなった。
電柱を串にしようと、先端が尖るように磨製の石斧で研いでいたらば、石槍にもなるような気がして、太陽に向かって投げてみたら、飛ぶ鳥を落とす勢いで空を突き上げていった。針みたいに小 ....
かわずが関節炎になりやすい季節
うぐいすは宣伝活動に忙殺され
太陽は黄ばんだ寝間着のまま
おがわはさらさらを研究している

野草はこどものやわらかい
残酷な手をおそれている
樹木は年々求 ....
紅茶は砂糖を入れないと
味のバランスが取れていない
ように思える生粋の日本人

紅茶色が一番好きで
カーディガンも
スカートもいつだって
濃淡さまざま紅茶色

ペットボトルの紅茶は
 ....
短歌の中では
私の言葉は少し
窮屈そうだ
緊張しているのか
書き終えた後に
爽快感が無い
満足いかない
温いビールのような
泡のないビールのような
缶の底のビールのような
刺激のな ....
思いきり泣いたので
結構貯まった涙の玉
業者に売りさばくのも
良いのだけれど
私を悲しませたヤツに
思いきり投げ付ける方が
良いのだ

仕事終わりに呼び出した
人気の無いオフィスで
 ....
中指から菜の花
首に蒲公英を飾り
髪には白詰草の花輪
紋黄蝶が降りてくる
温かい手に引かれ
飾りを崩さないように
ゆっくり着いていく
薄手の白いセーターが
日差しにぼんやりと光る

 ....
梢重なるアーケードにて
グリーンがスパークリング
幹は苔生すブラウニー
抹茶泡立つ粉末に
サクサク砕けざらめ糖
踏み締めてはならぬ足

酔いの帳が辺りを包み
歩く足元サクサクと
サク ....
ガムを噛むと
口が広くなる
舌に野原が広がり
歯がぶつかり合う森
呼吸が定期的に吹き荒び
茎は湿っている
血の気が引いたように
青く暗く奥へと続く
洞窟の入り口で
茎は湿っている
 ....
十代も終焉に近づき
周囲は透明感を持つ
錆びた滑り台で
僕は雲と交信している
前線は今どの辺りだい?

犬と会話していた
緑の紐持つベージュのコート
公園が散歩ルートの
君に一目惚れ ....
花も恥じらう清純派女優が
アフリカの奥地でゴリラと出会った
花咲き蔓這う森の道
ゴリラの群れと遭遇した

バナナ好きの清純派女優
大庄常子さんは群れのリーダーと
バナナの剥き方で意気投合 ....
マグカップは一人暮しの部屋
マグカップは白い木製の机の上
白いカーテンは大きなベランダの窓
白いカーテンが小さなソファに触れる
ピアノが鳴っている向かいの一軒家
ピアノの音が途切れとぎれに越 ....
冬の木を見ていると
地面から出ている部分と
大地に伸びている部分の
形が同じに思えてくる
空気はやわらかいから
ぶはっぶさっと繁るけど
土は濃密で硬いから
がじぎぢずっと伸びる
だから ....
青葉は青くないじゃないかと
君は言う
緑色なんて昔はなかったのさ
信じないだろうけど
私はそう思う

海も山も川も空も
青かった
全部濃淡があって
響くような青のモノトーン
白い波 ....
更紗のバンダナ帽は唐紅に染め抜かれ
隙間から漆黒の髪がさらさら流れる
乳白の花を模した髪飾りが前髪を留め
首には胡粉色のタオルを垂らしている
瞳は影のある弁柄色で
瞼へ控え目に隠れた
鼻筋 ....
恋する乙女は日常が戦場
化粧の下に素顔を隠し
背筋を伸ばし家を出る




殴り合う戦いは時代遅れ
最近は空気にこっそりと
毒を盛ってしまう
情報に乗っかりながら
関係の上位を狙 ....
ぼくは大きくなったらトラックになりたいです
トラックになったら背中を改ぞうして
大きな大きなポンプをつけます
わきばらにホースをはめて
頭にライトとかがみをつけます

そしたら体をすべて赤 ....
「嘘をつく
唇からクラッカー
弾けるように
笑いながら

ついた嘘は
服に降り懸かる
染み付いて
取れない
匂いのような」

(なぜ嘘が
必要なのだろう
嘘を求めていれば
 ....
寒い夜が
自動車の窓を
白く塗り固めた

凍える座席に
うずくまって
眠る冥王星

冷え切った恋が
空調の隙間から漏れ
助手席に当たる

疲れ切ったエンジンが
怨恨に二度空回 ....
白線に両手の親指と中指を添える
左足を後ろにずらし
少し腰を上げる

ほんの一瞬
眠ってしまったのだ
気が付いたら
始まっていた
訳もわからず走っていた
なぜ走るのか
どこからどう ....
公園で
電灯に
白鳩が
泊まり
左足を
刺した
針山は
傷つけ
役目を
終えた
役人が
嬉々と
見上げ
これで
ここも
汚れる
事なく
清潔な
場所に
なると
 ....
遠くに見える足の裏を追いかけている
背中の向こうに雲と空と白い息と
颯爽と抜き去った後の
少し未来にいる半透明な自分
胸の隙間が肺に押し込められていく
締め付けられて息が苦しい
向かい風が ....
水色の空を
たこ焼き機で焼く
君は大阪人
光沢の揺れる液体を
凹む鉄板に注ぐ

一口サイズの雲を入れ
紅い雨もアクセントに
お次は雪玉ぱらぱらと
燃える太陽の熱に
香ばしい湯気が立 ....
羽根を逆立てて固めている
翼をだらだらと垂らして
洒落てるつもりらしい
胸焼けでもしたみたいに
嘴を半開きにして
眉羽をしかめている

しなだれた両翼は
地面と密接で
曲線と直線で
 ....
木屋 亞万(531)
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