急増する家庭間買収と吸収合併、渦巻く不安と家庭内格差!仕送りは恩送りへ
10月31日12時30分配信(木経新聞)

各家庭あたりの収入は年々減り続け、支出は増えるばかりだ。とりわけ子どもの教
 ....
この道を通るならあなたが愛する文章の一節を朗読しなさい
あなたが創ったものでも構わない
もしもあなたの記憶に誤りがあっても
口からでまかせを即興で唱えたとしても
誰もあなたを攻めはしない
耳 ....
トンネルを抜けると山だらけ
あなたにとっては突然湧いて出たように見えるだろう
噎せ返るような木々のうなりは
人間の単位で計るのもおこがましいと思えるほど
遥かなる時を生きている

町ですれ ....
光に弱い体質だった、身体がというよりも、精神的な部分で
拒絶反応が出て、カーテンを閉め切った部屋に閉じこもる日々が続いた
わかったつもりの大人がやってきて、何もかもを大衆と社会のせいにして
去っ ....
ただ声を聞きたいだけで
低い唸りが響く胸のトンネルに耳を押し当てたくて
私も彼も裸になったのだと思う
何かしゃべって、と言うと
何をしゃべればいい、なんて聞くから
何だっていいよ、と答えるし ....
何度も君の名を呼んだ
声が出たことは一度もなかった

臍の奥底深くにある樹海
窒息しそうな木々の狭間
羊歯の葉の上に声溜めが転がっている
叫び出しそうになった声はきれいに縁取りされて
そ ....
300年前の人に会う方法を知っているか?
彼は会うなりそう聞いてきた
風が窓枠を激しく揺らす
囚人が興奮を抑えられないように
(笑う、
300年前のやつらに会う方法だ、知らないのか?(また笑 ....
永遠のひび割れていく音がして
半球は淵から欠けていく

美しいひとに抱きしめられ
全身でぬくもりを感じるまでは
生きていようと心に決めた
あの冬の寒い日
凍結した死の決意は
恋をしたと ....
もうお姉さんになったので私は大人たちが飲む紅茶をもらえるようになりました。今までは色でごまかした甘い水を飲んでいましたが、今日はお母さんたちがいつも飲んでいるような高級なティーカップが私の前に置かれて .... もしも女の子が生まれたら舞子と名づけよう
男の子だったらマイケルにしよう
発音をネイティブっぽくマイコゥにしたらさ
男女どっちでも大丈夫だから

お腹にまいこぅと語りかけながら
彼がそんな ....
世界は美しくなんかない
人生は使い捨てるもんだ
夢はずっと寝て見てろ
愛は無償じゃないぜ
きちんと対価を払いな

快楽は健康的じゃない
脳に刻み込まれていく
知識を覚えて増えた皺は二度 ....
お盆は先祖が帰ってくる
帰ってきた先祖を迎えにいくために
人々は故郷へと帰る
だからライオンさんのマンションにはいま誰もいない

15日の早朝
国道に車は一台もなく
横断歩道の真ん中でナ ....
名札についている安全ピンになかなかどうして不安になるのでしょうか。服に穴を開けるときに針が皮膚まで達してしまったらなんて、そんなことがある訳ないでしょう。
ピストルに安全装置がついていてそれでも人を ....
さけぶこえがきこえる
いくつものこえ

おぶらーとでつつんだはなからぬけるようなこえ
みみもとでささやくはっきりとしたたかいこえ
なみだがながれたあとのふるえるこえ

ほほえんでいるこえ ....
夜になったばかりの砂浜に
喪服で佇む一人の女
黒いドレスに黒いハイヒール
光沢があるのは纏められた黒髪のみで
女の黒い部分のほとんどは
艶もなく影と夜に吸収されている

