陽射しが強く照り付けるたび
懐かしく思い出される夏の日
肌触りのいい
風がよく通るシャツ
あの頃は
いくら汗をかいてもよかった

日が暮れるまでに帰るルール1
七時になっても日は暮れな ....
勘違いしている人が多いのだが、「嘘つき」というのは本人の性格の悪さによるものではない。先天的なものもあれば、後天的なものもあるのだが、「嘘」に憑かれた人間が「嘘つき」になる。そもそも「嘘」というものは ....  せんせい、あのね  2ねん2くみ きやあまんじろう

はたなかせんせいあのね、こないだのね、がっこうたんけんでね
やさいようのね、かだんをね、みにいったらね
くつをね、はいてないね、こうちょ ....
さく

種から育てたツマベニが咲いた
雨の季節が過ぎた庭先
種から育てたうちの娘が
爪を赤く染めて
わたしにさわらないで
と言った
弾ける前の赤い唇


くつ

爪先と踵が硬 ....
きもちきづいた
きみがさそった

きみとみたつき
ただのうそつき

かけたみかづき
ゆびがふるえて

やすいさんだる
するんとおちた

きみがとれない
からだがだるい

 ....
あさ起きて、いつものように眼鏡をかけた
しかし何も写らない
眼鏡が写らないと何も見えない、
それは識別不能の抽象画の世界
超印象派な日常

ベッドサイドで頭を抱えていたら
妻が起こしに部 ....
ピチカカという鳥がいます。それはとてもめずらしい鳥です。満月の光に当てると羽が青く光るのです。ピチカカ鳥は新月の夜に生まれます。そして満月の光に当たると青く光り輝き、月が沈む頃に卵を産み落として死んで .... 自分の髪が煩わしくなるとき
夏の訪れを感じる
いっそ丸坊主にでもしてしまおうか
と思っては、躊躇う

長袖に隠れていた腕が
恥じらいながら顔を出し
外気に近づいた脇が
風の気配にスー ....
宇宙へ打ち上がる星になりたい
ジェットエンジンなんていらない
魂を燃やして空へ
真っ直ぐに飛んでいく
塵ひとつ出さない


空を見ない人は気付きもしない
僕の旅立ち



{引 ....
日曜日に朝から起きているときは
誰かのために生きているときだ

カメラを首から提げて、僕は君にぶら下がっている
今日の京都は余所行きの顔
君も1時間級の化粧で、休日用の匂い
社会と休戦 ....
歌を聴くならヘッドフォンを買うべきだ、今すぐにでも。
耳を覆うタイプがいい
それを装着したなら
あの歌をかけて
目を閉じて夢想するといい

(ノスタルジックなギターの音色に合わせて
女の ....
藤の花が空から柔らかに降る春の日

青空は鼻水が止まらないようなだらしない水色で
しゃぶしゃぶの精液を塗りたくったような気持ち悪い白さに覆われている
穏やかな日差しが休みでない者たちの足取 ....
にんげんはどんどん美しくなっていく
美しいにんげんが美しいにんげんとけっこんして
より美しいにんげんをうみだす
あまり美しくなかったにんげんも
美しいにんげんとまざりあううちに美しくなる
美 ....
キンと寒い冬に
凍りついてしまった僕ら
日差しが柔らかくなって
何もかもほぐれてしまう前に
北へ逃げよう

太陽が東から昇ってきたら
銀色の瞳は火傷してしまう
西へ西へと逃げ続ける
 ....
緑色のハーブと
青いミントと
白いハッカ、

もしも喧嘩をしていたら、まとめて全部食べてしまえばいい

森林の葉のざわめき、
溶解する葉の表皮
舌の芯を刺す葉緑体の化学変化

海 ....
私のからだの過半数が私に死を命じている
花が春に咲くために
陽気さを私から奪っているのだ

真に美しいものを腹の底から渇望する
出来合いのものはもう冷めていて
油は白く固まってしまっている ....
マイタケはビラビラと
エリンギは太くて長い
シメジから精子の匂い
すべて炙ってしまおう
煙はもくもくと天まで
汁が垂れては蒸発する

腐りかけた鶏肉の蛋白
腐臭の向こうに精液臭
この ....
梅の花が咲き始めた
彼らは驚くほど丸い
つめたい雨の降るなかで
やわさと桃色が
暗黙の春の境界を築いていく

るるるるると鳴く猫は
スプリンクラーに驚いて
もう寄り付かなくなっていた
 ....
竹の生い茂る中を歩く
辺りは暗い
竹の脇に燈籠がともる
燈籠の火が揺れる
火の玉のように泳ぐ
竹の葉が騒ぐ
そういえばここは海の底