波打ち際にしゃが ....
夜に開く花々に茎を突き刺し続けた男は死後
手の生えた花に、その肢体の隅々まで鉄の茎で刺され続ける

死後の性行為は互いに刺しあう
男は茎を股座に
女は刀を鳩尾に
紅白の体液を撒き散らしなが ....
日が暮れた
夜は歩かぬほうがよい

木が密になる
木が蜜になる
枝葉根幹にくすぐられ
心は山に押し込められる
たまらず虫を踏みつけた
甘い臭いに蓋をするべき

林は濃厚な闇になる
 ....
八月が恐い
僕は七月に話しかけていたのに
七月は知らぬ間に去っていた

八月には入道雲が空を仕切る
僕は彼らの無遠慮さが嫌いだ
態度がでかくて、真っ白で、どことなく冷たい
全身が真っ白の ....
あなたの目は人間に狙いを定めるために焦点を合わすのではない
あなたの指はピストルの引き金を引くために折り曲がるのではない
あなたの胸は誰かに狙われるために膨らんでいるのではない
あなたの肌は鉛の ....
女は死してなお美しくありたかった
最も耐えられなかったのが遺体発見現場の女を縁取る白い輪郭だった
そんなまぬけな標識のようなシルエットで、女の身体を縁取るということは
死んだ女にとって許しがた ....
「ムササビはセックスした後の精子が固まって栓として膣を塞ぐらしい。次のオスがセックスするときはコルクみたいなペニスでその栓を引っこ抜くのだそうだ。人間の精子もそんな風になっていたら、浮気とか離婚とかが .... 裏庭で夏が入道雲を浮かべている
昔ながらの夏だから雲にも貫禄が出てきた
そろそろ伸び過ぎた部分を刈らなくてはならない

夏を見るたび、思い出すことがある

昔はどこも夏しか飼わなかった
 ....
きみは君という病気なんだ
きみが死ぬまで君は治らない
でも君のままのきみがわたしは好きだから
きみは何も心配することはないんだ
コーヒーに入れる砂糖の量が変わろうが
日々の態度や言葉遣いが変 ....
男は地を這うように何かを探していた。通りすがりの女は何を探しているのか男に尋ねた。
男は「イマを探しているのだ」と言った。
「それはコンタクトレンズのようなものなんですか」と女は問うた。
「似た ....
見えない銃の見えない銃弾は
知らないうちに知らない人を撃ち続ける
見えない銃に撃たれたことのない人などほとんどいない
誰しもが一度は撃たれ、そのことに気付かず平然と過ごしている
見えない銃弾は ....
○コンビニで買った500円のジャンプ傘の透明の寿命はどれくらい?
 傘を差しながら自転車に乗ることは犯罪になりました
 だから少し歩きませんか
 自転車のペダルをなだめすかして
 僕はブレーキ ....
火が回るひまわりみたいな花火の中で
芽吹いているひとつのちいさな双葉
焼けてはじけて回転している火の中で
佇んでいた名もなき息吹は
戸惑った顔で夜空に助けを求めていた

滑り台を滑り降りる ....
夏が来るたびに扇風機は首を振り続ける
いつかの断り切れなかった言葉を振り切るように

ついには羽根を回す軸が歪み始めて
一人前のプロペラみたいに効果音を出している



あの夏に買った ....
終末論が一面を飾る新聞が、離散して
風に吹かれ、色の剥げたポストに身を預ける
濃い雲に覆われた空、黒い湿度に包まれたビル街
暗色のスーツを着た男たちが、
非常口を求めるように赤提灯を探しさまよ ....
人間であることに嫌気がさしたときに
自分の中身が本当に空っぽであることに気付く

宇宙の真空に浮かぶ、船に穴が開いたならば
空っぽの宇宙船の中身は、真空に吸われていくのさ

0が汚いと ....
木屋 亞万(531)
タイトル カテゴリ Point 日付
恩送り自由詩2*09/10/31 12:46
passage自由詩4*09/10/27 23:42
へたるヘタレ自由詩3*09/10/24 2:00
背中には向日葵(リライト)自由詩4*09/10/22 2:01
背中には向日葵自由詩3*09/10/21 1:37
それでも世界は美しいと思うしかない宵の口自由詩8*09/10/19 21:50
魔法自由詩5+*09/10/12 1:02
涕涙温溶自由詩6*09/9/21 17:44
紅茶が冷めるまで自由詩4*09/8/25 3:57
舞蹴子自由詩5*09/8/24 19:15
自由詩3+*09/8/18 1:55
人ごみという言葉が嫌いだった自由詩3*09/8/17 4:00
安全ピンなら安全ですから自由詩1*09/8/16 0:34
こえだけがきこえる自由詩0*09/8/15 2:30
海の遺影自由詩7*09/8/12 12:39
性と死と血と果実とクーラーの箱自由詩2*09/8/11 1:10
月夜甘露自由詩1*09/8/8 2:03
はちがつがこわい自由詩2*09/8/1 2:55
それらしい詩自由詩4*09/7/31 1:27
輪郭自由詩2*09/7/30 2:30
ムササビとマタタビ自由詩3*09/7/28 0:42
夏をかう自由詩4*09/7/22 23:03
君なきみと君を好きなわたし自由詩4*09/7/21 1:29
プロ自由詩0*09/7/17 1:47
真空にかすり傷自由詩6*09/7/15 0:53
透命自由詩2*09/7/14 0:16
爆裂ねずみ花火自由詩0+*09/7/13 2:15
扇風機は苦い、手の平は甘い自由詩3*09/7/11 1:50
退廃の舞自由詩1*09/7/10 0:03
0か、○か自由詩2*09/7/5 1:26

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