麦畑に迷い込む
誰も捕まえに来ない
立ち止まっ ....
冬に花火をしないのは空が寂しくなるからだ、と思う
寒い中に一瞬だけ弾ける火の花が
マッチ売りの少女が起こす小さな火のように儚く消えて
すぐに冷たい風に流れ去っていく
乾いた夜空の、花火を冷笑す ....
自動販売機は赤い、もしくは白い
そしてその足元
自販機の底とアスファルトの隙間にはゴキブリが住んでいるんだ
もしも500円玉がそこに転がり込んだとしても
手を入れるなんて馬鹿なことはしないほう ....
あなたが私でいる間は
私はあなたでいようと思う

今日は寒くてとても晴れていた
私の中は雨が降っていて
温かい一日、ポケットの懐炉のよう

そこには龍が浮かんでいる
飛ぶという表現では ....
届かない
目にするものすべてが

もう駄目かもしれない
明日は
いつ来るのだったか
ずっと待っているのだが
入れ違いになってしまったのかもしれない

目の前にいるのに
行き過ぎてい ....
気球が一つ空に浮かんで
青と緑と茶色のまだら
金魚鉢に浮かぶ藻と餌の粒みたいに
風に流れていた

赤い雨が降ってきた
金魚が空から降るような空模様だった
気球は塗り上げられ、今にも破裂 ....
闇とともに冷え込む山林の
葉はかじかんで赤く染まる
熱を絞りだすように色づいて
焼け焦げたように枯れていく
臍の緒のように乾いた赤ん坊の手の平が
茎の上を這う苔の上に散らばっている
 ....
大腸と小腸の図を見ると
蛙の卵を思い出す
むにゅむにゅむにゅりと蠢くような
細くて長い透明うんこの中に
いくつものタピオカ
多分ねじればソーセージ
ゆでればカリッと言うのかね
蛙は何歳 ....
森林が燃えている
紅葉ではない
揺らめく赤い糸の群れが
木々の頭上を埋め尽くす
繰り返すこれは紅葉ではない
避難できるはずの動物さえ
押し寄せる火の糸に搦めとられ
黒い煙を胸の中に押し込 ....
高層ビルの屋上で
見渡す限りビルの腹
それはまさにビル野原
野原ビルは25歳
母=日本人、父=生コン
出会いはタンクローリーで
会ったその場で基礎工事
生コン新婚成田離婚
シングルマザ ....
夢は幻想です現実を見ましょう
西京アマーンパークではリアリティがすべてです

当園にはメインキャラクターとして大型ドブネズミのつがいがいます
彼らの住処である排水溝も設置してありますので
美 ....
図書館、黄ばんだ本、しおりがわりのはがき
乾いたキスマーク、油はいつまでも、ねっとり
はがきと本に、烙印、鼻を近づけると、いいにおい
女の匂い、飢えた、半開きの唇、蒸発した唾液、鼻の穴へ
舌が ....
木屋 亞万(531)
タイトル カテゴリ Point 日付
よこしまなにじ自由詩5*10/7/24 1:14
或る嘘つき女の生涯散文(批評 ...4+*10/7/18 4:33
自由詩1*10/7/13 0:58
さくつきみやま Ⅱ自由詩3*10/7/11 1:14
さくつきみやま自由詩1*10/7/10 0:12
地デジ対応自由詩3*10/7/6 0:39
ピチカカ反応散文(批評 ...5*10/6/23 0:15
炭酸水と夏の気配自由詩5*10/6/13 1:43
星になること自由詩8*10/6/8 0:39
木漏れ日カメラ自由詩4*10/5/26 1:24
くちなしの自由詩2*10/5/25 23:55
藤の花が空から柔らかに降る春の日自由詩1*10/5/11 1:21
ゆめ自由詩4*10/4/30 1:03
逃飛行自由詩0*10/3/16 1:34
ハミハ自由詩0*10/3/5 2:28
憂い自由詩0*10/2/20 18:13
Like a rolling story自由詩2*10/2/17 1:38
春の空自由詩1*10/2/11 23:56
ほうぼう自由詩3*10/1/23 1:55
はなび自由詩2+*10/1/17 2:53
檸檬自由詩0*09/12/5 3:32
さよならの合図自由詩1*09/11/30 1:35
帰りたくない自由詩1*09/11/28 16:24
散恋休自由詩4*09/11/22 0:03
こうして少しずつ滅びるのだろう(秋)自由詩3*09/11/21 12:55
蝌蚪自由詩2*09/11/17 1:45
Sympathy for the end自由詩3*09/11/14 17:29
ビル自由詩009/11/13 1:12
リアルテーマパーク自由詩2*09/11/11 18:31
ノックはいらない、乾いて、蹴った?自由詩1+*09/11/9 0:50

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